表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おじさん、令嬢に転生して百合ハーレムを極める件  作者: 泉水遊馬
隣国の王女をイきたおす

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

75/92

第77話 王女の牙と、奪われた牙


夜のローゼンシュタイン公爵邸は、いつもよりも重く張りつめた静けさに包まれておりました。

アリア・フォン・ローゼンシュタイン様は、執務室の大きな窓辺にお腰掛けになり、外の闇を静かに見つめていらっしゃいました。

銀色の髪が月光に美しく輝き、幼い頃のおじ様の魂と現在の可憐な少女のお身体が、奇妙に溶け合ったようなお姿でございました。


「ふう……ミランダ、完全に本気で激怒なさっているようですね」

背後から、甘く低い声が響いてまいりました。

「当然でございますわ。側近四名を根こそぎ寝取られたのですもの。王女様のプライドは、ずいぶんと深く傷つけられ、踏みにじられたはずです」

ヴェロニカでございました。黒いドレスを纏ったドSの結界使いは、アリア様の背中に優しく腕を回し、首筋に唇を寄せてまいります。


「ヴェロニカ……もう少し緊張感をお持ちになって。敵は本気でこちらを潰しに来るのですよ」


「ええ、わかっております。でも今夜は、少しだけ甘やかしてほしい気分なのです……アリア様」


そこへ、ノックも無く扉が開かれました。


「失礼いたします、アリア様。……あら、またヴェロニカが先走っておりますわ」


入ってきたのはレイラ・フォン・クローネ様でございました。元最強タチ騎士団長である彼女は、相変わらず凛々しい表情で二人をお見下ろしになっていましたが、その瞳の奥には熱い情欲が宿っておりました。

「レイラもお早いですね。ソフィアは?」

「頭脳を預かる者は現在、情報整理中でございます。ミランダの動きは……予想以上に迅速です。明後日には本格的に動く可能性が高いと見ております」

その言葉に、アリア様は小さくため息をおつきになりました。

すると、部屋の隅から別の声がいたしました。


「ご安心くださいませ。アリア様のハーレムは、もう私たちのものでございます」


ヴェランダ・フォン・ツェッペリン『元ベラ』が、優雅に微笑みながら紅茶をお運びになってまいりました。

その隣にはセレスティア、ファラ、エレオノーラも控えておりました。元ミランダ側近の四名は、今や完全にアリア様に忠誠を捧げ、身も心も捧げておりました。

特にセレスティアは、以前の冷たい表情とは別人のように頰を赤らめ、アリア様の視線を熱く追いかけておりました。


「アリア様……どうか私たちを、もっと深く、貴女のものにしてくださいませ。ミランダ様に、二度と戻れないくらいに……」


その言葉に、部屋の空気が一気に甘く、重く変わってまいりました。

レイラ様がヴェロニカを押し退け、アリア様の正面に跪かれます。


「まずは私からでよろしいでしょうか? 

……アリア様」


エレナが扉の外から顔をお出しになり、苦笑されながらも入室をお許しになりました。

ソフィアも、魔眼を輝かせながら資料を抱えてやって参りました。

アリア様『おじ様』は、心の中で小さくお笑いになられました。

『ははっ……これは完全にハーレム状態じゃねえか。転生してよかったぜ』

しかし、その甘い時間は長く続かず、突然、邸宅全体に強烈な魔力の波動が走りました。

ヴェロニカの結界が、外部からの猛烈な干渉に激しく軋んでおりました。

「参りましたね……!」

アリア様が立ち上がられます。

窓の外、月明かりの下に、褐色の美しい肌を持つ王女が浮かんでおりました。



ミランダ・ヴァル・ディアマンテ。

その瞳には、明確な殺意と、側近四名を奪われたことへの底知れぬ激怒、屈辱、そして狂おしい執着が、炎のように燃え上がっておりました。

「アリア……!

お前が……私の大切な側近たちを、全部、汚したな……?

セレスティア、ファラ、エレオノーラ、ベラ……

私のものだった彼女たちを、寝取った罪……絶対に許さないわよ……!」


低く、しかし宮廷の奥深くまで響き渡るような声が、夜空に激しく轟きました。

その声には、ただの怒りではなく、深く傷つけられた王女のプライドと、奪われた愛情への狂気が満ち溢れておりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