第7話 変わらぬ日常?
翌日、俺はいつも通りのように見えていつもとは一味違った朝を迎えた。
「おはようございます。よく眠れましたか?」
目の前にはドラゴン。夢のような生活が始まっている。とはいってもまだ現世だ。
あくびをしながら返答をした。
「もう起きてたのか、早いな。完璧だよ。にしても、なんでドラゴン姿になってんだ?」
エルメリアンは少し炎を噴出させ、口を開けた。
「ああ、こっちのほうが動きやすくて。今日はずっとこれで行こうかと」
「それは危険だな、世界各地の研究機関が来ちまうかも。今考えると学校であの姿になるのも危険だったな……」
「それもそうですね……」
朝食を済ませ、とは言っても飲むゼリーだけだけど。七年前から日課になりつつある異世界アニメのOPを見終え、玄関を後にした。結局、エルメリアンは人間の姿に。これなら、ただの男子高校生二人組だ。いや、でもそろそろ二人組プラス女子一人の三人組になる。
「今日の授業ってなんだっけ? さすがにガイダンスか」
そんな話をしていると、
「おはよう、天翔、エルメリアンくん。急ぐわよ。遅刻しちゃうわ」
琴音が来た。急かされながらも、もぞもぞとズボンのポケット中を漁り、スマホを取り出すと、時刻は八:二十二と書かれている。登校時間って八時半だっけ? 今年からいきなり変わることなんてねぇよな。 あと八分って無理だろ! 転生したのに雑魚モンスターだった時くらい無理だ。
「あー。もう間に合わなくね? ゆっくり行こうぜ」
「それもそうね。八分はさすがに無理だわ」
珍しく、琴音もあきらめていた。
「僕は間に合いますよ。八分でも」
「それって、ドラゴンの姿でだよな? それとも人間型でも!?」
通行人が俺たちのことをちらちらとみてくる。それに、なんか話している。聞き耳立てると、「ドラゴン? 高校生にもなって厨二病かよ」などと言っていた。
「気にしなくていいわ。天翔はずっと厨二だから」
慰めになっていない気がする。というかなっていない。
結局、のんびり歩いたせいか、四十分の遅刻をして学校に着いた。休み時間じゃないから、教室に入るの少しためらうんだよな。毎回琴音についてつっかかってくるし。
教室の扉を開けると、先生の声だけが響く教室で、ほぼ全員の視線だけが集まった。と思ったんだが、どうやら琴音とエルメリアンしか見ていない。あれ? 俺のこと忘れてんの? そんなことある?
「天翔くんはおいておいて、琴音さんが遅刻なんて珍しいですね。次から気を付けてください。エルメリアンくんも転校したてなんですから気を付けてください」
先生にそう告げられ、俺たちは席に着いた。なんか納得いかない。




