第1章 エピローグ
やっとついたよ一段落。
そして、昂乱の事件から二週間が経った。
担任代理の葉月を通して理事長の辞職が伝えられ、ここで初めて昂乱が理事長であったことを勇輝は知った。
その勇輝は喧嘩を売ったり買ったりと不良道を満喫中だ。
学校は相変わらず彼らがいなくなっても騒がしく、カラーバリエーションも変わらなかった。
何故か勇輝がクラスのリーダーとして決闘に呼び出されることは増えたが、今のところ全勝を挙げている。
あれから彼らからの連絡はない。
(やっぱ俺のような一般人と関わっちゃいけないのかな)
やーさんとはお付き合いしていないので勇輝は裏社会のことなど何も知らなかった。
歩に訊いても、あいつらが人と関わることなんて滅多にないという答えが返ってきた。
(せっかく友達になれたのにさ。スパイに魔術師、制覇までもう一歩じゃん。幽霊だろ、魔王だろ……)
指を数本折ったところで止めた。やっぱり彼らが一番楽しそうだった。
(もっと、話したかったんだけどな……)
勇輝は屋上へ続く階段を登り切った。寒くなっても、屋上でさぼることは止めなかった。
そしてドアを開けると視界が暗かった。
一面緑色、体育大会のテントだ。
「え?」
勇輝は逸る心を抑えて入口の布を引いた。そこには、あの光景が広がっていた。
一面にカーペットが敷かれ、真ん中には学校の備品のストーブ。そしてその周りには……。
「お前ら……もうこないんじゃなかったのかよ!」
彼らが座っていた。思い思い好きなことをして、いつもの様子でくつろいでいる。
「よぉ勇輝! 遅っせぇぞ」
「な、なんで?」
勇輝は嬉しさと不思議さが入り混じった顔で彼らを見た。
「隊長命令でね~。もう少し高校生活という物を体験して来なさいって言われたの」
癒慰がティーカップを片手に答えた。
「だから勇輝。これからもよろしくね」
弥生がひらひらと手を振った。
勇輝は嬉しさがこみ上げて満面の笑みを作った。
「こっちこそ、よろしくな!」
楽しい学校生活はまだまだ続きそうだった。
勇輝はそんな予感を胸に躍らせながら、彼らの輪の中に入る。
裏社会を騒然とさせる号外が発行されるのはもう少し先。
そして彼らがそれを知るのはさらに先だった……。
第一章完結です。読者の皆様とこのサイトに感謝です。
ここに来なければ書き上げることもできなかったでしょう。あと何年かかっていたかわかりません。この話は今の時点で5年の月日が経っています。恐ろしい……
そしてこの先は少し手直し見直し期間に入ります。
二章は月が変わるころには必ず!
そして二章では一話をもう少し長くして話をまとめることを宣言します。
言っておかないとできませんから。
勇輝 「ありがとうございました! 今まで俺が頑張れたのも皆様のおかげです!」
では、またお会いしましょう。




