4話 NOT ステータス! YES 鑑定!
「ステェェェタス! オープンっ!!!」
「、、、少し前の自分の発言を忘れたの?」
「叫ぶな叫ぶな」
「そんなご都合主義あるわけ、、、」
莉緒が態勢を崩さず、他も誰も視線を反らさず見つめること数秒。何も変化は起こらない。無意味な静寂。
「、、、出ない」
「 「 「 「、、、」 」 」 」
***
「なんっでだよ!? 女神のバーカっ!」
あれから何度か試したが、結果は変わらなかった。莉緒以外でも変わらずである。
「叫ぶな叫ぶな」
「にしても困るね、何も情報がない」
「とりあえず移動する?」
地団太を踏む莉緒を尻目に、杏奈と陽介は予定を組み立てる。
相談しながら、陽介はふと足元の植物に目を向けた。小さな花を咲かせるそれを、無意識にじっと見つめると、突然、脳内に情報が流れ込んでくる。
「【ヒビル草:食用可】、、、?」
「え、いきなりどうしたの?」
突然の呟きを心配した杏奈が心配の声をかける。
「いや、この植物見てたら、頭に流れてきて、、、」
「それ! 鑑定じゃない!?」
地団駄を踏んで暴れていた姿はどこへやら、莉緒はビシッと陽介を指さし確信めいた宣言をする。
「鑑定、、、?」
「莉緒ちゃんが要求してたやつ?」
「うん、そう! 試しにさ、皆のこと鑑定してくれない? ステータスが見れないのは確定っぽいし」
「鑑定っていっても、見つめてただけで、、、あ」
莉緒を見て会話していたため、そのまま少しだけ意識してみたところ、それが正解だったのか陽介の脳内に情報が流れる。
「えーと、【リオ:俊敏そう】、【アンナ:ちょっと俊敏そう】、【ノノカ:ちょっと魔力多そう】、【テン:魔力多そう】、、、だって」
「俊敏、そう???」
「莉緒ちゃんと同じだね?」
「『ちょっと』てことは、天よりは少ないってこと? え、ムカつく」
「へへん、三谷に勝った!」
「あれ? てか、名字は? フルネームじゃないの?」
違いがあるにしても“名前・名字”のような表記と思っていたリオは、ヨウスケの発言に違和感を覚える。
皆が“三谷ののか”を“三谷”と呼ぶのだが、今は感じた情報をそのまま述べていた様子なのに、名前しか読み上げていなかった。
発言後に黙ったヨウスケは、眉間にしわを寄せて難しそうな顔をしている。
「どうしたー?」
「いや、俺自身は【ヨウスケ:オールマイティ(器用っぽい)】だったんだけど」
「何か1人だけ違くない?」
「良さげだね」
「、、、俺ら、若返ってる、かも、、、?」
「 「 「 「、、、」 」 」 」
本日、何度目かの沈黙。
「説明プリーズ」
一番初めに復活したノノカが、ヨウスケに問いかける。本人も混乱しているようだが、話を始める。
「皆は名前と特徴みたいな一文くらいの情報しか感じなかったんだ。苗字も流れてはこなかった。
それで、最後に俺自身を鑑定してみたら、、、人族で、年齢が17歳て」
「つまり、若返った説が確定???」
「俺の能力が本当ならね」
「ま、ほらうん。とりあえずは本当と仮定しよう」
「そうだね、過信は良くないけど。何も情報がないよりは助かるし」
「良かったね、陽ちゃん」
「お、おう」
「天はどこから目線なんだ」
先ほど話していた身体の変化に納得がいき、違和感が1つ解決した。
ならば、次の行動に映らなければいけないと頷きあった5人は、進行方向を決めるべく会話を切り替える。
「木しかないけど、どっち行く?」
「うーん、、、あ」
「どうした?」
アンナの問いを聞きながら、手を当て集中していたリオの耳が微かな水のせせらぎを拾う。無意識に反応を示すと、テンが首をかしげる。
「いや、水の音かも?」
「方向は?」
半信半疑の回答をすると、ヨウスケの問いに反射的に方向を指さす。
「本当に?」
「絶対ではないけど、FPSで耳がいいのは実証済みだし。今は若返った(仮)の分、きっと体は優秀でしょ」
「FPSて?」
「ゲームのジャンル。音で敵の位置が判ったりするやつ」
「あー、あのゲームか」
ジャンルは違えど、オタク気質なアンナとノノカは納得する。すでに動き出していたテンとヨウスケを追うように、3人もその場から歩き出した。
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ヨウスケ【ジョブ:鑑定士 解放】
ジョブ解放効果により
ヨウスケ【スキル:鑑定Lv1 獲得】
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