実験
深い夜の森。三人の少女が、小さな焚火を囲んで座っている。
少女たちは一言も発さない。パチパチと薪がはじける音、ルシエラがコーヒーを啜る小さな音だけが、冷たい空気の中に響いていた。
この重苦しい沈黙に、耐えきれなくなったのはリーナだった。
思わずアリスの方を向き、無理やり口角を上げて明るい声色を作って話しかける。
「あ、足の調子はどう……?」
アリスはうつむいたまま、何も答えず、ただ静かに首を横に振るだけだった。
その小さな仕草を見て、ルシエラの表情が一層曇っていく。
焚火の炎がゆらゆらと彼女の顔を照らし、普段は穏やかな顔が今は苦しそうに歪んでいた。
「そっか……」
また、重い沈黙が降りてくる。
少し前まで西の空に残っていたオレンジ色の残光も、いつの間にか完全に消えた。あたりを照らすのは、もう目の前の小さな炎の光だけだ。
その沈黙を誰よりも先に破ったのはルシエラだった。
「……巻き込んでしまって、本当にごめんなさい」
低く、沈んだ声。
その謝罪を、二人は素直に受け入れることができなかった。
アリスの脹脛には、まだ包帯が巻かれている。治癒魔法で致命傷は免れたものの、痛みはしばらく消えないだろう。実際に怪我を負った以上「大丈夫だよ」なんて、とてもじゃないけど言えなかった。
それに ルシエラがまだ二人に隠していることが、どれだけあるだろう。
説明しなくてはいけないことが、山ほどあるのだ。
「お師匠」
アリスが顔を上げる。いつもの穏やかな声とは裏腹に、その瞳は真剣そのものだ。
「あの男は、一体何者ですか」
ルシエラはしばらく焚火の炎を見つめていたが、やがて重い口を開いた。
「……正確にはわからない。ただ、”FLUORITE”の名前を知っていたということは —— もしかしたら、
あたしの元同僚かもしれないわ」
「その『FLUORITE』というのは、一体何なんですか?」
当然の問いに、ルシエラは一瞬だけ言葉を詰まらせる。
「いずれにせよ、近いうちに話そうと思っていたのよ」
ルシエラは炎のゆらめきの向こうから、ちらりとリーナの方を見る。その視線は、まるで遠い過去を見つめているようだった。
「リーナ。昔、あなたに『継いでほしいものがある』と言ったことを覚えているかしら。
——その”FLUORITE ”が、私があなたに継いでほしいものよ」
森で倒れていたあの日、魔力を目覚めさせてくれた時に師匠が言った言葉。
リーナは頭の片隅には確かに覚えていた。だけど、まさかこんな形でその話題が出てくるとは思ってもみなかった。
「こんな時にこんなことを言うのは、本当に違うとは分かってるの。でも、あたしはあなた達の師匠だから」
ルシエラはゆっくりと顔を上げ、アリスをまっすぐと見つめた。
「アリス。あなたは魔法使いには、向いていないわ」
「ちょっと師匠! そんな言い方ないでしょ!?」
思わずリーナが立ち上がり、声を荒げる。だけどアリスは、そんなリーナの袖をそっと引いて、静かに制止した。
「いいんです、リーナ」
アリスは小さく、でもはっきりと言う。その表情には、悲しみよりもどこか諦めにも似た穏やかさが浮かんでいる。
「—— これは、わかってたことですから」
「......でも!」
リーナが更に声を上げようとした時、ルシエラが静かに手を挙げて制した。彼女の表情は、先ほどよりも更に真剣で、二人の瞳をまっすぐと見つめていた。
「話を最後まで聞いて。アリスが魔法使いに向いていない —— それは、ありのままを言っているだけよ。だけど、それは力がないという意味じゃないわ」
ルシエラは、アリスの困惑した顔を見つめた。
「アリス。あなたは既に、異能を持っている」
「…… え?」
アリスがきょとんと口を開ける。自分では何の自覚もない。特別な力が使えたという実感も、一度もなかった。
「あたしには、それがはっきりと分かるの。同じ異能使いだからこそわかる、魔力の鼓動を」
「でも…… 私、そんな力を使ったことなんて一度も……」
「今はまだ自覚がないだけよ。だからあなたも周りも気づいていない。それがどのような力なのか、どういう時に発動するのかは誰にもわからない」
アリスは言葉を失った。自分の知らないところで、自分には特別な力が宿っているだなんて。
「あなたは型にはまった魔法を学ぶよりも、自分の心のままに異能を育てていく『魔術師』として生きる方が、何百倍も輝ける。だからあたしは、あなたを無理に魔法使いの枠にはめたくなかったのよ」
