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おっさん底辺治癒士と愛娘の辺境ライフ 〜中年男が回復スキルに覚醒して、英雄へ成り上がる〜  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
六章

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21「急な謝罪」②





 なるほど、とレダは理解した。

 かつて店から叩き出した男が、店主の知り合いとして現れたりしたらそれは驚くだろう。

 レダが彼女を恨んでいれば、最悪の場合、仕事を失ってしまうのではないかと考えるのもわかる。


 ――だが、レダは彼女のことを覚えていなかったし、覚えていたとしてもいちいち誰かに言うこともしないし、罰を与えたいとも思わない;


 店員はレダのことを覚えていた。

 だが、当時のことを悪いと思って謝罪したいわけではない。

 レダが店主であるマーゴットと知り合いだから、「形だけ」誤っているように見えてしまった。


「――私も当時のことを思い出しました。ですが、謝罪は結構です。その後で、親切な店で欲しいものを買えましたから、お気になさらず」

「……レダ様」

「……失礼。嫌味を言うつもりではなかったんです」


 冒険者にとって、武器や防具など身につける装備品は命に直結する大切なものだ。

 だから金があれば少しでも良いものを買おうとする。

 もちろん、金はあっても、紹介状を持たなかったレダも悪い。しかし、紹介状が必要だったのは後であったし、紹介状がなくとも金があれば入店できることもあるようだ。

 結局は、店員次第だと聞いた時には憤ったものの、確実な紹介状を用意しておけばよかったとレダ自身が反省した。

 その後、自分をパーティーに迎えてくれたジールの行きつけの腕のいい職人から装備を買った。今でも、その時のものは大切に持っている。

 もう戦いには使えないが、思い出として大事にしているのだ。


 ――なので、今さら過去の話をされても困る。


「私も気にしていないので、あなたも気にしないでください」

「……はい。申し訳ありませんでした」


 女性の定員は謝罪をし、下がった。

 少し冷たい対応だったかなとレダは考えたが、いや、と首を横に振る。

 謝罪をしたのは彼女の都合で、こちらは受け入れた。

 ならそれでいい。


(――この店を叩き出されたことをきっかけでジールに声をかけてもらったことを思い出すと、とても懐かしく、嬉しくて、胸が切ない)


「――ディアンヌさん、そろそろ帰りましょう」

「はい、レダ様。あの」

「はい?」

「……大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です」










「おまっ、何やってんだよ! はぁ、この店を叩き出された? 馬鹿だなぁ、この店は店員の当たり外れがあるからちゃんと紹介状をだな……あー、あんた金はあるんだよな? なら、俺の行きつけの店を教えてやるよ。店主は死ぬほど不機嫌だけど、腕はいいんだ。それにお手頃価格なんだぜ? あ、そうだ。あんた、名前は? 俺はジール、よろしくな!」







 体調不良のため、先週は更新できずすみませんでした。

 今週もまだ不調のため、一話で失礼します。来週からペースを戻しますので、よろしくお願いいたします。


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 ぜひお手に取ってくださいますと、幸いです。何卒よろしくお願いいたします。


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挿絵(By みてみん)

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