表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほろほろ鳥も夢をみる  作者: Miki Kukiri
22/68

JULIO 2017, Ⅲ 


Mi devas diri min,

ke ili estas miaj piedsignoj.








 青芝に

 寝ころんで見る

 未来かな 





 * * * 





 ひそやかな

 星たちのした

 皮を脱ぐ 





 夏空に

 行くあてもなき

 美蝶(びてふ)舞ふ 





 花梨(かりん)酒を

 しこみ(あるじ)

 (なが)の旅 





 かかはりの

 薄きひとから

 夏見舞(なつみまひ) 





 われはわれと

 思へば(かた)

 百日紅(さるすべり) 





 * * * 





 溶けてゆく

 (とき)を惜しめる

 小蠅かな 





 星蝕(せいしよく)

 まどふ金魚の

 真夏かな 





 みづからの

 過去のおもさや

 髪あらふ 





 運命の

 蠕動(ぜんどう)し去る

 熱帯夜 





 あのひとの

 ゐごんの文字(もんじ)

 愛撫せり 





 * * * 





 足りぬ部品をさがして

 一生を終へてゆく

 私も君も 





 ()()けて

 ふいに絡みついてくる

 ほそいほそい糸

 棄てさった愛の記憶 





 からだのない私が

 またひとり

 通りすぎてゆく

 夏の夕暮れ 





 (こずゑ)に群れてさわぐ

 鳥、蛇、蝶蝶

 空に新たな星が加はつた夜 





 少女の棄てた夢を

 川蜷(かはにな)たちが

 しづかにしづかに喰らふにつれて

 真夏の星座がめぐり

 天の川は色あざやかにのびてゆく 





 * * * 





 神の誕生

 観客のゐない絡繰芝居(からくりしばゐ)

 くりかへし 





 放棄した愛をさがし

 ふたたび鏡を見る

 木星蝕(もくせいしよく)の夜 





 蜜蜂の

 迷ひこんだる

 真夏かな 





 田螺(たにし)うごく

 月の移ると

 競るやうに 





 家族ありき

 夏草のごと

 当然に 





 * * * 





 花火ひらくてふ

 (くら)き空へと

 歩みけり 





 土星の輪

 なのめすぎたる

 一夜(ひとよ)かな 





 南風(はえ)うけり

 ()をおきざりに

 せし果てに 





 池の()

 かばしらの立つ

 盆の夕 





 独言(ひとりごと)

 がまんする()

 蝉が鳴く 





 * * * 





 真夏日や

 舟の通りし

 波のあと 





 なで肩を

 恥に思いし

 夏の街 





 (つび)ひとつ

 つまむ祖母の手

 おもふ盆 





 (つひ)やされてゆく夏

 この()ひとつの

 こころ在り 





 あたらしき

 (かを)りまとひて

 別れゆく 





 * * * 





 泣く声の

 ()まぬ内側

 夏の夜 








       ( つづく ) 










Mi rifuzas kopiadon kaj utiligon

sen mia permeso.




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