第0章の2 空に浮かぶ白雲は綿飴となって二人を包む
一晩考えてタイトルこれかよ……。苦しい。
教室の床がぬけてから二週間。勇輝は医者も目を見張る回復力でギプスを卒業し、今までの経験を生かしギプス中でもひっそりと腕と足を動かしていたので筋力の衰えも最低限で終わらせた。少しリハビリをすれば問題なく喧嘩が出来る。
勇輝は歩と二人屋上でさぼっていた。松葉杖をついている時は屋上まで上るのが面倒くさくて自粛していたのだ。
せっかくの春のよい天気。さぼらなくてどうすると、二人は日向ぼっこ中だ。
「なぁ勇輝? お前あの子とどうなってんの?」
勇輝はあの子という言葉に首をひねって、少しして彩のことを頭に浮かべた。
「桜田のこと? どうって、別にどういう関係でも……」
「うわ、おもしろくね」
「はぁ? お前何考えてやがる」
歩は意地悪そうな笑みを浮かべた。
「いやぁ? 俺人の情報の中でも恋愛ごとに関するものが一番好きなだけ」
「最低。人の恋路を邪魔する奴は死ぬんだろ?」
「馬に蹴られてな。で? 関係じゃなくて、お前の気持ちだよ」
勇輝はしばらく無言で空を見上げていた。
「……とくにどういった気持もねぇ」
「え~。もうちょっとドギマギしてくれてもいいのによ。桜田けっこう可愛いじゃん」
「確かに可愛いな」
勇輝は頷きながら答えた。彩の顔は他クラスの女子と比べてもひときわ可愛らしい。ひそかに男子の中でも人気なのだ。
「一緒にいると楽しいし」
「楽しいな……って誘導すんなよ」
勇輝はバカバカしい、とごろっと根転んで空を眺める。
その顔は少し赤みが差していた。話を逸らそうと逆に訊いてみる。
「お前はどーなんだよ」
「興味なーし」
即答で斬られた。
「あっそ」
「でもお前さ、中学のころも寄ってくる女はいたよな。つきあっても長続きしてなかったけど」
勇輝は嫌なことを思い出したとでも言わんばかりに顔をしかめた。
「うるさいだけの奴らだった」
勇輝を子ども扱いしたので勇輝がぶちぎれてすぐに別れてしまうのだ。
歩は黒歴史を思いだして顔をしかめる勇輝に苦笑いを浮かべていた。すぐにそれはどこか期待した顔になって、ごろりと勇輝の隣に寝ころんだ。
柔らかい日差しにつつまれて、二人はうつらうつらと眠り始めた。
学校というのは不思議なもので、チャイムの度にわずかに覚醒する。だがまだ時ではないと再び眠りに落ちる。それを数度繰り返し、最後に目覚まし時計となるのは空腹だった。
「ん~腹減ったぁ。飯食おうぜ」
伸びをして歩が、飯だ飯だと勇輝を起こす。
勇輝はあくびを噛み殺して自分の鞄を手繰り寄せた。その中からお弁当を取り出すと包みを開け、またうつらうつらしだした。
怪我も治ったのでお弁当も復活したのだ。
「こら、シャキッとせぇ!」
歩の拳骨が勇輝の脳天を直撃した。
「痛ぇ……俺、昨日あんま寝てないんだよ」
原因はゲームであるが……。
「食べようぜ」
歩もお弁当を持参している。
「……ん」
いただきます、と勇輝が箸を持って手を合わせた時、強烈な目覚ましが現れた。
「ここにいた! 探したんだからね!」
勇輝はパチリと目を開け、ドアへと顔を向ける。そこには唇を尖らせて腕を組んでいる彩がいた。手にはお弁当を持っている。
「うわ、来やがった」
彩はツカツカと二人に近づき、勇輝にでこピンを喰らわせた。
「一日中さぼって、どーゆーこと? ひとりぼっちで寂しいんだけど」
勇輝は額を押さえながら、ジトッとした視線を彩に向ける。
「そんなん知るかよ。他の女のとこ行けよ」
「甘いわね。クラスの女子はもう私だけよ」
彩は鼻で笑って、お弁当包みを広げる。
「は?」
「いや、マジだぜ? みんな学校来てなくて、現在貴重な女子がこの方」
と歩が補足説明をしてくれた。
「……へぇ」
勇輝はたいして興味もなさそうにお弁当を食べ始めた。
「うわ、おいしそう。お母さんの手造り?」
勇輝はお弁当を覗きこまれて眉間にしわをよせる。歩がその反応ににやついた。勇輝はここから始まる会話が容易に予想できた。
「いいや。それ勇輝の手作り」
と歩がばらすと大抵の女の子は、
“え~、意外~。勇輝君って家事とかできないひとだと思ったぁ。それで女の人のとこにお世話になってるみたいな?”
