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勇者、懲役1000年。 千年後、俺は勇者ではなく悪魔になっていた。  作者: 直助
第三章 太陽と月、そして影

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第55話 再びの追放、目覚めの時

 ミヅキの自室。



 レグルスの圧が、増す。

 空気が、重くなる。



 大神官が、後ずさる。


「……貴様は」


 喉が、震える。


「誰だ……」


 一歩、退く。

 さらに、退く。


「早く……」


「この王国から、出ていけ」



 外。


 足音。



 聖職者たちの気配が、増える。



 レグルスが、短く。


「……一旦、引こう」



 リオラが、息を飲む。


「……仕方ないわね」



 ミヅキへ。


 手を、取る。


「必ず、また……」



 まぶたが、わずかに動く。


 ――頷き。



 リオラは、それを見届ける。


 立ち上がる。


 レグルスの横へ。



 扉へ。



 大神官は、動かない。


 目だけが、追う。


 足は、出ない。



 道が、空く。


 二人は、そのまま進む。



 扉を、抜ける。



 廊下。


 聖職者たちが、並ぶ。


 誰も、手を出さない。


 視線だけが、揺れる。


 道が、開く。



 二人は、止まらない。





 南門。



 メルクリウスが、立つ。


「……申し訳ございません」


「結局、何も――」



「何言ってるのよ」


 リオラが、遮る。


「あなたのおかげで、ミヅキの無事は確認できた」


「それで、十分よ」


「また、必ず戻るわ」



 メルクリウスが、深く頭を下げる。


 ゆっくりと、顔を上げる。


 真っ直ぐに、レグルスを見る。


「……レグルス殿」


「アウローラ様を、頼みます」



 レグルスは、頷く。



 リオラが、バイソンへ。


「ちゃんと待っててくれたのね」


 軽く撫でる。


「えらいえらい」



 二人は、背に乗る。


「……太陽の王国へ」


「エクリシウスは……そこにいる」



 夜。


 門が、遠ざかる。


 月明かり。


 東へ。







 揺れる。


 影。



 形が、定まらない。


 エクリシウス。


 空気が、歪む。



「……アウレリアの魔力」


「千年前は――届かなかった」



 足元。


 大地が、かすかに沈む。


 何かが、引き寄せられる。


 流れる。


 集まる。


 影の内へ。


 静かに。



「……いい」


 揺らぎが、わずかに強まる。


「素晴らしい」



「そして――」


 揺らぎが、ひときわ濃くなる。


「目覚める時だ」



「……太陽の剣士たちよ」


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