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おっさん底辺治癒士と愛娘の辺境ライフ 〜中年男が回復スキルに覚醒して、英雄へ成り上がる〜  作者: 飯田栄静@市村鉄之助
六章

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12「ウェルハルトの理由」②





「姉上、どうか誤解しないでください。僕は姉上とレダ兄上、そしてみんなの最善を考えています。勝手にやっていることは謝罪します。罰も受けましょう。誹りは……やめてください、発狂します」

「……文句もあるけど、説明がほしいだけよ」

「よかった。では、もう少し簡単に話しましょう。まず、レダ兄上に私だけではなく、王家が感謝していることは言うまでもありません。母上に至っては何度も姉上の治療に失敗したことで他国と繋がりを持ってでもなんとかしようとしていました。もちろん、僕も秘密裏に動いていましたし、時には僕自ら祈祷を行なっていたのですが……」

「そ、そう、祈祷をしていたことはしらないけれど、ありがとう」

「レダ兄上のおかげで、繋がらなくてもいい国と繋がらずに済んだ。それだけでも、大きな感謝があるのです」


 ウェルハルトはにこやかだが、実際、王妃キャロラインの行動はまずかった。

 最悪の場合は、権力争い中の他の王妃に正室の座から引き摺り下ろされる可能性もあった。

 ウェルハルトの母ミリアリア第二王妃も虎視眈々と企んでいたので、さくっと実家の公爵領に蟄居してもらっている。

 もしも、ウェルハルトがアストリットを心から敬愛していなければ、権力をすべて集めることができていただろう。


「と、ここまでは良いことばかりでしたが、悪い面もあります。レダ兄上が姉上の治療を成功させたことで、いくつかの派閥が崩壊しました。以前、お伝えしましたよね?」

「覚えているわ」


 ウェルハルトの実母である第二王妃ミリアリアは公爵領に蟄居させた。

 アストリットに刺客を放った、第二王子ベルロールは不摂生で死亡した。ベルロールの母親で同じくアストリットの存在をよく思っていない第三王妃マイラは、今までの所業がバレてしまい離縁され、実家の侯爵家へ送り返された。その後、息子の死が王妃キャロラインの企みだと疑心暗鬼になり、心が壊れてしまった。

 アストリットの元婚約者だった男は、陛下の前でアストリットに暴言を吐き、レダ達にも危害を加えようとした罪で罰を受けた。さらに実家から勘当され、その後死亡している。


 王家に王子や王女はいるが、次期国王はウェルハルトに決まっており、第一王妃キャロラインを母上と呼ぶようになった。


「あまり耳障りのいいことではありませんが、自業自得の分際で権力、金を失った愚か者達が逆恨みをしているのです」

「――愚かね」

「まったくです。すべての王族貴族が僕や姉上のように清く正しく美しくいることができればいいのにと思います」

「別にそこまでは言ってないわよ」

「ご謙遜を。まあ、つまり、レダ兄上たちを守るためにひとつの手段として、爵位を与えます」





 だいぶ前の人物の名前が出てきましたが、あまり気にせずに悪さしていなくなったと思ってくだされば幸いです。


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挿絵(By みてみん)

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― 新着の感想 ―
あー、ハイハイ。なんかいましたね。 アストリッドちゃんに無体働こうとしたクズ元婚約者とか 愛人とよろしく中に勝手に死んだ王子とか。 今はもう懐かしいです笑
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