第二話 「告白」
「手伝って欲しいことがあるの」
と彼女は言った。
その声は、なんだか自信の無いような……不安そうな声色をしていた。
「どんなこと?」
と僕は聞く。
駅のホームに電車が流れ込んできて、今まで僕たちを照らしていた夕日が、影になる。
彼女はしばらく黙っていたが、
「家に来てもらえばわかるから」
と一言そう語る。
そのまま僕たちは電車に乗って、彼女の家まで行く。
いつもは、僕が先に電車から降りてしまうのだが、今回は三島さんといつまでも一緒に歩いた。
駅から降りて、しばらく歩いた。そのあいだ、僕らはあまり口を聞かなかった。
いつもとは違う道のりが、僕にとっては新鮮に思えた。
薄暗い公園の中も通ったし、橋の上も通った。長い道のりだと思ったが、時間はおおよそ二十分くらいだったと思う。
「いつも、こんなに歩くの?」
と、僕は三島さんに聞いてみた。
「うん。ちょっと駅から遠いいんだよね」
と彼女は言った。
彼女の家は、アパートの二階だった。外に続く階段を上り、玄関の前まできた。
わりと築年数は経過している方である。
僕は内心緊張していた。
「今日はお父さん、仕事が休みなの。君が来てくれることも伝えてあるから安心してね」
と彼女は言った。
僕は、彼女と二人きりなれないことを少し残念に思ったが、あまり気にしなかった。
「じゃあ、開けるね」




