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タイムマシン

15 タイムマシン


「で、どうやってタイムマシンつくるの?」

バナナは眼をキラキラと輝かせながら言った。

「タイムマシンは、ほとんどがフライングストーンという非常に貴重な石でできているんです。」

「タイムマシンって、本には製造不可能って書いてあったよ?」

「それは全くの嘘っぱち……っていうわけではないんです……」

「どうゆうこと?」

「20年前……私が7歳の時、親友のキティー……彼も研究者です、と、二人で南氷山へ研究資料調達に行きました。そこでフライングストーンをみつけたんですけど、発表せずに全部掘って持って帰ってきたんです……」

「南氷山……」

「だから製造不可能って書いてあるってこと?」

「はい。タイムマシンの材料は、だいぶ昔からわかっていました。あとはフライングストーンをみつけるだけといって、そのころは研究者達が我先にと探しに各地を回ったらしいんですけど、みつからなかったようです」

「へー。で、何がいるんですか?」

「……なんかおじょうさま、他人事じゃないですか?」

「?そんなことないですよ?」

「……まず、バニラエッセンスです」

「バ……バニラエッセンス⁉」

一同はひどく驚いた。

「そんなもんが必要なの⁉」

「ハイ。……そして、警察官の帽子」

「また変なもん……」

「おいお前、嘘言ってんじゃないだろうな?」

さすがにリールも疑いはじめたようだ。

「嘘ではありません。その次に、じゅうたん」

「魔法のじゅうたんのお話思い出しちゃった」

「そして、そうさ板ですね」

「ナンダソレ?」

そうさ板とは、この世界のホームセンターに売っている、簡単な乗り物を作る時に使う少し細工がされた板だ。 形は想像にお任せしよう。乗り物はそのそうさ板を使って一連の動作をすることができる。実はどの乗り物にもそうさ板ににたものが組み込まれている……というのは置いておくとしよう。

「あとは……あ、ランプです」

時空を飛び越える時は真っ暗なので、ランプが必需らしい。

「そして、電源装置です」

「あ、それバナナ知ってる!あれだよね、スイッチ!」

「言い換えればそうですね。普通のスイッチより少し大き目ですが」

そしてキャンディーは一呼吸置くと、一気にしゃべり始めた。

「さーて、今度の商品は、本日のめ、だ、ま!フライングストーンです!タイムマシンはもちろん、フライング溶液や、ひやくフライングストーン、またの名を電源旧薬フライングストーンなどを作る時にもご活用いただけます。研究者の方はお電話くださぁーい!あ、タイムマシンがつくってみたーい!という方も大歓迎!番号は、05-62-85、05-62-85です!在庫はなんと5t!皆さん、お電話お待ちしております!」

「………キャンディーキャラ崩壊?」

「フライング溶液てなんや?」

「オレモシラナイ……」

「こ、これにはふれないでおきましょう」

まなみはわなわな震えながら言った。

「さあ、材料を集めましょう!」

「・・・・・・どうやって???」

「そ……それは、ですねぇ……」

キャンディーは何やら考え込んだ。

……そして、

「買いにいきましょうか」


☆ ☆ ☆ ☆


「……で、なんでうちがこんなことに……?」

「日木語禁止です。それは後で説明します。」

ルーは周りに気付かれないように、ホームセンターで材料を取っていた。

「こんなん盗みや……」

「しっ!お金は後でおいときます」


→ → → →


「ただいま……」

その後、やつれた顔のルーと、元気な顔のキャンディーが帰ってきた。

「あいつらにみつからなかったの?」

「ひやひやしたわ……盗……じゃなくて、買いもんとかもうしたない……」

「ちゃんとお金は支払いました!」

「でさ、フライングストーンはどうすんの?」

「そうなんですよ……それが一番の難関です…」

「キティーに持ってきてもらいましょう!」

まなみが提案した。

「また打ち落とされるよ?」

「大丈夫ですよ!キティーなら!」

まなみのこの自信はどこからきているのだろう……と、みんなが思った。が、

「……キティーならいけるかもですね……」

キャンディーがまなみの意見に同意した。


『キティー、キティー!聞こえるか?』


「わっ!頭の中で声がするよ!」

バナナが言った。

「テレパシーを使ってるんです。無線だと場所特定される恐れがあるので。……てか、なんでバナナ聞こえてんだ?遮断してるはずなのに……」

「キャンディー……!」

まなみがキャンディーを睨んだ。

「は、はい、敬語使います。他の人も聞こえてますか?」

「私きこえてないよ?」

アップルが言った。

「私も聞こえてなかったです」

と、まなみ。

「うちも聞こえんかった」

ルーも聞こえてなかったようだ。

「そちらの三人は……?」

「きこえてねーよ」

「きこえなかったです」

「アイニクイイミミモッテナインデネ」


(……どうしてバナナだけが?……もしかして…バナナは俺の……や、こんなときに考えるのはよそう。)


『やあ、キャンディー?』

キティーが応答したようだ。

『おう。日木、すごい荒れてんな』

『おっ、そう言ってるってことはこの日木を抜け出した?』

『訳あって、今ロザンゼルズにいる。でさ、お前に頼みがあるんだ』

『何?』

『"明後日は夜の日"だ。確か、そっちの時間で午前3時頃から始まる。ここにフライングストーンを持ってきて欲しい。タイムマシンを作るんだ』

『タイムマシン⁉作るの⁉30キロぐらいもってけば足りる?』

『ああ。よろしく頼む』

『りょうかい!』


「……よるのひ?」

バナナが首をかしげた。

「テレパシー終わったんですね」

「はい。今日すぐ出て、アベリカ時間の明後日に着くはずです」

「ねぇ、キャンディー、よるのひって何?」

「ああ、それはですね、葉食(ようしょく)の事です」

葉食とは、地球でいう日食の事だ。ここは大葉(たいよう)系なので、お日様と言わず(よう)様という。大葉はものすごい光を発しているので普段は葉っぱの形には見えない。だが、葉食の日は、都木(つき)が完璧に大葉を隠す少し前と少し後に、虫食い葉っぱみたいな大葉を拝む事ができる。その日は一年に一回あるのだが、その日が丁度明後日だったのだ。

「明後日⁉葉食⁉やった!」

バナナははしゃいだ。

「さあ、フライングストーンがくるまで、タイムマシン作りですよ」

「なくていけるん?」

「フライングストーンは一番最後なんです」

「なるほどー」

一同はタイムマシン作りを開始した。



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