「…… なんで、ボクに異能があるんですか」
アリスが、かすれた声で問いかける。
ルシエラは一瞬だけ複雑な表情を浮かべ、視線を少しそらした。
「それは……あたしにはわからないわ」
そう言って、ルシエラは次にゆっくりとリーナの方を向いた。その瞳には、確かな期待の光が宿っていた。
「リーナ。あなたにも、同じように異能があると踏んでる。今は無いけれど、いつかその才能が花開くはず」
リーナは、思わず自分の手を見つめる。自分にも、師匠と同じような謎に包まれた力が眠っているのだという。
「……だけど、それがいつ発覚するかは誰にもわからない。アリスのようにいつの間にか目覚める者もいれば、何か大きなきっかけがなければ一生目覚めない者もいる。焦る必要はないわ。あなたはあなたのペースで、自分の心と向き合い続けなさい」
ルシエラは、二人の手をそれぞれ取って、強く握りしめた。
「二人は魔術師にだって、魔王にだって、魔女にだってなれるわ」
焚火の炎が、三人の顔を赤く照らす。
「そして、本題の”FLUORITE”についてよ。本来なら、今度三人で会いに行くつもりだったのだけれど... こんな状況になっちゃったからそうも行かなくなってしまったの」
リーナは思わず首を傾げる。物や場所に対して使う言葉ではない、その表現に小さな違和感が頭をよぎる。
「一から説明しようとすると難しいの。わかって頂戴。…… ここから東に三日ほど歩いた場所。森を抜けた先に、『ラグータ』という小さな港があるわ。そこに住んでる”モーグ”というおじいちゃんに、あたしからの紹介だと言いなさい」
「師匠は…… 来ないの?」
その言葉に、ルシエラは一瞬だけ目を大きく広げた。
長い時を共に過ごし、師弟というよりも家族同然だったのだ。この別れが、二人にとってどれほど突然で、心細いものか —— 彼女はそれを痛いほど理解しているようだった。
「あたしは、少しやらなくちゃいけないことができてしまったの。だから、しばらくお別れよ。—— 今日はもう遅いから、明日早朝に発つといいわ。...私は見張りをしてくるから、二人はもう寝なさい」
そう言って、ルシエラは焚火の炎に薪をくべると、そのまま夜の森に消えていった。
三人だった焚火の周りは、突然やけに広く、そして静かに感じられた。
・・・
三日目の昼。
しばらく歩くと、遠くに海岸が見えてきた。アリスは海を見たことがなかったらしく、普段の冷静さからは想像もできないほど、はっきりと表情が輝いている。
近づくにつれ、木々の間からしか見えなかった青い水平線が、その全景を現わす。
「リーナ!海ですよ、海! ほら、見てください!」
アリスは興奮のあまり、リーナの肩をぐらぐらと激しく揺らした。
だけど実際に浜辺に降りてみると、そこには座礁したまま朽ちかけた難破船や、打ち上げられた大量の海藻が散らばっていた。とても綺麗とは言えない、少し荒れた様子の浜辺だ。
それでもアリスはそんな様子を気にする様子もなく、目を輝かせたままはしゃいでいた。
「ラグータは港町だそうだから、着いたら少しだけ街を歩いてみようか」
アリスはその言葉に一瞬、更に大きく目を輝かせたが、すぐにいつものきりっと引き締まった顔に戻る。
「こほん……。今はそれよりも優先すべきことがあります。すべてが終わった後でも、遅くはないでしょう」
そこからさらにしばらく歩いた先、丘の上から確かに港町の全景が見えてきた。
街はとても賑わっており、各地から来た旅の冒険者や商人の姿が目立つ。商店街では、港町ならではの新鮮な魚介類や旅に必要な雑貨の他にも、手入れされた武具までが多く並べられていた。潮の匂いと人混みの熱気が混ざり合い、生き生きとした街の空気が伝わってくる。
「結構人がいるんだなぁ……」
「これは一度はぐれたら、合流するのはだいぶ骨が折れますね。気をつけましょう」
アリスは少し緊張した面持ちで、周囲を警戒するように見回した。
師匠の言っていた「おじいちゃん」は、商店街のはずれで小さな飲食店を営んでいるらしい。
地図を頼りに通りを進むと、少し古びた木造の小さなカフェが見えてきた。
扉を開けると、中は思ったよりも広く、外の喧騒とはうって変わって、とても静かな空間が広がっていた。
お客さんどころか、従業員の姿も見えない。もしかして場所を間違えてしまっただろうか?
