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第十八話「神との契約」

 いったい何が起きたのかすぐには理解出来なかった。

 傷だらけのユエラに駆け寄って手を握ろうとしたら空を切った。そして、今の今まで目の前にいたユエラの姿が消えていた。

「・・・ユエ、ラ・・・?」

 首を動かし辺りを見回す。探している人がいることを願って、辺りを見る。

 でも、探し求めている相手は何処にもいなかった。ユエラを最後に見た場所に、いつも身につけていたイヤリングの片方だけが落ちていた。

 それを拾い上げる。

 よく見ると淡く光っているが、しだいに弱くなっていた。ユエラの気配を探るがいつもみたいに引っ張られるような感覚はしなかった。そこからわかる事実はただ一つ・・・ユエラがいなくなったという事。

「どう、して・・・どうして、ユエラが・・・」

「どういう理由か知らないがあの霊は実体を持ちかけていた。よって滅した。肉体を持たず魂だけの存在であり、一度死んだ者が蘇ることは許されない。もし実体を持ったなら妖怪と化すかもしれないからな」

 独り言のつもりだったのにいつの間に傍に歩み寄っていた女性は律儀に答える。その目は冷徹な瞳でどこまでも底が見えない闇を表しているような眼だった。

 目に涙が溜まり、頬を伝って滴り落ちる。

「いくらなんでも、滅することは・・・」

「君は親から何も学ばなかったのかね。この世に存在する霊は全て悪だ。私たち人間に危害を加える魔だ。どんな理由があろうとも滅さなくてはならない。この私、(てん)(らん)(いん) ()()()の名に懸けて」

 初めて会った時怯えていたユエラの顔。その後見せてくれた嬉しそうな笑顔。お昼を誘った時の暗い顔。正体を打ち明けた時の安堵したユエラ。それでもユエラを受け入れた時の嬉しさ。ユエラと契約してお互いが見えない糸で繋がったという不思議な感覚。その後に見せた涙を流しながらの笑顔。

 そして・・・これからもユエラと一緒にいられると思っていた矢先に、消えてしまった事。

 心の奥から湧き上って来ていた感情が彼女の言葉を切っ掛けに爆発し、僕の中で何かが切れる音がした。

「よくも・・・よくもユエラを!」

「っ!?」

逆巻く風(ディザスター)!」

 振り返りながら霊術を発動。

 天蘭院が立っていた場所を中心に竜巻が発生する。ただの竜巻ではなく、吹いている風は全て鎌鼬で中にいれば風の刃に引き裂かれる。

 しばらく竜巻が発生していたが、急に大きく膨らみ竜巻が消失する。

「な・・・」

「ふむ。子供にしては上出来だが、まだ荒い」

 天蘭院と名乗った女性は全くの無傷で一歩も浮かずに立っていた。それどころか、服にも切り刻まれた跡がなかった。

「・・・くっ」

 天蘭院が手を上げたのを見た瞬間、嫌な予感がして後方に大きく跳びながら、相手に霊術を発動する隙をなるべく与えないように連続して発動する。

「火炎榴弾!」

「大地の城壁」

 僕の周りに数個の火の玉が現れ放たれるが、天蘭院は地面の土を盛り上げて壁を作り火の玉を防ぐ。

―――ドォン ドォン ドォン・・・

 壁に当たった火の玉は勢いよく爆発する。

 次々に火炎榴弾を放ち爆炎と土煙で相手が見えなくなると一旦攻撃の手を止める。最後の一発は土の壁を砕き、当たった手応えはしたが『逆巻く風』が効かなかった相手だから油断できない。

