61錬金目、カイトは使徒となる
「2人ともお祈りは終わったか?」
「えぇ、無事に」
祈るだけで危険な事なんてあるのだろうか?
「枢機卿だったかしら?男の聖職者系上位職の1つね。昔、邪な考えをもってお祈りをしたトンデモナイ奴がいたらしいのよ。お祈りに邪な考えは厳禁、最終的に廃人になったらしいわ」
怖ぇぇ!お祈り怖ぇぇぇ。
「黄昏のカイトなら大丈夫。既に気に入られているから。それよりステータス見せなさい」
・名前:カイト・ハイデンバーグ
・性別:男
・種族:人間
・職業:黄昏
・レベル:180
・年齢:15歳
・HP:C
・MP:SS
・攻撃:B
・防御:C
・魔攻:A
・魔防:B
・俊敏:C
・運:S
・固有武装:素材の次元鞄
・技能:鑑定、開示、黄昏
・魔法:収納魔法
・魔法技能:異世界大図書館
・称号:ハイデンバーグ家長男、冒険者ハンターランクB、転生者
・加護:錬成神、料理神(洋食・和食限定)
「これは!」
「なにっ!異世界大図書館だと?!それに加護を2つも持ってるとは、いやはや驚きだ」
「異世界大図書館をご存知で?」
この驚きようは、予想以上に凄いものを授かったかもしれない。
「我が神聖国に伝わる聖書に記されている創造神様が持つとされる10個の神技の1つとされています」
「おぉ神よ、ありがとうございます。我、ヘスティア。一生、神様女神様に添い遂げる次第でございます」
ヘスティアの背中に白い翼が生え、頭上に光煌めく輪っかが浮かんでいる。
本当に天使のようだ。いや、本物の天使だ。つい、その美しさに見惚れてしまいそうだ。
「はっ!すみまけん。みっともない姿を」
「いえ………そのぉ………物凄くお綺麗でした」
ボっ
「使徒様が褒めてくれた。使徒様が褒めてくれた」
「使徒様って?」
「創造神様から10個ある神技の何れかを授かった者の総称です。古い文献では、かれこれ500年振りでしょうか。俺が生きてる内に目にする事が出来て光栄であります」
レオが説明してくれる。その通りだと、ヘスティアがあぁなっても仕方ないといえる。
「使徒様ならどの教会に行っても歓迎されるでしょうな。それと我が祖国である神聖国ロマーも使徒様の味方になる事でしょう」
「あぁそのぉ………使徒様ってやめてくれません。カイトと呼び捨てで良いので」
「そ、そんな!使徒様を呼び捨てなんて」
黄昏ならまだ我慢出来る。職業で呼ばれるなんて冒険者なら日常茶飯事だ。
だが、使徒様は違う。ただ創造神様から授かっただけなのに崇拝されては、本当にたまったものじゃない。
「使徒様………いえ、カイト様がそう言うのでしたら。お嬢、いつまで自分の世界に入ってるのですか。カイト様が見てますよ」
「はっ!し、失礼致しました。使徒様」
「ゴホン、カイト様は使徒様と呼ばれたくないようで名前で呼ぶ様に」
「えっ、そんなぁ」
うるうると涙を浮かべ、上目遣いで見詰めて来るがダメなものはダメだ。
「分かりました。これからカイト様と呼ぶ様にします」
本当は様もいらないのだが、それは2人から却下された。
「そうだ、2人に渡す物がある」
【素材の次元鞄】から一見何の変哲もない眼鏡を渡した。
「これは魔道具のようですが」
流石は天使であるヘスティア。魔道具に見えない様作った積もりだが、直ぐに見破られるとは思わなかった。
「流石だな。これは【姿変えの眼鏡】という。簡単に言うと変装するための魔道具だな。2人は中々教会から離れられないだろ?それで密かに出掛けられる様に俺からプレゼントだ」
プレゼントという言葉にヘスティアは反応したようで目を輝かせている。
「使徒様………いえ、カイト様からプレゼント」
これは暫く誰の声も届かない。
「レオ、代わりに聞いてくれ」
「はっ!カイト様」
「使い方だが、掛けてる最中に1回魔力を流すだけで良い。それで姿が変わる。戻る場合は眼鏡を外せば良い。簡単だろ?」
「こうですかな?」
レオが【姿変えの眼鏡】を掛け、魔力を流すと白いたてがみが黒い黒髪へと変貌し、身長も180cmへと縮んだ。
執事服を着用すれば、完璧なイケメン執事の爆誕である。何処をどう見てもレオとは分からない。




