兄弟姉妹の原理4 お母さんの場合 その2
大人になって、ご主人様の母親に対する想い、というものを知り、理解したことがある。
お母さんも、ご主人様と同じなんだ。
愛されない方が、親に対して一生懸命になる。
盲従というのだろうか。
『その1』で、しつこく『従妹は』と、
猫との扱いの違いを書いた理由をわかっていただけるだろうか。
子供の頃は親の羽根の下から逃れられない。
親が全てと言っても過言ではない。
だが、何故大人になって、親元以外に居場所ができているのにも関わらず、
そんなに一生懸命になるのだ?
どんなに親に尽くしたところで、親の愛はずっと弟、妹の方にいっている。
愛されている弟、妹は、親に対して、何も尽力しない。
すり寄る体を、押し返すことを平気でする。
それでも許される。
それでも愛される。
愛されない者にとって、羨ましい光景だろう。
そして、頼られることによって、自分も同じ愛を受けたいと?
『母』と『祖母』とは違うが、
猫は、比較され、差別され、否定されるのが嫌で、そんな場所から離れた。
あんなに可愛がられて、お世話になったのに、と言われても、
あんな思いをするのは二度とごめんだ。
確かに、従妹が来るまでは可愛がられたかもしれない。
毎年、お世話になった。
そして、とても楽しかったときもある。
それは感謝する。
でも、それがあったとしても、あの『嫌な』場面を思い出すと、全て帳消しになる。
楽しい記憶は、塗り替えられてしまった。
何故、あんな思いを常にしながら、親に尽くすのか。
その気持ちと理由は理解しているつもりだ。
洗脳だろう。
子供の頃に受けた洗脳は、たぶん、一生続くだろう。
お祖母ちゃんが、猫より従妹を可愛がったのは、
たぶんに、従妹が自分の可愛がっている娘の子供、ということがあったろう。
猫の性格は、お母さんに言わせると、
『D叔母ちゃん(すぐ下の妹)そっくり。』
だそうだ。
どこがどうそっくりなのか、猫にはわからないのだが。
そして、お母さんは、
猫のためにお祖母ちゃんに何か言ってくれたのだろうか?
具合の悪い猫を心配することもない、
ここまで勝手に来て、寝込むなんてありえない、
甘やかされて育っているから、この始末、というような台詞に、
腹を立ててくれたのだろうか?
否。
お祖母ちゃんの言うことを頭から信じて、猫を頭ごなしに怒るくらいだから、
何一つ言うこともせず、考えてもくれなかったのだろう。
猫にも何か理由があったのだ、とか、
言い分があるのだろう、とか、
一切思いつかず、
お母さん(お祖母ちゃん)に、自分の子供が不良品だと言われたことを怒りもせず、
お祖母ちゃんに、怒られてしまったことだけを恥じて、
猫のことなど、考えもしなかったのだろう。
また、Dちゃんと比較される。
また、Dちゃんの娘のCちゃんはいい子なのに、猫ちゃんは・・と言われる。
「Dちゃんの教育がいいから、Cちゃんはいい子なのね。」
猫のことより、お祖母ちゃんに悪く思われたくない。
それがお母さんの気持ちだっただろう。
猫は、良かったと思う。
呪縛に囚われることなく逃れられた。
一生、そんな呪縛に囚われて生きていくのはいやだ。
どんなに尽くしても、愛されないなんて、
どんなに尽くしても、当然と思われ、いいように利用されるなんて、辛すぎる。
そして、猫は逃げた。
そんな『想い』の犠牲にはなりたくはない。
想いを残し、傷だらけになったが、
その傷は何年も治らなかったが、逃げ切れた。
そして、満身創痍の猫を、暖かい腕の中で眠らせてくれる
最高の居場所を造ってくれるひとに会った。
そのひとに会えたから、逃げ切ることができた。
そのことに、ただただ感謝したい。