「私の大地の城壁を砕くとは。良い技だ」

「ちっ、しつこい」

「どうだ、少年。エクソシストを目指してみないか? 少年の腕なら一流を目指せるだろう」

「だれが・・・だれがエクソシストなんて目指すかっ!」

 地面が揺れると同時に、天蘭院を中心とした半径10mの円周上から地面を盛り上げ半円状に包む。

「『土壌壁』、か。いい干渉力だ」

 そんな呑気なことを言っていられるのも今の内だ。

 土の壁が包み込むと同時にドームの中にいる天蘭院の足元から火柱が発生する。

 ユエラが使っていた『獄炎柱』だ。術者が指定した範囲に火柱を発生させるこの霊術は、霊力を送り込んでいる間は常に燃え続ける。

 そして『土壌壁』を閉じるが、地面付近と天井の部分には穴が開いている。四方八方に穴が開いている地面付近の穴めがけて風を送り込む。

 『土壌壁』内の『獄炎柱』が、入って来た風によって勢いよく燃え上がる。

 絶え間なく送り込まれる風は炎の燃える勢いをさらに促し、土の壁は炎の熱を逃がさないのでドームの中の温度はどんどん上昇していく。今や『土壌壁』の中の温度は数千度にもなっているだろう。

 コンビネーション霊術―――『業炎地獄』

 コンビネーション霊術とは、いくつかの霊術を一つにまとめ上げるのではなく、複数の霊術がもたらす効果を組み合わせ、個々の霊術の力よりも大きな効果を生み出す霊術技能である。

 いくら相手が霊術に対して的確に対処することが出来るからといって、ここまで大きな力に対処するのは難しいはずだ。

 そう慢心していたから、目の前で起こった不可思議なことに気付くのに少し時間が掛かってしまった。

 荒ぶる熱波がいつの間にか治まっており、辺りには冷気が漂う。さらには土の壁が、天井より吹き出でる炎が・・・凍っていた(・・・・・)

「なん、だよ・・・いったいどうなって・・・」

―――バキッ

 氷がひび割れる音と共に氷塊が崩れ落ちる。

 数千度の炎が、凍る? そんな事がありえるのか。もしそんなことがありえるのならこれは・・・氷属性。

「五冠属性かっ・・・」

 五冠属性とは、五源属性の強化版のようなもので、火は『炎』、水は『氷』、雷は『霆』、土は『地』、風は『疾』となり、それぞれの力は五源属性の比ではない。

 数千度の炎を凍らすことが出来たのは、この五冠属性の一つである氷属性だからか。

「・・・超重力空間(グラビティードライブ)

 崩れ落ちる氷塊の中から響く冷徹な声。

「なっ・・・ぐはっ!」

 急に体が重くなり、あまりの重力の重さに地面に叩き付けられる。周りの地面も陥没していく。

「なるほど。その歳にして補助道具を使わず、無詠唱霊術を使いこなすとは。さらには古代霊術までも使うとはね。良い才能だ。五冠属性まで知っているとは驚いた」

 砕けた氷塊から天蘭院が姿を現す。

 その姿は相も変わらず傷一つないが、微かに装束の端の方が焦げているぐらいだ。あの技を領域干渉だけで防ぎ切ったのか。

「あ・・・かはっ」

 体が重い。胸が圧迫されて上手く呼吸が出来ず、手足が痺れてきた。

 酸欠状態で意識も少しずつ薄らいでいく。

 負けられない・・・負けちゃいけないのに。こいつはユエラを殺したんだ。仇を取らなきゃいけないのに。このままじゃ、このままじゃ・・・。

 力が・・・あいつを倒せるだけの力が欲しい。

 あいつは天蘭院 志恵那と名乗った。ということは十二天族の一つ、天蘭院家の当主だろう。以前お父さんからそんな名前を聞いたことがある。なら生半可な力じゃ駄目だ。ネックレスを外してもいいが、それだと僕が霊核剥離であることが一瞬でバレてしまうだろう。

 でも、あいつを倒すとなると今の僕では無理だ。どっちみち霊核剥離の力は使わないといけないだろう。ならいっそのこと力を開放して、逃げる暇を与えなければいい。理解する暇を与えなければいい。

