第92話:晩餐会前夜・二人の聖女の純愛譚】
地獄の特訓を終え、呼吸するだけで周囲の美少女を蕩けさせるほどのフェロモンを纏ったアリアの前に、実母エカテリーナ公爵夫人が静かに現れる。
その瞳には、いつもの包容力だけでなく、どこか遠い過去を惜しむような哀愁が宿っていた。
「アリア……よくぞ耐え抜きました。今のあなたの身体は、あのエレオノールの『攻め』を受け止めるに足る、無敵の器です。……あの子のテクニックを、ただの残虐な支配欲だと思ってはなりません。あれは、あまりにも激しすぎる『愛の渇望』の裏返しなのです」
エカテリーナの口から語られたのは、四半世紀前、まだ二人が若き令嬢であり、魔導の天才として並び称されていた頃の、あまりにも深く、狂おしい純愛の記憶だった。
「私たちは、本当に愛し合っていました。地位も、派閥も、未来の義務もすべて忘れて、ただ互いの存在だけを貪り合っていた。エレオノールは、当代最強の魔術師テクニックで私のすべてを暴き立て、私もまた、彼女の情熱に応えるために、この身体の全性感帯を彼女に捧げ尽くした……」
触れ合うだけで互いの魔力が共鳴し、部屋が愛液の水溜まりで満ちるまで、幾日も裸体で絡み合い、何度も同時に失神し、強制絶頂の果てに涙を流しながら抱き合い続けた日々。エレオノールの放つ、狂気的なまでに濃厚なピストンと愛撫は、エカテリーナという唯一無二の存在を、快楽の果てに自分の魂と完全に結合(インフラ統合)させたいという、純粋な愛の証明だった。
「ですが、運命は私たちを切り裂いた。彼女はセントリアの王位を、私はローゼンシュタインの血脈を継がねばならなくなった。引き裂かれる最後の夜……エレオノールは狂ったように私を攻め立て、私は彼女の愛のすべてを、その悪意すらもすべてを飲み込むために、命を賭して『癒しの受け』の原型を完成させたのです」
「受け止めることで、彼女の孤独も、私への引き裂かれそうな愛の痛みも、すべてを私の胎内に吸収してあげるために」
エカテリーナはアリアのIカップ爆乳を優しく包み込み、その額にキスをした。
「エレオノールがあなたを啼かせたのは、私の面影を見たから。あの子は今も、あの激しい快楽の果てに、私を探しているのよ。アリア、私の愛した女を、あなたの『無敵のレシーブ』で、今度こそすべての孤独から救い出してあげなさい」
母がかつて命がけで愛した女の、性的脆弱性と、その乾いた魂のデータ。すべてを引き継いだアリア(中身は佐藤健一)の胸に、ただのリベンジを超えた、壮大な「経営統合(純愛の救済)」の炎が灯るのだった。




