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3、羽化しました

更新遅れてすみませんorz


 この野郎!

 早く破れろ!

 繭に向かって悪態をつくが、何の意味もない。

 最近は繭に攻撃もしているが、全然破れない。

 サナギになってから私的に五ヶ月たった。

 それなのに! 

 何故、羽化できない!!

 私、何か悪いことしたっけ……?

 う~ん、心当たりはないけど。

 しょうがない、こうなったら強行突破だ。

 繭に体当たり(?)をする。

 おっ?

 なんか少し明るくなったぞ?

 もう少しだな。

 五回ほど体当たりをすると、繭は簡単に破れた。

 息をい良く繭を突き破ったため、ごろごろと転がる。

 うぅ、眩しい。

 暗い繭の中にずっといた私の目にはきつかった。


「エ、ヴァ?」


 うぅ、その声は、ハニーさん?

 閉じていた目をうっすらと開けて後ろを見る。

 そこには以前と変わらないハニーさんがいた。


「エヴァ! やっと羽化したのね!」


 ハニーさんは自分のことのように喜んで私に抱きついてきた。

 うっ、苦しいです。


「ダーリンに報告しなくちゃ!」


 ハニーさんは急に立ち上がり、家から出て行こうとした。


「あっ! その前に、エヴァに服を着せなきゃ」


 突然止まったハニーさんは、私の手をつかむと寝室に向かった。

 寝室に行くとハニーさんはクロゼットから白いワンピースを出した。


「エヴァの髪は黒だから、白がいいわね」


 ん? くろ、ですと?

 自分の髪を一房持ち上げて見ると、黒だった。

 おぉ、黒だ!


「さ、これを着てココに座って私が帰ってくるまで待ってるのよ」


 椅子を持ってきたハニーさんは急いで外に出て行った。

 私はもらったワンピースを着ると、大人しく椅子に座った。

 いやー、人間の体は便利ですな。

 何といっても、手と足があるのがいい。

 人間って素晴らしい!

 けど、下着をはいていないから、物凄くスースーする。

 それより、サナギになってからどれくらい経ったんだろう?

 案外、一ヶ月くらいだったリして。


「エヴァ! ダーリンを連れてきたわよ!」


 勢いよくドアを開けたハニーさんの後ろには、ダーリンがいた。

 これまた以前と変わらない姿だ。


「おぉ、エヴァ、やっと羽化したのか。一年も経ったときは、羽化しないんじゃないかと思ったけど、ちゃんと羽化できて良かった」


 は? 一年ですと?


「い、一年?」


 おぉ、ちゃんと声がでた!


「一年と半年だったよな?」


 と、ダーリンがハニーさんに聞いた。


「えぇ、そうよ」


「そ、んなに……」


 五ヶ月くらいだと思ってたのに……。

 まさか、そんなに経っているとは。


「それがどうかしたの? エヴァ?」


 ハニーさんが心配そうに私の顔を覗き込む。


「え? あ、ううん。ちょっと驚いただけ」


 ハニーさんを安心させるため、にっこりとほほ笑む。


「そう? ならいいんだけど」


 ハニーさんはホッと息を吐いた。

 

「さ、そんなことより、お祝いをしよう」


 ダーリンが提案してきた。


「そうね、それがいいわ!」


 ハニーさんがうれしそうに笑う。


「早速準備しなくちゃ」


 嬉しそうなハニーさんを見ていると、自然と笑みがこぼれてきた。


「さ、エヴァ、行きましょ」


 嬉しそうなハニーさんに手を引っ張られる。


「うん」


 

 今日、私カラリエーヴァは無事羽化しました。




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