とびっくりし、イメージと違うと大騒ぎし、中には勇輝を完全なる不良と思っている女の子はダサイと離れていくのだった。不良の花は喧嘩なのだ。
しかし彩は、
「きゃぁ、最高! 卵焼きも~らい!」
ばんざーいと大喜びして、勝手に勇輝のお弁当から卵焼きを奪った。
「おい!」
彩はそれを口の中に放り込むと、少しして
「おいし~」
と満面の笑みを見せた。
「これ最高! この甘さ! 絶妙ね!」
「マジで? それすっげぇ甘くね?」
以前勇輝の卵焼きを攫ったことのある歩は、その甘さに衝撃を受けたものだった。
それは砂糖そのものと言ってもよかった。勇輝は卵焼きだけは甘くないと嫌らしい。
「え? 普通よ。私甘いの大好きだもん」
二人そろって重度の甘党のようだ。
そして他のおかずにも手を出し、全てを褒め尽くした。勇輝も自分の料理を褒められてまんざらでもないのか、口元が緩んでいる。
和気あいあいとお弁当を食べ、時間は流れて行った。
二人が屋上でさぼっていることが彩にばれてからは、彼女もたまに屋上でさぼるようになった。
そして自分が戻るついでに彼らをひっぱっていくので、二人は不本意ながら、出席回数が増えていた。
お昼になれば、屋上でお弁当を食べるのが習慣となり、勇輝と彩との会話も、少しずつ笑いが混じり合うようになっていた。
「ねぇ春日君。私ね、春日君にあだ名考えたんだ~」
今日さぼっているのは三時間目、科学の時間だ。三人でごろごろしていたら、彩が急に起き上がって勇輝にそう言った。
「あだ名?」
「そう。はるゆき。どう? 私の力作」
と彩は胸を張って発表したが、勇輝は、は? と口を開けた。
「どっから来たんだよその名前」
「春日のはると、勇輝のゆきを取ってはるゆき」
そう説明されても、勇輝は納得がいかん、と仏頂面だ。
「なんで名前よりあだ名のほうが長くなんだよ。おかしいだろ」
「いいじゃん、可愛いんだから」
「はぁ? てめぇ、何様のつもりだ。あぁ?」
勇輝は跳ね起きて彩と睨みあう。彼女が男だったら拳が飛んでいただろう。
「彩様よ。はるゆき、前々から思ってたけど、あんた金髪おかしいわよ」
超上から断言され、その後不意打ちに容姿を斬られて勇輝は多大なダメージを負う。もうはるゆきは決定のようだ。
「てめぇには関係ねぇだろ」
「はるゆき、あんた女の子の間でなんて呼ばれてるか知ってる? 王子よ王子」
まさかの王子発言に、勇輝は口をあんぐり開けた。隣で歩が爆笑している。それにチョップで制裁を加えて、ストレス発散。
「もともと顔が可愛いのに金髪になんかするから、よけい幼く見えるし、王子様っぽくなるのよ」
ガーン、と勇輝は頭上に岩が落ちてきたようなショックを受けた。ガラガラと崖崩れが起きる。
勇輝は顔の可愛さをどうにかしようと、あれこれ考えたのだ。黒のままでは純情すぎていけないと思い、金髪に染めてみたのだが……。
「まぁ、王子だよな」
どうやら王子呼ばわれされていることを知っていたらしい歩は、眼尻に涙を浮かべていた。
今度は拳骨で制裁。
「だから、黒に戻しなよ。その方が断然かわ、かっこよくなるから」
彩の言い直しも、ショック状態の勇輝は気づくことができなかった。
「なんてこった」
頭を抱え始めた勇輝に、彩はだからぁ、と黒染めを勧める。
歩はその様子に笑いを噛み殺していた。
そしてその翌日。歩の隣には髪を黒く戻した勇輝がいた。
「やっぱりそっちの方がいいわ!」
登校してきた勇輝を見て、彩はグッドサインを出す。
