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闇の王の再臨 〜失われた「闇の力」と前世の技能で、学園の常識を覆して高みへ至る〜  作者: じゃdさんね


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2話 ――試験と新たなる出会い――

開いてくれてありがと〜!よかったら読んでいってね!

2年後――


私は15歳になった。


村が消えて以降、喪失感に溺れていたが守るために力を得ると決心した以上は行動を速くしなければならない。


村から遠く離れたアルカナの洞窟という魔境にて2年間修練を積んだ。


何度も死にかけたし修練の割には魔力は微々たるものしか増えなかった。しかし、魔力の最適化や能力の制御、そして強靭な身体能力に多くの武術を習得した。


その結果、洞窟の最深部に生息していた王都の賢者が互角に渡り合える中世種の竜にも単独で討伐ができる実力を身につけることができた。


そして、15歳から入学できる強者が集うエレベルクス学園。私は昔の知識だけでなく、今の知識も吸収し、学園という教育の場で高位を目指す。それが私の今の目標だ。


村が滅んでしまい、どうしようもなかったが幸いなことに飛び入り受験も問題無いとのこと。


私は洞窟から離れた小さな村にて馬車に乗らせてもらった。


御者は馬を走らせながら尋ねた。


「嬢ちゃんはどこに行くんだ?」


「エレベルクス学園に行こうと。」


「エ、エレベルクス学園!?あのエリート集団か!?じゃあ嬢ちゃんはどこの貴族なのか?」


「貴族でもないです。田舎出身ですよ。」


「貴族じゃない!?」


素っ頓狂な声を御者は上げた。


「やっぱ貴族が普通なんですか?」


「そりゃ当たり前だぞ!何せ選ばれし、エリートしか行けない学園だからな!もう二度と無いくらいのチャンスだ!頑張って来いよ!」


「ありがとうございます。」


選ばれし、ということは推薦みたいなのかな。飛び入りや普通の実力試験よりも街かあるいは学校からの推薦が一般的なんだと思った。



 * * *



長い時間、馬車に揺れられながら王都へ到着した。


王都は圧倒される景色だった。おしゃれなデザインが並び気品に溢れた人たちが行き交っていた。


私は黒いコートを靡かせながら歩いた。


時間がある時に洞窟にあった清水で軽く洗っていたものの浮いている気がして少し気恥ずかしい。


風景を見渡しながら学園の方へ足を運ぶ。道中には美味しそうな食べ物や多くの装備。非常に目につくものが多かった。


そんなことを考えていると、エレベルクス学園の正門に到着した。


門だけでも非常に巨大であった。その奥にそびえ立つ城のようなものが校舎らしい。白色を基調としており神聖さを感じる。


学園の外観もさることながら、そこに集まる人混みもまた圧倒的だ。


時間はあるものの遅れるよりかは幾分とマシなので会場へ向う。


すると


「さっさとよこせよ。」


苛ついているような声が聞こえた。


それと共に何か鈍い音が耳に届いた。


「雑魚が反抗すんなや!」


誰かの怒鳴る音と鈍い音が聞こえた。


誰も聞こえていないのか、または見て見ぬふりなのか。


私は音のがする方へ急いで向かう。


「痛い....!」


「つべこべ言わずさっさとよこせや!」


音のする方へ向かうと地面に蹲ってる女に対して男が魔法陣を組み、魔法を放った。


「氷弾(アイスバレット)」!


