第三話 「衝撃」
彼女がドアを開けて、僕が一番の思ったことは、家の中が想像以上に綺麗だなということである。
外装からはあまり分からなかったが、三島さんの家はだいぶ広いようである。
「いらっしゃい。よく来てくれたね」
ふと男の声を聞いた。僕はいきなり誰かに話しかけられて驚いた。満面の笑みを浮かべた体格の良い男が、そこにいた。
「お父さんなの」
と三島さんが言った。
彼は、依然としてニコニコしていた。
「あらー、お客さんじゃなーい!」
という女の声を、僕は聞いた。
エプロンをした女が、これまた満面の笑みを浮かべながら僕を見つめている。
「お母さんなの」
と三島さんが言った。
僕は「そう」と一言だけ言った。
「それで、手伝って欲しいことがある、とか言ってたけど」
と僕は彼女に聞いた。
「そうなの。この部屋」
僕は彼女に連れられて、ある部屋の前まで来たのだ。
内開きの木の扉だった。
その時、彼女の父親が、三島さんに大きなハサミのようなものを手渡した。彼女はそれを受けとる。
「ほら、彼にも手伝ってもらいなさい」
彼女の父親は、もうひとつ大きなハサミを手渡した。
僕が三島さんからハサミを受けとると、それは、ずっしりと重さがあった。固い鉄の刃がある。
「じゃあ、私がまず見本を見せるから、君は私のやる通り真似してやってみてね」
彼女はそう言って、部屋の扉をガチャリと開けた。