髪が黒に戻ったことで王子感はなくなったが、可愛さは微塵も損なわれていない。むしろ倍増。
「ね? 私の言うとおりだったでしょ?」
「誰がてめぇの言うとおりにするかよ。俺が飽きたから染めたんだ」
「うわ~可愛くなぁい!」
「上等だ! 可愛さなんか、みかん箱に詰めて川に流してやらぁ!」
朝からハイテンションなやりとりに、歩はこっそりあくびを噛みしめていた。
「胸糞悪ぃ。俺先に上に行ってるからな!」
勇輝はそう吐き捨てて、一人ずかずかと屋上へと上って行った。
「なぁ桜田。お前、わざとだろ」
歩はにこにこと笑っている彩に、そっと尋ねてみた。
「そうよ。だってはるゆきは黒の方が可愛いんだもん」
彩は悪びれもせず、あっけらかんと即答する。歩は内心惜しみない拍手を送った。
勇輝に近づく女の子はたくさんいるが、ここまで勇輝とやり合う女の子はいなかった。
「確かにな。で? 桜田はあいつに気があるわけ?」
「うわっ、このタイミングでそれ訊く?」
彩はう~ん、と唸りながら髪を指に絡ませた。
「そうね、うん。言っておくわ。私はるゆきが好きよ。悪い?」
「だろーな」
「だから、応援してね。私必ずはるゆきを落とすから」
歩はこくりと頷きながら心の中で舌を巻いた。協力は不要。むしろ、自分から攻めて落とす気満々だ。
(これが流行りの肉食系か)
歩は、勇輝はどっちだろうな、と考えながら階段を上った。性格は草食の部分もあるが、行動派でもある。
そして屋上に着いた二人が見たのは、二人が遅かったことにさらに不機嫌となってふてくされている可愛い勇輝だった……。
それから、数度言い合いと喧嘩、遊びを繰り返した。互いに遠慮なしに口喧嘩をして、程よいところで歩が止めに入る。それよりも圧倒的に勇輝が折れることが多いのだが……。
「だからそれはおかしい!」
「はるゆきが間違ってるのよ!」
今日も二人は仲良く元気に口喧嘩をしていた。場所は屋上。そうでなければこれ程の大声は出せない。
一週間に一度は起こるこの状態を歩は孫を見守るおじいちゃんのような目で見ていた。
(青春だねぇ)
本日の論題は、甘党とカレーの関係についてだ。
「だから、たとえ甘党といえどもカレーは辛口を食べるべきだ! カレーは辛くなけりゃ意味ねぇだろ!」
と主張するのが勇輝。
「何言ってんのよ! 甘党よ? アイスクリームにさらに蜂蜜をかけて食べるのが甘党なのよ? それがカレーが甘口で、卵を入れて、蜂蜜を入れないなんてどうかしてるわ! 裏切りよ!」
と反論するのが彩。
それをしょーもね~と思いつつ歩が見守っている。ちなみに歩はカレーは中辛だ。最初にそれを主張してみたが、二人に中途半端と一刀両断された。
「ふっ、プリンに自家製激甘カラメルソースをかけて、その上砂糖をふんだんに使った生クリームを飾って食べる甘党といえども侵しちゃいけねぇ領域があんだろ。カレーはなんだ? スイーツか? いや違う。カレーはカレー。辛いままで食べてこそ敬意を払うってもんじゃねぇのか?」
二人の甘党主張を聞いて、早くも胸やけのする歩だった。
「はるゆきには分からないのよ! あの舌を突き刺す痛みがどれほど苦痛か! これは拷問よ!」
「それが何だ! カレーを食べるならそれぐらい受け止めやがれ!」
二人とも肩で息をして、ゼーゼーと苦しそうだ。
「仲がいいね~」
暇な歩はそうからかってみた。
「んなわけあるか!」
「そんなことないわ!」
すると両者同時に反論してくる。その反応を見て、歩はますます顔をニヤつかせる。