「おや、お客さんかね?」
奥の扉から、長い白髭を生やした小柄な老人が、腰を曲げて顔をのぞかせた。
「こ、こんにちは。突然の訪問をお許しください。ボク達、ルシエラという魔女の方に紹介され、モーグさんを探しているのですが……」
アリスは恐る恐る、丁寧に声を掛けた。
すると老人はふぉっふぉっと腹の底から笑い、お店のカウンターの奥にゆったりと腰を下ろした。
「いかにも、ワシがモーグである。魔女の紹介ということは、そういうことであろう? 立ち話もなんだ、座りなさい。お茶くらいは振舞おう」
二人は促されるまま、カウンター席に腰を下ろした。
「えっと、モーグさんはルシエラ師匠とはどういった関係なんですか?」
アリスは恐る恐る尋ねると、モーグは当然だと言わんばかりに笑い、逆に質問を返してきた。
「ワシから言わせてみれば、お前さんたちこそ、ルシエラとどういう関係だと聞きたいがね」
「私たちは、ルシエラ師匠に魔法を教わっている弟子です」
アリスがそう答えると、モーグは眉間に深いしわを寄せた。
「それがどうにも信じがたくてね。ワシの知るルシエラと言えば、人との交流を一切断ち、辺境の地で淡々と怪しげな実験を繰り返す危険人物じゃ。あの誇り高き魔女様が、まさか弟子を取るなんて……」
モーグの言葉に、リーナとアリスは思わず顔を見合わせる。モーグの口から語られる師匠は、私たちの知る師匠とはかけ離れていた。
「—— そうじゃ。もしそれが本当なら、ここに来るときにルシエラが地図を書いてくれただろう。そいつを見せてはくれんか」
リーナは懐から、出発直前に師匠が手渡してくれた手書きの地図を取り出し、モーグにそっと手渡した。
モーグは地図を丁寧に眺めると、やがて深くうなずき、にっこりと笑みを浮かべた。
「ふむ、まぎれもない本物じゃな。疑って悪かったね」
「見ただけで、本物だとわかるものなのですか?」
アリスが不思議そうに問うと、モーグは地図を丁寧に元通り折りたたみ、こちらに返してくれた。
「何度も何度も見たもんだからな。あの女の筆跡や、線の引き方の癖くらい、とっくに覚えてしまったわい。 それで、要件は何かな?」
リーナは隠さず、直球に話を切りだした。
「師匠の成果という物を引き継ぎに来ました」
モーグはそれを聞くとまた、眉間に深いしわを寄せた。
ずいぶんと表情が豊かなおじいちゃんだ。
「お前さん、それは本当かね」
「は、はい」
「そうか...」
モーグはどこか遠くを見るような目で、視線を静かに窓の外へ向けた。口元が、さきほどまでの笑みから一転、苦々しく歪んでいる。
「お前さんたち。ルシエラについてどこまで知っている」
その質問の真意を探る間もなく、モーグは続けて語った。
「魔王の一角、『魔女』ルシエラ・ミルドレッド。今から十五年ほど前、魔王の肩書を得るまで、彼女はとある国の研究者じゃった」
ルシエラは魔法学に広く精通し、若くしてルヴァーナ帝国の国家技術士に任命され、日々研究に勤しんでいた。
ある日、敵国との戦いに大敗し、多くの兵を失ったルヴァーナは、当時禁忌とされていた人体錬成に手を染めようとした。
だが、それを良しとしなかったルシエラは、人道的で、かつ強力な『魔力で動く人形』を発明した。
自らの意志を持つその兵器は、当時の戦争の常識を一変させ、現代の魔法学にも大きな発展をもたらしたと、今では語り継がれている。
その功績が認められ、『覇王』ラプラスによって、歴史上十一人目の魔王として任命された ——。