 だから・・・誰でもいいから、僕に力をくれ。

 悪霊でも、神でも魔王でもなんでもいいから・・・どんな契約をしたっていいから力が欲しい。仇を・・・ユエラの仇を取るための力が・・・。


『そんなに力が欲しいか・・・小僧』


 ドクンッ

「っ!?」

 今・・・何か聞こえたような気がした。

 酸欠状態で手足の感覚だけでなく、五感が殆ど機能していない状態では声なんて聞こえるはずもないのに、聞こえたような・・・。


『目を閉じろ。そして今一度問おう。力が欲しいか、小僧』


 再び聞こえてきた声に従い目を閉じる。そして、誰かもわからない声に答える。

―――欲しい。力が・・・あいつを倒すための力が欲しい。


『儂が力をやってもいいが・・・その代り、儂と契約しろ』


―――今すぐ命を寄越せなんて契約以外ならなんでもいい。


 僕の答えに声の主は鼻で笑い返す。

『はっ、儂が貴様に求めるはそんな邪なものではない。貴様には儂と共に、儂の役目を果たしてもらう。それだけのこと』


―――役目を・・・果たす? それだけでいいの?


『言葉にすればそれだけだが、実際は厳しいぞ。下手をすれば命を落とすかもしれん。さて、どうする?』


 相手が誰で何者かはわからないが、力を貸してくれる条件が相手の役目を果たすこと。おそらく、言っている通りかなり過酷なことなのだろう。

 でも、それでも・・・。

―――わかった。それでいい。役目とやらが何かは知らないけど、力をくれるのならなんだっていい。あいつを倒すための力が手に入るのならば。


『いいだろう。これで契約成立だ。あとは貴様がこの世界の術で儂を呼び出すだけ。幸いにも儂の体を構築するのに適した媒体がいる。貴様の願い、しかと受け取った。儂は地獄に縛られる災いの神なり。さあ儂を呼べ、象れ、儂の名は・・・』

 真っ暗で何の気配も感じなかった暗闇の中に何かの気配を感じる。次第に大きくなっていくそれは、やがて僕の中に入り込んできた。

 同時に頭の中に何かの姿が映し出される。

 暗い地の底に、鎖で縛られ、天を仰ぐ大きな姿が・・・。


『今度こそ儂の名が聞こえるはずだ、わかるはずだ。やることは、わかっているな』


 ああ、わかっているさ。

 いつの間にか消え去っていた重力から解放された僕は、どうにか力を振り絞ってネックレスに手を掛ける。息をすることがやっとだから心の中で詠唱を始める。


―――聖なる鎖に繋がれ 地獄に縛られる 災いを齎すもの―――

―――空を見下ろし 地を踏みしめ 天地に君臨する神よ―――


 僕の中の存在が大きくなっていく。まるで自分の居場所が決まったかのように、残りの部分が流れ込んできている感じだ。

 目を閉じれば暗闇の中に銀色の光が輝いていた。


―――その瞳には大焔を 四肢には壮絶なる爪を―――

―――口には絶大なる牙を その身体には漆黒の憎しみを宿せ―――


 次に見えてきたのは大きな巨躯を持つ、獣の姿。


―――世界を抉り 貪り喰らえ 地の底に生きる飢えし狼よ!―――


『いくぞ。我が名は・・・』


 力が湧きあがってくる。

 高位詠唱が完了する。五節を使う詠唱で発動するのは、自らが契約した精霊や霊を召喚するための儀式。

 すなわち、詠唱霊術における最高霊術。

 さあ、お前を表す言葉を、この世界での真の名をくれてやる。

 目を開き、体を起こす。そしてネックレスを勢いよく引き千切りながら空へと向かって叫ぶ。


『「奈落の獄狼(フェンリル)!」』


 辺り一面に黒い霧が立ち込める。

「!?」

 急に黒い霧に包まれた天蘭院は声のした方を振り返る。声はあの少年がいる方向から聞こえたが、同時に少年の霊力が感じ取れなくなった。

 最後の悪あがきをして霊力がなくなったかと思ったが、黒い霧の向こうに気配を感じ、そうではないことが理解できたが、気配の数が一つ多い。しかも、そのうちの一つが異常な殺気を放っているのだ。

