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【00-04】日常の終焉(主人公SIDE)

なんでもない日常が・・・・・・。


毎日同じ事を繰り返す、ルーチンワークな日常が・・・・・。


突如として終焉を迎える、そんな経験をした事はないだろうか?


私?


私は、そんな経験をした事があります。


とううか・・・・・。


今現在・・・・・。


まさに、そんな状況を、・・・・・。


現在進行形で体験しているわけで。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇


今日は、西暦2261年12月10日月曜日。今の時刻は、午前5時。季節的にまだ、日の昇っていない早朝。


”ピピピッ!ピピピッ!ピピピッ!・・・・”


布団から延びた手が、枕元にある目覚まし時計に伸びる。


「ふあぁ~~~~。」


今日は少しいつもよりも肌寒い朝、私・・・・御堂愛理沙(みどうありさ)は布団から身を乗り出す。大きく背伸びをして、朝の新鮮な空気を、肺の中に取り込めば、これから1週間続く、毎日のルーチンワークの始まりである。

素早く学校の制服・・・・セーラー服に着替えてから、忘れ物がないかを軽く調べて1階へと降りていく。


「おはよう、母さん。」

「おはよう、愛理沙。朝ご飯はそこにできているからね。」

「ありがとう、母さん、いただきます。」


もそもそと朝食を食べてから、朝の身支度を済ませ玄関を出る。


「それじゃあ、行ってきます。」

「いってらしゃい。」


玄関から外に出てみれば、今時珍しく雪が少しぱらついていた。


「雪が降っていたのか。・・・・道理で寒いわけだ。・・・・・あ、おはよう、日向ちゃん。」

「おはよう、愛理沙ちゃん、雪が降っているなんて、何年ぶりかしら?」

「ん~~~~、私の知る限り、5年は降っていなかった記憶があるよ。」


そんな会話をしながら、幼馴染でお隣さんで、幼稚園から高校まで同じクラス。そして、中学から始めた部活動も同じ陸上部(まあ、主として行っている競技自体は違うが)という、もはや腐れ縁を通り越して、運命共同体とでもいった感じの大親友、霧島日向(きりしまひなた)とともに学校へと向かう。

とは言っても、家から今現在通っている学校『私立鏑木学園高等学校』までは、まず最寄りの駅まで5分ほど歩き、40分ほど電車に揺られて、学校最寄駅から20分ほど歩いた先にある。少子高齢化が進行してしまっている昨今、通勤・通学に1時間~2時間程度は日常茶飯事であり、1時間半程度の通学はまだ近い方だと言える。

なお学校自体は、学園都市と呼ばれる学校が集まる土地の中で、中心となっている駅から離れた場所に存在している。


自宅を出た時は少し降っていた雪も、学校に近づくにつれてやみ、ただ単に冷たい木枯らしが吹くだけの気候となっている。


そんな中、学園都市駅という町名そのまんまの駅を降りると、制服姿の学生でできあがる、朝の通学ラッシュ1回目の波に乗る。学園都市での朝の通学ラッシュは、朝練のある主に運動部の連中が作る朝7時台のこの波と、それ以外の学生が作る、朝8時30分以降の波とで大きく分かれている。

なお、始業時刻は、何処の高校も午前9時となっており、逆に終業時刻は午後の3時で、1日5時間授業となっている。なお、朝のSHR(ショートホームルーム)はなく、9時のチャイムに席についていないと遅刻扱いになるのは、何処の学校でも同じだ。

そして、もう1つ同じ物が、制服のデザインだ。基本的に男子の制服は長袖カッターシャツに、学校・学年ごとに違う色のネクタイと袖なしベスト、ベストと同じガラのスラックスを履く。通学用の靴はローファーで、紺色のハイソックスを履いている。

女子の制服は、セーラー服となる。靴下は女子の場合は膝丈以上あるニーハイソックスを履く。

学校ごとに違うのは、胸当て部分に刺繡されている学校のエンブレムもしくは校章と、セーラー襟の白線の数と細部のデザイン。あとは、セーラー服に合わせるスカートのヒダの数くらいか。あとは男子と同じく、セーラー襟に通すスカーフの色となる。なお、基本的にセーラー襟とスカートの色は同色となっている。


学園都市内で、私が通う私立鏑木学園高等学校は、一番駅から離れた場所に立地しているため、駅からは20分前後歩く事になる。

学校に到着した私と日向ちゃんは、部室棟と後者の間にあるロッカールームで、体操服に着替えて行程へと出る。ちなみに、私立鏑木学園高等学校の体操着は、1年を通して半袖体操服にブルマ、体操用の靴下は白色のニーハイソックスとなる。つまり、長袖の体操服やジャージで運動する事は出来ないのだ。ちなみに、ジャージ自体は存在しているが、着用できるのは危険を伴う作業時のみとなっている。ちなみに男子は、半袖体操服に短パン姿となる。部活動については、一部専用の練習着のある部活は除かれているが、基本的にはこの服装で行わなければならない。