「これが、今は無き滅んだ帝国の美しい逸話じゃ」
モーグは小さく、鼻で笑った。その声には、激しい皮肉が込められているのだろう。
「だが、史実は違う。ルシエラは人形を発明するずっと前に、命令通り人体錬成を行っていたのだよ」
モーグの声が、静かな店内に重く響く。
「腕が四本生えた子供。頭が二つある男。使い物にならない化け物ばかりが生まれては、闇の中に捨てられていった。罪のない人間を、何人も犠牲にしたんだよ」
リーナは、思わず息を呑んだ。隣でアリスが手を強く握り締めているのが分かる。
考えていることは同じだろう。
「実験は、ほとんど失敗に終わった。だが、たった一度だけ奇跡が起きたのじゃ」
モーグは静かに二人を見つめ直した。その瞳は、真剣そのものだった。
「魔力に絶大な適性を持った、一人の少女が生まれた。事件が起こったのは、彼女が七歳の頃じゃ。彼女のいた研究施設に、敵対する精鋭魔法使いの一団が襲い寄せた。彼女は目の前で、何人もの研究員が無惨に殺されるのを見てしまったのじゃ」
モーグは、言葉を一つ一つ、重く噛み締めるようにして続けた。
「そのショックが原因で彼女は魔力を暴走させ、結果としてルヴァーナ帝国を丸ごと焼き払ってしまった。その事件で深いトラウマを負い、心を閉ざしてしまった少女こそが”FLUORITE”。ルシエラが生み出し、今もなお背負い続ける罪の結晶にして、魔王ルシエラが持つ最強の最終兵器じゃ」
それ以上をモーグは言わなかった。
重い言葉が、静かな店内に残ったまま、ゆっくりと沈んでいく。
カウンターの上に置かれたティーカップの湯気が、ゆらゆらと立ち昇る。
外の街の喧騒がかすかに聞こえてくるが、この空間だけはまるで時が止まったかのように、重く、静かだ。
リーナは言葉を発することができなかった。隣のアリスも、眉間にしわを寄せて何かを考えこんでいる様子だった。
「あの女はそれを放棄して、お主らに責任を押し付けようとしておる」
モーグが、コツンとティーカップをカウンターに置いた。その声には、批判だけでなく二人を案じる心配が混じっていた。
「お主らには何の関係もない。自ら罪を背負う必要は無いのじゃよ」
だけど —— リーナの胸の奥に、小さな、しかし確かな違和感が引っかかる。
あの日、コテージの庭で魔力を目覚めさせてくれた時、師匠はリーナにこう言った。
『継いでほしいものがある』『アリスには、継ぐことができないものだ』と。
もしモーグの言う通り、FLUORITE が一人の人間なのだとしたら、あの時の師匠の言葉は、あまりにも冷たく、「物」を指すような響きを持っていた。
師匠の、少しだけ寂しそうな表情が、頭の中をよぎる。
—— 私には、真実を知る資格がある。
自分の師匠が何を隠し、何を背負っているのか、リーナは自分の目で確かめなければならないのだ。
「ありがとう、モーグさん」
リーナはゆっくりと顔を上げ、モーグの瞳をまっすぐと見つめた。その目には、もう揺るぎはなかった。
「でも、だからこそ知らなきゃいけないの。私達は師匠のこと何も知らないし、今更引き返せないの」
「...そうか」
モーグは長く深くため息をつき、それ以上二人を止めることはしなかった。彼はカウンターに肘をつき、真剣な面持ちで二人を見つめ直した。
「この街から北の方角を見上げれば、大きな時計塔が見えるじゃろう。街のランドマークだったあの塔も、動きを止めてしまってからもう何十年も経つ廃墟じゃ」