「痴話げんかみたいだぜ?」
とたんに二人とも頬に赤みがさした。もともと興奮して顔は赤かったが、ますます赤い。
歩は、それを見てこれいけんじゃねぇの? と一人ほくそ笑んでいた。
「何言ってやがんだ、しばき倒すぞ!」
「そうよ、からかわないで! もう、森本君が決めてよ!」
「それはいい考えだ、よし、お前が決めろ」
いつの間にか二人は結託し、歩に結論を出せと迫る。完全にとばっちりを受けた歩はしばし悩んで口を開いた。
「……じゃぁ、ひとまずカレーは辛いものだと思う。ただし、人の好みもあるし、甘党は甘さを貫き通す姿勢も必要だとも思う。だから、カレーは辛口、ただし卵を入れてまろやかにするのはあり。これでどう?」
一応二人の折衷案を出したつもりだが……。
「卵でごまかし? 子どもっぽいけど、まぁそんくらいの配慮はしてやるか」
「辛口? ふん、まぁインドの人に敬意を払ってあげなくもないわ」
互いに見栄を張っているが、この意見で手打ちとするらしい。
歩はやれやれと呆れ顔だ。
もうすぐ梅雨に入ろうとしている。歩はいつまでこれが続くのだろうと、進展のない二人を少しもどかしく思うのだった……。
梅雨も明け、期末テストが近づいきた頃。歩が熱出た~、と学校を休んだ。
四時間目、二人は次の数学面倒だよなと珍しく意見が一致し、屋上でさぼっていた。
「森本君熱だって?」
「いや、絶対仮病だろ。熱出たので三日間休むって、どんだけ計画性のある熱だよ」
二人はフェンスにもたれて並んで座っていた。
「心配してないの?」
「誰がするかよ。あいつは殺しても死なねぇよ」
「森本君可愛そ~」
「うっせぇ」
勇輝はついっとそっぽを向いた。沈黙が降りる。
(何話せばいいんだろ)
歩がいればなんだかんだで話が出てくるが、こう二人っきりになると会話の糸口がつかめなかった。
(う~、どーしよ。森本君がいないと、緊張する)
それは彩も同じで、三人でいることに慣れすぎて、今さら何を話せばいいのかが分からなかった。
「ねぇはるゆき」
「あぁ?」
勇輝は慌てて口をつぐむ。少し考え事をしてたので、返事がかなりガラの悪いものになってしまった。
二人の視線がバチリと合った。
「ほんとに口、悪いよね」
彩もしまったという顔をするが、言葉はひっこめられない。
「うっせぇ、関係ねぇだろ」
出てくるのは憎まれ口ばかり。言葉になった瞬間に後悔するが、もう遅かった。
「もう我慢できないわ! そんな可愛い顔してんのに、もったいないじゃない!」
楽しい話をするはずが、口喧嘩になってしまった。
「てめぇ、人が嫌がることを……」
「何度でも言うわ、はるゆきは可愛い。目はくりんとしてるしまつ毛も長い! 唇も愛らしいし、髪もさらさら、肌もつるつる。女の子はみんな羨ましがってるのに!」
「んなこと知るかよ! 俺は男だぜ? 嬉かねぇよそんなもん!」
「だから何よ! 可愛いものは可愛いんだもん! 自信を持てばいいじゃない!」
勇輝はくっと拳を握り締めて奥歯を噛みしめる。
「はっ、お前に嫌々女装させられた奴の気持ちがわかるかよ!」
「その女装に誰かは癒されたはずよ!」
「俺はこの顔のせいで散々からかわれて、舐められてきたんだ。俺はこんな顔大っ嫌いなんだよ!」
「私は好きよ!」
彩はそう叫んでから、自分の言葉に気がついた。顔に血が上って真っ赤になる。
勇輝は虚を突かれた顔をしていた。
「私は、勇輝のその可愛い顔が好き。ていうか、勇輝が好きなの! 悪い?」