一時期、ブルマやショートパンツは、性的にダメだと駆逐されかけていたが、いろいろな理由で運動する際の服装として見直されたため、スポーツを楽しむ際の基本的な服装に落ち着いている。

なお、長ズボンタイプのジャージは一応存在しているが、体育や部活動(特に運動部)では着用する事は全くと言っていいほどない。長ズボンタイプのジャージを着用するのは、(火傷などを起こす可能性のある)危険な作業を行う場合や、林間学校などでのフィールドワーク時位なもので、基本的に普段着用する機会はないといっても過言ではない。

特に、運動関連においては。

上の長袖ジャージに関しては、保温効果を目的に、休憩時や待機時などに羽織っている事自体は黙認されている。しかし、冬場であっても、寒いのは朝練を行うこの時間帯と、日が沈みかけた時間帯から先だけだ。昼間は、運動すれば体温で温まるいった程度の寒さしかない。そのため、基本的に、体育の時間帯は生徒全員が半袖・ブルマ(男子はショートパンツ)姿となるのが世間一般的である。


準備体操(ストレッチ)を念入りに行い、校庭内のフェンス沿いをランニングする。グルグルと決められた数(3~10周。なお1年生の前期のみ、チャイムが鳴るまで)だけ周回した後、陸上部用の練習スペースにおいて、軽く各々担当競技の練習を行う。ちなみに、私の担当は短距離走で、日向ちゃんは長距離だ。そのため日向ちゃんは、工程の集会の後、学園都市内に繰り出して決められたコースをランニング中である。

私は、少し苦手にしているクラウチングスタートを念入りに行い、50m走を10回ほど仲間と共に行えば、朝練終了20分前のチャイムが鳴る。チャイムが鳴った後、クールダウンのためのストレッチを行い、そのまま着替えを持って部室棟にあるシャワー室へと直行である。

シャワーの数は男女別に50前後あるのだが、何せ朝練を行っている人数は全体で、男女別に300人以上いる。


そのため、朝のシャワー室は戦場である。


始業時刻の午前9時までは、30分ほどしか余裕がないのだ。基本的に長くシャワーをするのはタブー視されており、だいたい1人当たり5分前後で回転していく。服を脱ぐのも、素早く行うため、基本的に下着とともに体操服を丸脱ぎする。丸首タイプの半袖体操服とブルマは、このシャワー戦争においては、とても便利な服装でもあるのだ。

もちろんシャワー室内で水分を取る事もタブー視されており、シャワーを終えた者は、手前にある広い場所で水分を取る。そうする事で、短い時間で素早く交代できる体制を取っている。


さて、私の部活は陸上部。そして、陸上部の練習場所は、このシャワー室からは結構遠くにあり、毎朝のこのシャワー戦争においては、絶対に1番を取る事は出来ない。頑張っても3着で、一番最後という事もあるのだ。私の場合、日向ちゃんを待っている事が多いため、一番最後かブービーかのどちらかだ。

それは、外回りの日向ちゃんと、一緒に走り込みをしている数人は、基本的にチャイムと同時に校門に入るようなコースである。これは、校門付近の渋滞に巻き込まれるためで、外回りをする連中は、基本的に校門付近でクールダウンを行ってからシャワー室に入ってくる。

そんな理由から、私をはじめとした陸上部各位は、日向ちゃんたちの着替えも準備してシャワーを待っているのだ。


今日は、日向ちゃんたちが学校に戻ってくるのが遅かったため、当然一番最後である。

そして何故か、いつもは程よくすいているシャワー室前が、大混雑している。というか、未だに1着でインした連中たちのシャワーが終わっていないらしい。

なんでかを周囲に聞けば。


「今日の朝、とっても寒かったでしょ。その影響なのかどうか知らないけど、水道管が凍結して水が出ないらしいのよ。現在は50あるシャワーのうち10個しかお湯が出ない状態らしいよ。

・・・・そろそろ始業時間に間に合わなくなるから、今日はシャワーは諦めるしかないのかな。」


という返事が返ってきた。

水道管の凍結ねぇ~~~。そういえば、朝練が始まる前に、先生たちがシャワー室で何かやっていたね。あれは、凍結した水道管を、何とかしようと頑張っていたのかな。


”キ~~~~ン、コ~~~~ン、カ~~~~ン、コ~~~~ン。キ~~~~ン、コ~~~~ン、カ~~~~ン、コ~~~~ン。”


あれまあ、授業開始10分前の予鈴が鳴っちゃっているわ。今からシャワーしても遅刻してしまうため、皆が一斉に移動しようとしたその瞬間。


突然、周囲の景色が漆黒に染まり、周囲が闇に染まり何も見えなくなる。おかしなことに周囲にいた人たちの声はおろか、自分が発する声すらも聴きとる事ができない。そうこうしているうちに、急に足元がなくなって落下していく感覚に襲われる。


その後の事は、何も覚えていない。


気が付いた時私は、何処か知らない森の中で・・・・。


雪に埋もれて、気を失っていたのだ。

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