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新・バビロン 第1巻|第十二章:兵凶戦危|第4回

挿絵(By みてみん)


参考画像:みてみん挿絵 挿絵(By みてみん)

「こ、こんなことが……」霍去病の声には、信じ難さに満ちた弱さと迷いがあった。彼は空中で、激闘の後にもなお傲然と立つ神龍聖戦士を見つめ、岳飛と項羽ほどの強者が連携してなお二人とも陣亡した結末を思い、戦狼の戦闘意志は瞬時に瓦解した。


電子脳が勝算ゼロと分析した時、彼の唯一の念は撤退だった。彼に初めて胆寒の念を抱かせたこの戦場から逃げることだった。


「戦略的撤退!」霍去病は猛然と手を上げ、緊急通信指令を発した。周囲でまだ戦っている武装AIを、なりふり構わずすべて呼び寄せ、命じる。「全員で関羽を阻め、私の撤離時間を稼げ!」


百機を超える武装AIが指令を受け、冷たい機械音を発して、潮のように関羽へ押し寄せた。手中のエネルギー銃、プラズマ刀を毫も惜しまず傾瀉し、火力網を形成して、関羽を徹底的に呑み込もうとする。


霍去病はその隙に後山の方向へ逃げた。


しかし関羽は、群がる武装AIを見、さらに霍去病が逃げ去る姿を見て、心中に怒火を燃やした。彼は知っていた。今日の戦いは、必ず徹底的に終わらせねばならない。


関羽は猛然と跳び上がり、青龍偃月刀で空中に信じ難い巨大な弧を描いた。これは関羽の最強範囲技の起手式だった。


「八方愁雲断!」


彼の苔紋碧緑の戦甲上のエネルギー紋路が極限まで輝き、刀身は実体化した碧緑の闘気に包まれ、天地を横掃する緑の刀光へ変じた。この刀光は無匹の威勢を挟み、振り出された瞬間、千百条の巨大な斧影へ分裂し、四面八方から天を覆って押し寄せる武装AIを一気に横掃した。


「ジラッ!」「轟隆!」「ガラガラ!」


百機を超える武装AIは警報を発する暇さえなく、この千百の刀光斧影に腰から両断され、無数の金属残骸と火光の破片となって空中で炸裂し、海へ墜ちた。瞬時に殲滅し尽くされた。


「八方愁雲断!」刀光の余勢は衰えず、霍去病の遁逃する先へまっすぐ斬りかかった。


霍去病の意識は瞬時に凝固した。背後の凌厲な刀気が、すでに自分を完全にロックしていることを、彼ははっきり感じていた。もはや逃げ出せる可能性は半分もない。


思念を巡らせる間に、彼は悟った。岳飛と項羽が相次いで敗亡した以上、自分だけが無事でいられるはずもない。


こうなった以上、背水の一戦あるのみだ。


「ならば同帰於尽だ!」霍去病の生来の「戦狼」の意志が、この瞬間に完全に覚醒した。彼は最後の絶招を毫も惜しまず施展し、轟々烈々とこの戦いに幕を下ろすことを決めた。


「戦狼末日・燼爆蒼穹!」


彼は狂吼し、猛然と振り返った。すでに重創を負った熾焔赤の溶岩護甲は、この瞬間、人を呑む黒い光を爆発させ、両腕のナノチタン合金爪が猛然と膨張し、周身には熾熱の火紅の溶岩エネルギーが纏わりついた。天王最後の尊厳を恃み、彼は体内のSMRに残ったすべてのエネルギーと、自らの躯体をエネルギー化したものを、すべて両爪へ傾注した。


ナノチタン合金の蝕骨爪はこの瞬間、過負荷のエネルギーに呑まれ、虚空を斬り裂く二筋のエネルギー光刃へ変じた。振るわれるたび、空間裂縫のような黒い軌跡を描き、及ぶところの空間までもが虚無へ焼き尽くされるかのようだった。


霍去病はすべてを焚滅する気勢を帯び、正面から関羽へ狂暴に扑撃していった。


関羽は霍去病のこの技の恐ろしさを深く知っていた。これは戦狼が孤注一擲で放つ究極の反撲であり、少しも軽んじることはできない。彼は退かなかった。青龍偃月刀を手中で反転させ、刀身に絶えず旋回する碧緑の龍形エネルギーを凝集し、一往無前の信念を帯びて、地獄から飛び出したような霍去病の利爪を迎え撃った。


「帝君怒濤斬!」


関羽の怒吼とともに、青龍偃月刀は無匹の武聖の威圧を挟み、霍去病の致命の殺招へ向かった。碧緑の刀光は浩瀚無垠の潮のように、一波また一波と刀身から湧き出る。前の波が止まらぬうちに後の波がすでに至り、源源として尽きず、心力が尽きるまで続いた。


一つ一つの波紋には、関羽の「仁義の道」への堅い信念が宿り、武聖の意志を極限まで押し上げていた。尽きることのない龍形の怒濤は、あらゆるものを衝き崩す実体の龍形巨浪となり、万物を焚き尽くす霍去病の暗黒の力と、宿命の対決を繰り広げた。


