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勇者、懲役1000年。 千年後、俺は勇者ではなく悪魔になっていた。  作者: 直助
第四章 残された光

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第82話 告げられる真実、それから

 揺れる炎。


 レグルスとミヅキが、

 静かに火を見つめている。


 炎の音。


 夜風。


 やがて。


 ミヅキが、

 静かに口を開く。


「――あなたは……」


「自分自身が、

 何者なのか……」


「知っていますか……」




 少し離れた場所。


 立ち去ろうとしていた、

 リオラの足が止まる。




 レグルスが、

 ゆっくりと顔を上げる。


 その視線が、

 ミヅキへ向く。


 ミヅキが、

 静かに続ける。


「あなたには、

 おそらく――」


「アウレリア王家の血が、

 流れています」


 レグルスの目が、

 わずかに見開かれる。


 火が、

 小さく揺れた。


 ミヅキが、

 さらに言葉を続ける。


「大賢者が残した書物に――」


「赤子のあなたを、

 助けたと書かれていました」


「その時に、

 アウレリアの魔力を感じたと」


 静かな呼吸。


「それに……」


「あなたの中にあった、

 エクリシウスの魔力が弱まったこと」


「大賢者の魔力を受けたことで――」


「今なら、

 感じるのです」


 ミヅキの瞳が、

 静かに揺れる。


「あなたの奥底に――」


「リオラさんに似た、

 魔力を……」



 レグルスは、

 言葉を返さない。


 ただ。


 揺れる火を、

 静かに見つめていた。



 ミヅキが、

 静かに続ける。


「大賢者は――」


「あなたを助けた時に、

 魔力を吹き込んだと記していました」


「アウレリアと、

 セレナリスの魔力が混ざり合ったことで――」


「強大な魔力が、

 生まれたのではないか――」


「大賢者は、

 そう綴っていました」



 火が、

 小さく揺れる。


 レグルスが、

 静かに呟く。


「そうか……」



 ミヅキが、

 静かにレグルスを見つめる。


「それから――」


「あなたと、

 エクリシウスは……」


「――似ている……」


「対照的で――」


「それでいて、

 相似的」


 揺れる火。


 炎の光が、

 静かに二人を照らしている。


 ミヅキが、

 ゆっくりと言葉を続ける。


「魔力が強大になった理由と――」


「あなたと、

 エクリシウスの関係性が」


「この災厄を終わらせる、

 鍵なのではないか……」


「そう、

 私は考えています」


 言葉が、

 静かに落ちる。



 その後。


 沈黙だけが続いた。


 レグルスは、

 何も言わない。


 ただ。


 揺れる火を、

 見つめていた。




 少し離れた場所。


 リオラも、

 静かに立ち尽くしている。




 火は、

 少しずつ弱くなっていく。


 夜の色が、

 さらに深くなっていた。


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