第18話 新たなる戦いへ
自身を苦しめていた楔から解放された聖獣ウルフは遠吠えを上げた。そしてウルフは獅子王を守るように獅子王の前に出てヒートに向けて威嚇している。
「ウルフ…!」
「俺様に牙をむくとはいい度胸じゃなねぇか。いいぜやって……!?」
ウルフとヒートがにらみ合い一触即発の空気の中、その空気を壊すかのように地響きが足元を揺らした。
「うおおおおお!!!!ヒート様!ここはオレに任せてくださーい!!」
巨大化したドリルハカイダーが叫び声をあげ両手のドリルで山を破壊している。巨大化したドリルハカイダーに対してウルフがうなり声をあげ威嚇している。
「そうか。なら任せるわ」
「まてヒート!!」
「ウルフがお前を気に入っちまったならもうしょうがねぇな。それに今日はもう冷めちまった」
「そ、そんな理由!?」
禍々しい柱にプラスが手を触れる。煙が蔓延し、しばらくすると
ヒートがこの場を去ろうとした時、全員を追いかけてきていた美咲が辿り着いた。一瞬ヒートが美咲の見て動きを止めたが、すぐに身を包んだ炎とともに消えてしまった。
「皆さん大丈夫ですか!?ヒートは消えてしまったようですね…ですがウルフがもとに戻ってくれてひとまずよかったです!」
「僕たちは大丈夫。だけどドリルハカイダーが!」
「分かりました。すぐに聖獣たちを…」
「ワン!!」
「!ふふ。どうやらウルフが自分にまかせて欲しいと言ってるみたいです」
「ウルフはさっきまで暴れてボロボロだったが大丈夫なのか」
「ブルルル!」
「大丈夫みたいだね~」
「ウルフも他の聖獣と同じで乗り手がいればいつもよりも力を発揮できます。誰かがウルフの乗り手になればあのドリルハカイダーにも対抗できるはずです」
「誰が乗り手になるの?」
「それはもちろん俊野くんでしょ!ウルフも一番気に入ってそうだし」
「えっと…僕でいいのウルフ?」
「ワン!!」
ウルフが肯定するようにひと鳴きすると獅子王はウルフに乗り込み巨大化したドリルハカイダーに立ち向かった。
「行くよウルフ!!」
「ワオーン!!」
「リベンジじゃ!!」
ドリルハカイダーが右手のドリルをウルフに向けると、ウルフはそれを横に軽く飛んでからドリルハカイダーの背後に回り爪で背中を切り裂いた。
「グアァア!!」
「いいぞウルフ!!」
「くそぉ!!」
ドリルハカイダーはあまりの痛さから地中に潜ってしまった。
「地中に逃げられた!!」
「ふふふ…地中はオレの庭だ!どこからオレが現れるか分かるか!?」
「グルルル…」
「そっか!ウルフ、ドリルハカイダーの匂いを辿るんだ!」
獅子王の言う通りウルフはドリルハカイダーの匂いを辿り始めた。そして匂いを探りあてたウルフはドリルハカイダーが地中から飛び出した瞬間を狙いカウンターを喰らわせた。
「グゥ…!!なぜオレの場所が分かったんだ!!」
「ウルフの鼻は鋭いんだ。地中にいるお前の匂いでも探り当てる!ウルフ!とどめだ!!ウルフ!スラッシュクロー!!」
ウルフの爪が斬撃となりドリルハカイダーの身体を切り裂きとどめをさした。ドリルハカイダーが後ろに倒れ大きな爆発が起きた。
「やったねウルフ!!」
「ワオォーーン!!!!」
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「みんなよくやってくれた!おかげで聖獣ウルフを仲間にすることができた!」
「本当にお疲れ様でした皆さん」
無事にアジトへ帰還した全員。それぞれボロボロになりながらも聖獣ウルフを仲間にするという目的を果たすことができた。この結果は後の戦いに大きな影響を及ぼすだろう。
「ウルフの傷は徐々に回復してますので、すぐに本調子になると思います」
「そういえばウルフの背中に刺さってた楔は結局なんだんだろう」
「それについてだけど実は解析を済ませたんだ。これを見てくれ」
豊凱が楔の解析情報をモニターに映し出した。モニターには楔のモデルが大きく映し出され、ウルフの背中に刺さってた禍々しい楔だ。
「そうこれです!この楔がウルフを苦しめてて抜こうとしたら僕自身にも禍々しいエネルギーが流れ込んできたんです」
「こんなのがウルフに刺さってたの!?凄い痛そう……」
「これはデス・フューチャーの力が込められてる楔だ。恐らく1000年前の戦いで打ち込まれたものだろう。この楔が今でもウルフを苦しめてたんだ」
「1000年前の力が未だに苦しめ続けてたのか!?なんて力なんだよ…!」
「しかしなぜ今になってウルフが目覚めたのでしょう」
「確かに謎だね~」
「これは仮説にすぎないが、ハカイダーの3幹部が封印から目覚めたのがきっかけでウルフに打ち込まれた楔が共鳴したんだ。楔の禍々しいエネルギーの苦しみによってウルフが目覚めたんだと思う」
「そうだったんだ…。1000年の間ずっと苦しかっただろうな…」
「おそらくウルフが目覚めたことで残りの4体の聖獣目覚めるはずだ。だけど今回のようにきっとハカイダーが妨害してくる。みんな気を引き締めていこう」
「残りの4体も引き続き捜索します。場所が分かり次第皆さんにお知らせします」
未だ行方が知れない4体の聖獣たち。だが実はその内の1体がすでに目覚めているとはアニマルジャーは知る由もなかった。
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「ちっ!まさかこの私がやられるなんて!あの犬っころ!絶対に赦さないよ!」
「弱っていてもあそこまでの力が出るなんて予想外でしたが、いいデータをとれました」
「よぉお前ら。まんまとウルフにやられたみたいだな」
「ヒート!!お前なに呑気に帰ってきてるんだ!」
「それはお前に言われたくねぇよプラス」
「っ!」
「あんたたちいい加減にしな!まぁ今回は私たちの負けさ。だが聖獣の一体はすでに私たちの手の中さ」
「…まぁそうですね。後は上手く操れる方法ですが、それは私に任せてください」
プラスが禍々しい柱に手を触れる。煙が蔓延し、しばらくすると煙が晴れ煙の中から女型のクラゲを模したハカイダーが現れた。
「ここは……私は…」
「あら女の子じゃないかい」
「この子は電気を操る力を持っててね。電気を操る力の応用で相手の電気信号を操るのさ」
「電気信号ぉ?」
「なるほどね。聖獣の脳の電気信号を操って思い通りに動かすってわけかい。よく考えたもんだね」
「あ、あの…」
「あぁ悪いね。君の名前はマイナス。私の部下だ。せいぜい役に立ってくれよ」
新たに生まれたハカイダーの新幹部マイナス。マイナスの加入によって今後の戦いにどのような影響を及ぼすか未だ未知数だ。