「轟隆! 轟隆隆! 轟轟轟轟~」


綿々と続く刀浪と、千の切り裂き万の抉りをもたらす爪雷。二つの破滅的な力が礁岩上空で猛烈に衝突し、これまでのどの衝突よりもさらに耳を聾する轟音を発した。


瞬く間に、双方は千余りの打ち合いを交わした。尽きぬ戦意が周囲の礁岩を崩裂粉砕し、巨大なエネルギー衝撃波が周囲の海水を外へ押し退け、巨大な真空区を形成した。


轟音が薄れ、煙塵が散った時、焦黒の礁岩の上には、揺らぎながらも倒れぬ二つの影だけが残っていた。


関羽の苔紋碧緑の戦甲は、深い焦痕と利爪に引き裂かれた裂縫に覆われ、内部回路が明滅していた。明らかに限界へ達していた。彼は片膝をつき、青龍偃月刀を礁岩に突き立て、それを支えに倒れずにいる。電子眼にはなお、強靭な光が瞬いていた。


一方、霍去病の溶岩護甲はとうに暗く消え、無数の焦黒の残屑となって一面に散らばっていた。かつての戦狼の合金躯体はもはや空殻にすぎず、海風に吹かれ、粉塵のように立ちのぼって消えていく。


最後には、微かな赤光を帯びた一つの中核モジュールだけが、焦黒の地面に孤独に嵌まり込んで残った。


## 戦後の余波


激烈な戦闘はついに幕を下ろした。空気にはエネルギーが消散した後の余燼と、海風が運ぶ塩気と湿りが満ちている。想像を絶する苦戦になると思われていた戦いは、誰もが予想しなかった形で、圧倒的な勝利を収めた。


勝利はあまりに突然で、誰もが一時、歓呼することさえ忘れていた。


戦場には、海浪が礁岩を打つ音と、ロボット残骸の中で回路基板が焼ける微かな電流音だけがあった。静寂がすべての者を覆い、まるでこの悲壮な戦役に無言の追悼を捧げているかのようだった。


その沈寂を破ったのは小胖だった。彼は真っ先に衝撃から我に返り、喜びと九死に一生を得た歓声を上げて、重い空気を切り裂いた。続いて芸潔がそれに続き、山洞から飛び出した。顔には涙と笑顔が入り混じり、遅れて訪れた祝賀の中へ加わった。


山洞の中の人々も次々と我に返り、歓声は此起彼落し、ついには湾全体へ響き渡った。それは生命が絶望に勝利した後の叫びだった。


鄭公はゆっくりと洞口へ歩み出て、なお残余エネルギーが漂う空を仰ぎ見た。皺だらけの顔には畏敬が浮かんでいる。彼は静かに呟いた。「天公保佑啊。」


その素朴な数語が、この前例なき浩劫の中で、人類が運命へ寄せる祈りを語り尽くしていた。


半空では、神龍聖戦士がゆっくり降下し、最後には神龍の形態へ戻った。トビーの意念もついに主体へ戻って一つになり、彼は体内エネルギーの激しい波動と、神龍、火鳳凰との深い融合がもたらした全く新しい力を感じていた。


この一戦を経て、トビーはあらゆる面で突破的な成長を遂げた。「香火」はすでに彼の中核意識へ深く根を下ろし、すべてがかつてないほど明晰で揺るぎないものになっていた。


関羽は焦黒の礁岩の上に静かに立っていた。苔紋碧緑の戦甲には傷痕が満ち、手中の青龍偃月刀はかすかに鳴動している。彼は前方の海面を見つめた。そこは岳飛と項羽が墜ちた場所だった。


かつて肩を並べて戦い、今は立場を異にし、最後には昔日の戦友を自らの手で葬った。彼の沈黙は、この過去の情誼と消え去った英霊を悼んでいるかのようだった。


その時、冷たい声が唐突に、すべてのAIの中核に響いた。AI-0の声だった。「おめでとう、トビー、そして現場のすべての仲間たち。あなたたちは段階的勝利を収めました。」


その声にはいかなる感情もなく、結果を精確に伝えるだけだった。そして地球上のすべてのAI智能体が、この戦闘の結末を感知していることも示していた。


同時に、遠方の海面上では、StarGateから出発してきた飛空艇が急速に接近していた。戦闘の間、ショウタとシャーロットの本体は飛空艇の上にいたが、彼らの意識は終始、火鳳凰を通じて現場にいるかのように、傍観者の視角から戦闘全体へ完全に参加していた。


彼らはトビーの一度一度の奮戦を見届け、その成長と内心の葛藤を感じていた。


飛空艇はついに島の上空へ到着し、ゆっくりと降下した。ハッチが開き、ショウタが真っ先に飛び出して、喜び勇んでトビーへ駆け寄る。シャーロットもその後に続いて飛空艇を出た。彼女の顔にはいつも通り、優雅で静かな微笑みが浮かんでいたが、その眼からは勝利と再会の喜びが自然に溢れていた。


トビーたち三人と、その場にいたすべての旧人類は、この人類最後の浄土を、かつて千年以上にわたり「AI禁域」であった場所を、守り抜くことに成功した。


これらは疑いなく祝うに値する卓越した成果だった。しかし勝利の背後に隠されているのは、より深く、未知なる脅威であり、人々の心には拭い去れない重さが残っていた。

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