モーグはゆっくりと、指で虚空に小さな地図を描く。
「その時計塔のふもと、塔に隠れるような場所に小さな小屋がある。そこに住んでおる娘が、お前たちの探す”FLUORITE”じゃ。 今はフローラという名前で、ひっそりと暮らしておるはずだ」
「フローラ…… 」
リーナは思わず、その名前を呟く。
罪の結晶と称されるにしては綺麗な名前だと思った。
隣のアリスも、いつもの冷静な表情を少し崩し、複雑な表情のまま黙りこくっている。
「ただし、一つだけ注意しなさい」
モーグの声が、これまで以上に低く、厳しい響きを帯びた。
「彼女は、過去の記憶が全く無い。幼い頃に自分が人を殺めたことも、自分が何のために生まれてきたのかも何一つ覚えていない。ルシエラが彼女がこれ以上心に傷を負わないようにと、記憶を封じてずっと守り続けてきたのじゃ」
リーナは勢いよく席を立つと、アリスの手を取りいつもの笑顔で言った。
「ちょっと、リーナ...!?」
「ありがとうモーグさん。私たち、もう行くね!」
そのままの勢いで店の扉を出て行った二人を横目に、モーグはもう一度マグカップを手に取り、ゆっくりとお茶を啜った。
(全く、元気な若者のじゃのう。......それにしても)
「ルシエラ、お主は一体、何を企んどるんじゃ......」
こんにちは。るなこです。
一話に引き続き二話を見ていただいた方、ありがとうございます。
今回は説明パートが多くなってしまったのが反省点です。しかし、ここからリーナの話はやっと動き出すのではないかなと思ってます。いつになるかはわかりませんが、次も楽しみにしていただければ幸いです。
さて、話は変わりますが、今回はリーナとアリスの師匠であるルシエラの過去と、このお話のタイトルにもなっているフローライトについての話でした。
自分の中でも、構想の段階で考えていたストーリー展開とは少し変わってしまったのであらすじからちょっとした齟齬が生まれてしまい、修正しました。申し訳ございません。
あと「ゆっくり」とか同じような表現使い過ぎですね... これは次への反省点とします。
もう一つ、個々の後書きって何書いたらいいかなーって考えていたらいい案を思い浮かびました。
ここでは物語の展開上本編に載せるとができなかったキャラクター設定などを書いてみようかなと思います。今日はお試しということでルシエラの過去やフローライトの補足をします。
ルシエラはハイエルフという平均寿命が300歳の長命な種族と人間のハーフです。
見た目は普通の人間の女の子ですが、現在の年齢は62歳。
今は無きルヴァ―ナ帝国で生まれ育ちました。類まれなる魔法の才能を有し、いつかはこの力を帝国のためにと考えるほど愛国心が高かったですが、間接的にとはいえ自らの手で国を崩壊させてしまいました。
暴走したフローラをどうにか治め、力を大幅に封印したのち、周辺国家から重要指名手配犯として逃亡生活を強いらされた末に、流れ着いた場所が塔のふもとの小屋でした。
元々リーナたちが住んでいたコテージと偶然雰囲気が同じです。
帝国の国家研究員として働いていたころのルシエラは、その才能を評価され、国から中々な贔屓をされていました。仕事を奪われてしまった研究員からはさぞ嫌われてたことでしょう。
そんな時彼女が禁忌に手を染めたものですから、なぜ襲撃が来たのかはお察しの通りです。
ずっとタイミングをうかがっていたのでしょうね。
次回は閑話を予定しています。またお会いしましょう。




