表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者、懲役1000年。 千年後、俺は勇者ではなく悪魔になっていた。  作者: 直助
第三章 太陽と月、そして影

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

64/73

第64話 止まらぬ崩壊

 瓦礫の上。


 レグルスが、着地する。


 衝撃。


 石片が、跳ねる。



 その背後。


 光が、降りてくる。


 人の形をした、光。


 静かに、立つ。



 レグルスの視線が、瓦礫の山へ。


「リオラ!」


「ミヅキ!」



 その時。


 瓦礫が、持ち上がる。


 押し上げるように。


 隙間が、開く。


 光が、溢れる。


 内側から。



 その中から。


 リオラと、ミヅキ。


 そして。


 もうひとつの光が、姿を現す。


 リオラが、這い出る。


「……死ぬかと思った」



 レグルスの目が、細まる。


 ――この魔力は。


「……皇子」


「……団長」


 視線が、光へ。


 ――リオラが、呼び起こしたのか。




 リオラが、ミヅキの腕を掴む。


 引き上げる。



 ミヅキが、立つ。



 リオラの視線が、横へ。


 二つの光。


「うわっ……何これ?」



 ミヅキの瞳が、細まる。


 ――太陽の皇子と、剣士。


「……上手くいったようです」




 上空。


 エクリシウスが、宙に留まる。


 見下ろす。

 

「千年前に感じた魔力……」


「厄介だが……」


「あの時のようには――」


 歪む。


「いかんぞ」



 影が、収束する。


 球体。


 渦。


 魔力が、膨れ上がる。




 レグルスが、跳ぶ。


 斬る。


 連撃。


 押す。


 だが。


 すべて、弾かれる。



 距離が、開く。


 レグルスが、降りる。



 その瞬間。


 二つの光が、浮かぶ。


 同時に、間合いを詰める。


 斬る。


 だが……

 弾かれる。



 止まらない。



 レグルスの視線が、揺れる。


 ――魔力が、膨れ上がっている。


 もう。


 完全に、上回られている。




 影が、収まる。


 輪郭が、定まる。


 エクリシウスが、人の形へ戻る。



「……これで、終わりだ!」



 次の瞬間。


 魔力が、弾ける。



 波動。


 空気が、凍りつく。



 レグルスの体が、強張る。


 動かない。



 リオラが、息を呑む。



 ミヅキの手が、震える。



 止められない。


 衝撃が、広がる。



 中央塔のあった場所。


 そこを起点に。


 地面が、沈む。


 陥没。


 崩れる。


 城が、引きずり込まれるように。


 中央へ。


 沈んでいく。




 メルクリウスが、走る。


 聖地へ。


 ――急げ。



 ――東門の影は、もう現れない。


 異様な静けさ。



 視線を上げる。


 土煙が、上がっている。


 その向こうに、聖地。


 だが、違う。


 中央塔が――崩れている。


 聖地が、沈んでいる。


 上空に、影が浮かんでいる。


「何が……起きているんだ」


 足が、速まる。



 さらに。


 その時。


 城が、軋む。


 崩れる。


 崩壊が、始まる。



 メルクリウスの目が、見開かれる。


「アウローラ様!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