「・・・・・・っ」

 あまりの明確な殺意に臨戦態勢に入った。


 自分の中に入って来た何かを召喚した瞬間、辺りに真っ黒な霧が立ち込めて何も見えなくなる。それでも、倒すべき相手のことはしっかり確認出来たし、僕の力では足元にも及ばなかったけど今の僕にはあいつを倒すために力を貸してくれる存在がいた。

 脚に力を入れ立ち上がる。

 まだふらふらするが前に進む。しだいに霧は薄らいでいく。そして、薄らぐと同時に背後から感じる存在がより大きなものへとなっていった。

 視界が完全に晴れ、天蘭院の姿を捉える。

 なぜか天蘭院は臨戦態勢に入っており、こちらを警戒していた。その視線は僕ではなく後ろの方へと注がれている。

『まさかここまで精確に召喚するとは・・・いやはや恐れ入った』

「何か不満でもあるのか?」

 後ろを見ずに問いかける。見る必要はない。こんなにも存在を感じるのだから。

 ノシッ ノシッ と、その大きな巨躯を四肢で支えながら僕の横に並んだのは・・・真っ黒な獣、狼だった。

 高さ三メートル、全長は尻尾を覗いても五メートル程ある大きな狼が立っていた。

 身体は黒・・・と表すより漆黒の毛が覆っており、四肢と首には銀色に輝く鎖が付いた首輪が巻き付いていて、こちらを見下ろす瞳は業火のように真っ赤な眼だった。

『十分に満足だがやはりまだ小さいな。そしてあまり長くは維持できまい。即行で終わらすぞ。何分儂も腹が減っておるのでな』

 フェンリルは未だこちらを警戒している天蘭院を見据える。

『なるほど。これは確かにかなりの魔力・・・いや、この世界では霊力と言ったな。これでは今の貴様では勝てないのも頷ける』

「この高密度の霊力を帯びた召喚霊獣。ただの霊獣ではないな。それに、その少年も・・・」

『それを知ってどうする? どうせ死に行くお前が』

「・・・っ!!」

 天蘭院の気配が変わる寸前、隣にいたフェンリルの姿が消えていた。

 天蘭院が後ろに素早く跳ぶと、立っていた場所に三つの鉤爪の跡が残り、十メートル離れた場所にいつの間にかフェンリルが立っていた。

『ふむ。いい反応だ』

「くっ・・・炎の爆矢っ」

 初めて天蘭院の顔に焦りの色が見え始め、火の矢が放たれる。

 五冠属性の一つ・・・炎属性。

 少ない霊力で爆発的な火力を持つ炎属性の矢がフェンリルに向かって放たれる。普通の獣なら被弾するだけでその部分が抉り取られる威力だ。

 だがフェンリルは避ける素振りをまったく見せず、大きく口を開け、飛んできた火の矢を・・・食べた(・・・)

「な・・・に? 私の霊術を・・・食べた、だと?」

『ふぅ~。これは・・・なかなか美味であったぞ』

 『炎の爆矢』を食べたフェンリルの体の毛が少し赤み掛かっていく。

「生半可な術では効かないと言う事ね。それなら、これはどう!?」

 右手を天に翳した天蘭院の霊力が物凄い速さで上がっていく。霊核剥離で高濃度の霊力を纏っていなければ気がおかしくなるほどの霊力だ。

 止めを刺すつもりらしい。

『これは・・・ふむ、あれか。『灼熱の劫火』で焼き尽くす気だな。いいだろう、受けて立ってやる』

「出来るの?」

『今から教える術を発動しろ』

 頭の中に知らない言霊が流れ込んでくる。

 右手を前に出し左手で手首を握り、こちらも霊力を高める。この一撃で終わらせないと後は長期戦になるだけ。そうなれば、霊力の運用に優れている相手の方が優位になってしまう。

