MAJO 2017, Ⅳ
Mi sxajnas min kiel kimero
de la tradicio kaj la moderna arto.
むかしの恋
さがす義務あり
夏鏡
怪盗を
まちのぞむ夜の
歯痛かな
鏡供養
了へてかへれば
我をらず
アイリスを
群盗が踏む
夜明けかな
クローンには
夢もたせたし
五月闇
疣とりの
呪言となへる
魑魅かな
躑躅咲く道で
回転楕円体の夢となる
少女
流星を
迷宮へ誘ふ
女優かな
蟻走感
こらへる白馬や
雨止まれ
泰山木
のぼれぬ白蛇の
孤独かな
押し包む
馬歯はぢるひと
柿若葉
私は生贄ぢやない
と 指が呟く
五月かな
繍毬花
いのり通じぬ
ひともあり
少年の膚いちど咬む
雨夜かな
毬ひとつ
供へてありし
初夏の墓
木春菊
群れ咲く夜の
重さかな
老いし父には
醒めぬ日もあり
風鈴草
緋牡丹の
咲くもながむも
独りかな
透き通るやうな蜘蛛が歩く
夏のはじまり
咲く花の
さらに増す夜の
美童かな
降りさうで
降らぬ空
泣けぬままの時間
薔薇咲きし
夏の虚空の
広さかな
カレーひと匙
すくつてうけいれる
父の死を
飼ひ魚の
口あけてまつ
月夜かな
よびごゑのするたび
椿花ちりゆけり
沢蟹を
みうごきさせる
残暉かな
陽のしづむ
五月の刻に
裸を浸す
( つづく )
・馬歯 = 自分の年齢
・木春菊= マーガレット
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sen mia permeso.




