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異世界は夢  作者: 由紀
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私は田中雅美。

そんなことより聞いてください、見つかりました。

この街のどこかに、このコック帽のかぶった料理屋さんがあるらしい。

お腹もすいたし、探すぜー!


はい、全く見つかりません。

どこかにとしか情報が無い時点でお察しですよね。


「…また裏路地ぃ?」


トコトコ歩くとこじんまりとした、店があった。

お邪魔するぜ!

もうお腹すいたし!

店主が一人こっちを睨んで直ぐに視線を戻した。

私を見た瞬間つまんなさそうな顔になるの止めろや。


「これください。」

「はいよ。」


滅茶苦茶手際良く作ってる。

うまそう。


「どうぞ。」

「どうも。」


うっま。

五分で完食しちまったぜ。

私は包丁を一瞬見た。

料理人の包丁は彫られた文字が同じ。


「見習い…いませんでしたか?」


明らかに反応した。


「心器のダンジョンでみましたよ。」

「何で…」

「認めてもらうんだって言ってました。」

「あの阿保…」


私はコック帽と包丁を渡した。


「彼の落とし物です。」

「死んだのか?」

「…さあ。」


私は目をそらした。

彼のいる場所はこの世界以外のどこかだと多分知ってる。

でも言えねえ。


「いや、聞くものじゃねえな。持ってきてくれてありがとよ。」


申し訳ねえ。

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