 今出せる霊力を全部注ぎ込む。


「光の届かぬ淵 果てのない底 広がり続ける闇」

「燃えよ 溶かせよ 大地の怒り」


 お互いの霊力がせめぎ合い、混沌の渦と化す。

 気を抜いた方が相手に呑まれ、そのまま最高クラスの霊術の餌食になるだろう。


「全てを飲み込み 取り込み 血肉とかせ―――我は欲する 彼を欲する 憎しみを欲する」

「焦がせ 熱せよ 我が怒り―――溢れ出る思い 熱く煮えたぎり 我が思いよ爆ぜよ」


 フェンリルの周りに黒い球体がいくつも出現する。それらは少しずつ大きくなり結合してゆく。

 天蘭院の掲げた手の上には紅と白の交じりあった光の球体が現れる。十メートル以上離れているがその球体が持つ熱量がここまではっきりと伝わって来る。


「集い来たる終わり 傷つくことのない世界は ただ無に還れ!」

「震えよ大地 吐き出せよ熱波 飲み込めよ我を仇す者を!」


 黒い球体が一つになり、フェンリルがそれを食べると体が一回り大きくなり黒いオーラを纏う。

 紅と白の球体は今にも爆発しそうな光を放っている。

 四節の詠唱は召喚の次における高位霊術。放つためには具現の言葉を与えるだけ。

 倒すべき相手を睨み、叫ぶ。


深淵の虚空アビス・ボイド!」

灼熱の劫火インフェルノ・フレイム!」


 黒いオーラは更に輝き、フェンリルを覆い尽くす。

 紅と白の球体からは真っ赤な炎とマグマがフェンリル目掛けて襲い掛かる。

 襲い掛かって来る炎とマグマに向かってフェンリルは突進する。その姿はまさしく黒き流星。

 誰が見ても無謀な突進だと思うが、炎が、マグマがフェンリルに直撃する瞬間・・・黒いオーラの中へと吸い込まれるように消えていった。

「なっ!!」

 天蘭院が驚愕する。

 つぎつぎと放つ自分の術が全て呑み込まれていく。しかも、こちらに向かって来る黒い塊はさらに大きくなっている。

「・・・っ!?」

 その塊の中に大きく口を開いた獣を見た瞬間、とっさに袖の中から長方形の紙を一枚取り出し、その紙に霊力を送り込む。

『ちっ、転移符か』

 大きくなった黒い塊が天蘭院を飲み込み、フェンリルの牙が天蘭院を捉えるのとほぼ同時に、転移符が発動する。

 黒い流星は天蘭院が立っていた場所を過ぎ去り、ユーターンして戻って来る。

「やった・・・の?」

『いや。転移符で逃げられた』

 隣で止まると黒いオーラが消えていき小さくなっていく。

「・・・そんな」

 霊力を出しきったから意識が朦朧としてくる。立っているだけでも辛くなり、膝をつく。

『安心しろ。記憶の方は喰っておいた。貴様が直接あいつの記憶を呼び起こそうとしない限り思い出さんだろう』

「そう、よかっ・・・た」

 前のめりに倒れる。

 凄く眠たくなり、抗う事に疲れた僕は眠りにつくことにした。

『あれだけの力を出したのだ、仕方あるまい。今はゆっくり寝るといい。だが忘れるな・・・儂との契約を。貴様には儂と共に儂の役目を果たして貰わねば困るからな』

 霞む意識の中、そんな声が聞こえた。

―――ユエラ・・・

 目の前で苦しそうな顔をして手を差し出すユエラの顔が浮かび上がる。

―――ごめん・・・

 涙が溢れ、頬を伝う。

 助けられなかった悔しさが湧きあがり、もう会えないという事実が重なる。

 心の中で何度もユエラの名前を呼び、何度も謝りながら、僕の意識は深い闇の中へと落ちて行った。


第一章終了です

次からは第二章へ突入です


第二章はこれから、えーと・・・七年後の話です

今が十歳だから、十七歳ですね

桜華が高校生です


これからはちょっとあまり明るい話ではないですが、読んでみてください

頑張りますので



来週はテスト前なのでお休みさせていただきます

それではまた

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