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3話 「撮り鉄 その2」

氷川は街への用事も終え、電車に乗って帰宅していた。そして、何駅かまたぎ無人駅へと到着した。

扉が開いたその時だった。

「あっ!!!」

「いたぞっっ!!!」

朝ホームで騒いでいた中学生くらいの撮り鉄が乗り込んできた。氷川を見るなり、表情が一変する。

「お前のせいで朝の写真が台無しになったんだよ!」

「マジで許せないんだが」

「謝れよ!!」

氷川はため息をつく。

「謝る必要はないだろ。」

氷川が言う。

すると鉄オタの1人が氷川の胸ぐらを掴もうとする。

しかし氷川は軽くその手首払ってのけた。

「やめておけ。電車の中だぞ。」

忠告する氷川だが、鉄オタは言うことを聞かない

「うるせぇ!!」

勢いよく突っ込んでくる鉄オタはバランスを崩し、座席にぶつかる。乗客たちは驚いて距離を取る。

「おいおい、落ち着けって」

3人同時に殴り込んできた鉄オタたち。

氷川は慌てずに、1人の腕を掴みそのまま体制崩し寝かせた。そしてもう1人手で押しのけ距離を取る。

「電車の中で暴れたら危ないだろ。」

氷川、正論を言う。すると、騒ぎ聞きつけた駅員が電車に駆け込んできた。

「何かありましたか?!!」

幸い乗客たちが全て説明してくれた。

中学生たちがおじさんに突然絡んできたこと。このおじさんは中学生たちを止めようとしてくれていたこと。それを聞いた駅員は

「詳しい話を伺わせてもらいます」

と言い、鉄オタたちは駅員に連れられホームは降ろされていった。そして電車内には拍手が響いた。

「ありがとう!」

「あんた強いな!おっちゃん!」

電車が動き始めた。氷川は窓の外を見ながら呟く。

、、、嫌な予感しかしねぇ、、と。

------------------

数日後、朝の駅。氷川はいつも通り無人駅を利用して街の方へ行こうとした時だった。ホームには異様な光景が広がっていた。

「...なんだ?」

ホームには同じようなカメラを持った撮影目的の集団が何十人もいたのだ。その中心には以前トラブルにあった中学生たちの姿が。中学生があのに気づき指をさす。

「あ、いたぞ!」

「あいつや!!」

どうやら中学生たちはSNSで邪魔されたと呟き、撮影仲間たちを呼び集めて氷川を待ち伏せしていたらしい。周囲にいた学生たちもただならぬ雰囲気に距離を取り始める。ちょうどその時だった。

「..えっ?」

聞き覚えのある声だった。数日前に助けた金髪のギャルがホームにやってきたのだ。

「な、なにこれ?」

ギャルが戸惑っている。現場はカオス。

「今日は逃さねぇ」

周囲の空気が張り詰めた。流石に氷川も戦闘態勢に入る。そしてギャルに忠告する。

「離れたおいた方がいい。」

「え、でも...」

躊躇うギャルに氷川は続ける。

「駅員さんのとこ行って、このホームに人が近づかないようにしといてくれないか。」

その落ち着いた口調にギャルは状況を察する。

「わかりました..」

彼女は急いで駅員の方へ。

「話は聞いてやる。だが、人に迷惑をかけるなら話は別だ。何回も言っているだろ。」

氷川が威圧するが効果はないようだ。

「かこめ!!」

「逃がすな!逃がすな!」

ホームに緊張が走る。氷川は撮り鉄集団に囲まれ逃げ場がなくなった。氷川、拳を握り、足を開き構えた。

その頃、ギャルは駅員に必死に状況を説明していた。

「ホームで人が囲まれてるんです!早くきてください!!」

「なんですって?!!」

駅員は急いでホームへ向かって走り出した。


次回 「撮り鉄 その3」

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