氷の塊が彼女へ飛んだ。


「いやああああ!」


悲鳴が上がった瞬間、私は地を踏み込み急接近する。彼女に飛んでいる氷弾(アイスバレット)を掴んでパキンという音と共に握り砕く。


握った手を開くとパラパラと破片が落下する。


「なっ....お、おい!お前何しやがった!」


「壊しただけ。」


淡々と告げる。


「は....?」


男は信じられないといった顔でこちらを見てくる。


私は彼女の方へ振り向き、しゃがんで目を合わせる。


治癒魔法(ヒール)を彼女にかけて質問をする。


「痛いところはない?」


「は、はい....今ので痛みはかなり和らぎました....」


「何でこんなことになったの?」


「あ、そ、それは――」


彼女が言葉を紡ぐ前に割り込んできた。


「おい。お前よくも邪魔しやがったな?」


1つの氷の破片を拾って立ち上がり、軽く投げる。


弾丸のように男の頬の真横を通り過ぎて掠り傷ができ、破片は壁に突撃して耳をつんざくような音と共に粉々に割れた。


「っ....」


男は思わず一歩後ずさって頬を押さえた。


「な、なんだよ...お前....」


「去ね。」


「覚えとけよ....」


男は捨て台詞を吐いて逃げるように去っていた。


「ありがとうございます....」


「いいよ。気にしないで。」


「あ、えっとさっきの話なんですが....」


彼女はそう言って手を差し出した。


薬指には碧空の色を帯びた指輪が太陽の光を反射し、よく映えている。


「この指輪?」


「はい...」


ぱっと見、複雑な魔力回路になっている。現代技術の代物ではなさそう。


「アーティファクトとか?」


「そ、そうです。実はさっきの方は見た通り氷魔法の使い手でした...なので氷適正のある魔道具よりもレアなアーティファクトを奪い取ろうと...」


「じゃあ君も氷魔法を?」


「いえ、私は氷の能力でして...でもまだ未熟で宝の持ち腐れになってしまい...」


「あ、ああ!お時間取ってしまい申し訳ありません....!先程の件は本当にありがとうございました!で、では!」


彼女はそそくさと校舎の方向へ急いでいった。


そうだ。私も急がないと試験に間に合わないかもしれない恐れがある。人混みが収まりはじめているため急がないとマズそうだ。



 * * *



受け付けを済ませて指定された講義室へ向う。


試験の内容は今から行う筆記試験。そして実技試験では身体能力や魔力、そして魔法や能力の扱いを試験するとのこと。総合でE・D・C・B・A・Sを決めるとのこと。多いと思った。


講義室へ入り席につく。講義室は受験生たちの集中力で張りつめた空気に包まれていた。


壇上に上がった教官は鋭い視線で全体を見渡し、重々しく口を開く。


「ここでの魔法や能力の使用は厳禁だ。そして、分かっているだろうが当然カンニングも厳禁だ。発見次第退場させる。」


注意事項が改めて教官から話される。


要するにズルはダメだということだ。まさかやるバカはいないだろう。


「制限時間は90分。........始め!」


室内にペンの書く音が重複する。


内容は歴史や高度な魔法理論や能力についてだった。


知識の点に関しては一切の懸念はなく、迷いも淀みもなくペンを動かしていき誰よりも早く書き終える。落ちるわけにはいかないので入念に見直しも行う。


「止め!これより回収を行う。」


次はアリーナへ向う。ゴーレムとの模擬戦を行うらしい。どれだけ無駄無く倒せるか。


アリーナへ向かうと轟音がアリーナに反響する。


火や水が飛び交い、中には呪骨転生(ネクロマンサー)の力を持つ者や 《上位魔法》 を使う者もいる。


とうとう私の番が回ってきた。


拳を握り締め少し前屈みになる。


「始め!」


教官からの合図が出たと同時にゴーレムの懐に入り込んで拳を前に突き出す。


ゴバァァァン!


