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俳句集:思ひ出革命 Ⅱ
□思ひ出革命 承前
はくれんのひらく夕べの
迷子かな
夢すてしまま
椿咲く道をゆく
芝櫻
ぢつとしてゐる猫のあり
* * *
ひとの無きあれは我がいへ
金盞花
スイトピー
おなじこと問ふ母とあり
黄昏にひと去りゆきて
楓咲く
* * *
花蘇枋
よひの静けさ吸ひてたつ
櫻草さく野で
まよふわれと逢ふ
つながりの絶えしひとみぬ
雪柳
* * *
ふるさとのまなざしみえぬ
霞草
ふるさとにおもふことあり
まむし草
夕凪や
遠くの波をなつかしむ
* * *
旅の果て
朝焼けの野はただ広し
棕櫚の花
おどけ上手のたくましさ
うたたねの夢の香りや
白丁花
* * *
八重葎
ゆくもかへるも青のなか
青酸漿
こころを秘めてほほゑみつ
ひろき世を見ず
油蟲走りけり
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