勇輝は何も言い返すことが出来なかった。初めて自分の顔を好きだと言ってもらえたのだ。そして、自分を好きだと。
可愛い、守ってあげたいという好きではなく、正面からぶつかって、対等な目線での好き。
頭に上っていた血が、頬に集中する。心臓がバクバク暴れて、呼吸が苦しい。
「黙ってないで何か言いなさいよ!」
彩がぐいっと勇輝の胸倉を掴んだ。彩の瞳の中に、勇輝がいる。
最初はうざい女だった。突っかかられればムキなって、いつかその言い合いが楽しくなっていた。
途方もなく我がままだけど、それすら可愛く見える。
何故か。それはずいぶん前から分かっていた。
「…………好きだ」
そう呟いてから、勇輝は恥ずかしくなって視線を逸らした。胸倉を掴まれていた手が離され、彩が少し遠くなる。
「……嘘」
「嘘じゃねぇよ!」
つい勇輝は声を荒げてしまう。彩と視線がぶつかって、その潤んだ瞳に惹きこまれた。
「じゃ、じゃぁ。一緒にいてくれるの?」
「こういうのは男が言うもんだろ」
勇輝は悔しそうに唇を尖らせ、そして彩の目をしっかり見て言った。
「桜田……俺と付き合ってくれ」
「うん!」
あまりにも気持ちのいい即答に、勇輝は噴き出した。彩もつられて笑う。
「じゃぁ、彩って呼んでね」
彩がそう頼んでみると、
「……彩」
勇輝が耳まで真っ赤にしてその名を呼んだ。可愛い顔がますます可愛くなる。
「照れてる」
「うっせぇ」
「言葉づかい」
「うるせぇ」
「うるさい、でしょ?」
「……うるさい」
彩はえへへ、と笑って勇輝の肩に頭を乗せた。
勇輝は目を泳がせながら、その重みを愛しく思った。
「はるゆき」
「ん?」
「ずっと、一緒だからね」
勇輝は、強く頷くと空を見上げた。
空に浮かぶ白い雲が、全て綿あめに見える。それぐらい、今の勇輝の気分は甘かった。
トクントクンと心臓が鮮明にその音を告げる。
彩からふわりと香るいい香りに、胸が締め付けられる。
愛しい。そう感じる。
(やばい。これは重症かも)
今まで味わったことのない感覚。ただの好きとは違う。もう、離したくない。
勇輝は完全に負けたな、と苦笑いを浮かべて風に吹かれた。
「で、その子誰?」
三日後に遅刻して登校してきた歩は、朝から屋上にいる勇輝にそう声をかけた。
その隣にはべったりと彩がひっついている。劇的な変化が起きていた。
「ん? 俺の彼女」
勇輝はニッと笑うと、彩と視線を交わして、微笑みあう。
「……お幸せに~」
そそくさと歩は屋上から立ち去った。激甘の甘党カップルに胸やけが起きそうだ。
(春が来たな~)
歩は屋上でハートが乱舞しているのを感じながら、微笑を浮かべて階段を下りた。
甘い甘い二人の話は、まだ始まったばかりである。
甘いのか、甘くないのか、それが問題だ。
神名の裏話
一章を読み返して、不良たちの間に喧嘩は外でやるという暗黙の了解があったことを発見。
その瞬間、勇輝のせいか。と思いました。(作者自分なのに……)
勇輝は伝説の不良だったんです。たぶん!
そして、勇輝の言葉遣いも解決。
ずっと、不良のわりには口悪くないなと思ってた。(だから作者は自分だろ?)
彩の更生の成果だね! えらいね彩!
そしてカレーの談義もこんなところに入りましたね。いろいろ繋がったね!
零章はこれで終了。さすがに一話だと寂しいから分割しました。
ただ、またふとした時に零章が復活している気も……。
ひとまず、前に進みますか。いざ、三章へ。
では、次回。いつになるでしょう?




