フライングストーンを守れっ!
17 フライングストーンを守れっ!
何だ何だ⁉やっと飛び立ったとこなのに、揺れたぞ!フーとチェリーに何かあったのか⁉でも運転……操縦してるから見に行く事はできないし……
グラッ
まただ!どうしよう。けんかでもしてるのかな?……しまった!防犯カメラでもつけておけばよかった。またキャンディーに言っておこう。
「キティー、たすけてー!!」
チェリーの声が聞こえた。どういうことだ。チェリーの声しか聞こえないということは、フーは危ない状況ではないということか。……もしかして……
ガチャッ
ふいに操縦室の戸が開いた。
「ギャアッ」
不覚。叫んでしまった。情けない。入ってきたのはソルドだ。さっきのフーと同じ服を着ている事からこいつがフーに化けていたということがわかる。
「チェリーに何をした!」
「うるさかったから黙らせた。それだけさ」
飛行機を飛ばしてさえいなければ、こいつを蹴飛ばしてチェリーの所に行けたけど、今は無理だ。どちらも叶わない。
「ま、殺してないから安心しな」
その言葉で少しほっとした。よかった。
「東共に着いたら半根田空港で着陸しろ。さもないとあいつの命はない」
「な……!」
僕が考えていたルートだと、東共は通らない。進行方向を変えないと。それより……
「お前らの目的は何だ!」
ソルドはにたぁと笑った。
「それはまだ言えないが、俺の任務はフライングストーンを奪うことだ」
「!!何だって!!」
僕らの宝を奪うつもりなのか……⁉
「あの石がどうしても必要なんだとさ。ま、おいおい何がやりたいかわかってくるだろう」
「……」
☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
東共 ソルドワールドタワー
「ルワノに過去に行かせるような事はするな!何が何でも食い止めろ!」
早川が携帯に向かって叫んでいる。
早川はルワノ達が過去に行くのをどうしても止めなければならないのだ。あの記憶の全貌を見られたら、早川の池球支配計画全てが台無しになってしまう。
(だがこの調子でいけば……池球支配も夢じゃない!!)
♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪
「フーをどこにやった!」
キティーが叫んだ。
「ああ、あいつなら今頃R研究所でジタバタしてんじゃないかな。ま、助けは来ないだろうけど」
「……」
『キャンディー、緊急事態発生!』
キティーはテレパシーを送った。
『何だって⁉』
さすがキャンディー。応答が早い。
『飛行機にソルドが乗り込んでしまった!ソルドはフライングストーンを狙ってる!』
『おいおいうそだろ⁉どうやって乗り込んだんだよ!』
『フー……フールーけいさつのくまの子に成りすましてたんだ!東共の半根田で降ろせって言われた。』
『どうすんだよ』
『わからない。とりあえず様子を見て……』
「おい、何固まってんだ……」
ブァッ
その時、機内に大きな風が入ってきた。
「⁉」
この時一番驚いたのはソルドだ。
チェリーは両手足縛られたままでドアのロックを解除し、開いたのだ。
「ここから出てけーーーーー!!!」
チェリーは叫ぶと、操縦室の扉の前で目を見開いているソルドに飛びかかった。
「へ?」
ジャンプしたチェリーの足は、見事ソルドのわき腹を捉え、軽いソルドの体は風に包まれて飛んで行った。
「あー、こわかったー!」
ソルドがチェリーの手足を縛った残りの縄で、チェリーは命綱を作っていたようだった。
「僕の方が怖かったよ!チェリーも一緒に飛んでくかと思ってヒヤヒヤした!」
「でもなんかそこまで手応えなかったね~。もっと強いかと思ったけど。やっぱ……身長?」
「さあね?でもあっさりしすぎだったね。大口叩いたわりには一瞬で落ちちゃったし」
「パラシュートつけてるわけでもなさそうだったし」
「うんうん。あ、キャンディーに報告しないと」
『緊急事態は回避しました〜』
『早かったな』
『フールーけいさつの犬の子のおかげ』
『まあいい。もう緊急事態はなしだぞ』
『わかってるって』
○○○ ○○○ ○○○ ○○○
東共 ソルドワールドタワー
バンッ
扉が勢いよく開いた。
「早川様!緊急事態発生です!」
「何があった」
「中山は任務を達成出来なかったようです」
どうやらあのソルドは中山という名前らしい。
「何⁉」
「一時東共に進行方向を変えたらしいですが、ロザンゼルズに戻したと思われます」
「……軍隊を呼べ」
「はっ!」