ゴーレムの身体がバラバラとなる。


「.......しゅ、終了!」


教官が我に返ったように言った。


周囲も騒然としている。


「あいつ魔法使ったか?それとも能力?」


「いやどこが。」


回りはざわめいている。単純な膂力で壊すことはあまり無いらしい。


私はアリーナを後にし、訓練場へ向かった。


魔能(マギクス)で魔法は能力の試験。


的に多くの魔法や能力が飛んでいたりする。非戦闘の能力はまた別とのこと。


私の番が回ってきたのでまずは的に向かって手を翳す。


私は周りと違って魔力も少なければ魔法を覚えることも苦手である。


更に、闇の力だけで使おうとすれば身体に余りにも大きすぎる負担を負ってしまう。そのため、今習得している魔法を基本の形として能力を複合させる。


炎(フレイム)に闇を宿し、的へ放つ。黒い灯火は大きな出力を伴って的を木っ端微塵に燃やし尽くして破壊する。


周りが再度ざわめく。


「まさか獄炎(ヘルフレイム)無詠唱で!?」


「あれ魔法...?」


「ゴーレムを殴りだけで破壊したらしいよ....?」


「中々見込みがあるな。最後は魔力検査だ。行ってこい。」


教官からも称賛の声を頂いた。褒められるのはやっぱ嬉しい。


最後の項目である魔力の検査。一番自信が無い。最悪魔力の量だけで落とされる可能性がある程心配だ。


特別検査室に行くと大きなクリスタルが佇んでいた。


いよいよ私の番だ。


「受験者ミミリィ。手をかざせ。」


厳かな雰囲気の中、教官は言った。


「はい。」


勇気を持って手を翳す。クリスタルは微かに輝いていた。ただそれだけだった。


「.........」


「終わりだ。戻れ。」


「.....はい。」


自分の身体だから分からないはずがない。だけどやっぱ悔しい。


私は試験が終わったので控所にて待つ。控所では嬉々とした人。落ち着かない人。落ち込んでいる人様々だった。






――数時間後


受け付けで配られた小さな魔道具が光を発し、目の前に虚空から一つのウィンドウが浮かび上がる。


「これが合否....」


合否を確認しようとウィンドウを次の画面へ進めようとする。


すると後から大きな叫び声が控所で響く。


「よっしゃあああ!」


「おおおおらぁぁ!」


「やった!2組だわ!」


各々から喜びの声が聞こえたり


「終わった....」


「そ、そんな....」


「嘘でしょ!?なんでウチが!?」


と、絶望に気分が沈んでいたりもしていた。


私も合否を確認しようと恐る恐る画面をすすめる。


『ミミリィ・テネブルン様。合格おめでとうぎうざいます。貴方はEクラスに配属されます。もう間もなく寮の鍵が作られますのでお待ちください。』


無事に合格しようだ。ひとまずば安心。私はほっと胸を撫で下ろす。


ただEというのはやっぱ悔しい。魔力で落としてしまったのだろうか。何年も積んだ鍛錬の成果が思ったように出なかったのは悲しい。


するとメガネをかけた素朴な女がやってきた。今朝の子だった。メガネが外れていたけど印象はかなり変わるものだと思った。


どうも落ち着きがないようだが、彼女は口を開いた。


「あ、あの....今日朝助けてもらった者です.....」


「私のことは気にしなくていいよ。それとも、まだ怖い?」


「いえいえその点についてはもう大丈夫です......そ、それよりも『合格』できましたか?」


「うん。無事にね。」


怖くはないのだろうか。いくら助けた相手とは言えども力の差が明確にあるだろうに。


「よかったです....」


よかった?知り合いだからだろうか。まだ名前も知らないのに。


「あ、ところで君の名前って何か教えてくれる?聞いてなかったね。私はミミリィ・テネブルン。気安くミーとでも呼んでよ。」


「ミミリィさん.....可愛いい名前ですね...。私はシルヴィ・グレイグです。よろしくお願いします。ミィさん。」


「うん。よろしくね。」


懐かしい呼ばれ方。ちょっと胸がじんわりと温かくなった。シルヴィは表情が柔らかくなった気がする。


構築された目の前にカードが構築される。


「おっと。」


できたカードを手に持つ。


「じゃあ寮に行こっか。」


「はい!」


寮へ向かっている道中にシルヴィが訪ねてきた。


「ミィさんはランク....どうでしたか?私はEで...」


「私もEだよ。」


「え?」


不思議そうにこちらを見てきた。


「Eだった。かなり悔しいけどね。」


「意外です....」


「そんな?」


「はい...」


「でもまぁこれから一緒だしよろしくね。」


その言葉に安心したのかシルヴィは広角が上がる。


「.....はい。」


寮の部屋の前についた。


「丁度隣ですね....。いつでも来てどうぞ....。」


「うん。こっちもいつでもOKだよ。」


彼女は嬉しそうに頷いた。


「では......」


手を振る


「じゃあね。また明日。」

完読おめでとう!投稿がんばっていくよ!応援お願いします!!


↓今回出た能力名や魔法名↓

・氷弾(アイスバレット)


・治癒魔法(ヒール)


・呪骨転生(ネクロマンサー)(能力)


・炎(フレイム)


・獄炎(ヘルフレイム)



特殊

魔能(マギクス)

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