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Judge all  作者: 蒼猪
77/80

五一戒 辰③

 戦闘が過激になり、龍(りゅう)の猛攻と辰青龍(セイリュウ)の光線により一層反撃の隙が無くなる。

「少しは手加減してくれよ!」

「嫌だね。」

 槍を大剣で捌き、攻撃を加えようとすると光線が飛んでくる。光線を避けると槍が襲ってくるという連鎖が続き光狼(こうろう)は疲弊していく。


 ピリリリリ――


 突如として電話のコールが鳴り響く。

「出なよ。」

 龍(りゅう)が光狼(こうろう)に言う。殺し合いをしている最中で龍(りゅう)か何を考えているのか光狼(こうろう)には分からなかったが、言われた通り電話に出る。

「もしもし。」

「光狼(こうろう)さん! 良かった繋がった!」

 電話の相手は鼠乃(その)だった。鼠乃(その)は焦りながらも冷静に話し始める。

「知っての通り今十二支からの総攻撃を受けてます。光狼(こうろう)さんの相手は龍(りゅう)と……、龍ですか?」

「そうだ。」

「なら龍の弱点を教えます。その龍は顎の下にある逆さの鱗で隠された柔らかい部分が弱点です。頑張ってください。」

「おい…。」


 ブチ――


 急に電話をかけてきて急に切った鼠乃(その)に怒りながらも、数を減らせる可能性を与えてくれた事に光狼(こうろう)は感謝した。

「終わったかい?」

 嫌な笑みを浮かべて龍(りゅう)は笑う。

「ああ。第2ラウンドだ。」

「そうかい。」

 

 ヒュッ――


 突然龍(りゅう)が槍を辰青龍(セイリュウ)に投げる。辰青龍(セイリュウ)はとても驚いて龍(りゅう)を見る。光狼(こうろう)は突然の龍(りゅう)の行動に心底不思議に思ったが、辰青龍(セイリュウ)の気が逸れている一瞬のチャンスを逃さなかった。

「『逆鋏(さかばさみ)』!」

 光狼(こうろう)は辰青龍(セイリュウ)に飛び込み、鼠乃(その)から言われた弱点に大剣を突き刺す。

「ガヒュ…………。」

 辰青龍(セイリュウ)に突き刺した大剣は頭を貫通して額から切先が出る。そこから光狼(こうろう)は大剣を2つに切り離し、辰青龍(セイリュウ)の顔の両側面から『叢雲(むらくも)』と『羽々斬(はばきり)』が出てくる。

 

 ドチャ――


 辰青龍(セイリュウ)は見事に頭から顔が抉り取られ、それまで宙に浮いていた長く大きな胴体が地面に落ちる。

 動かなくなった辰青龍(セイリュウ)の身体は紫の結晶に包まれていき、やがて砕ける。

「はぁ、あぶねぇ……。おい、なんで訳分からねぇ事しやがった?」

 戦闘中に時間を与え、あまつさえ味方である辰青龍(セイリュウ)の気を散らした龍(りゅう)。その真意が分からず光狼(こうろう)は龍(りゅう)を睨みながら聞く。

「なんでって……。」

 龍(りゅう)は下を向き、肩を震わせながら槍を落とす。

「私が強くなれるからに決まっているでしょう! ははははははは!!!!」

 落ちた禍々しい槍は光ながら宙に浮く。砕け散った辰青龍(セイリュウ)の結晶が槍に集まり、集まりきると強烈な光が辺りを照らす。


 光が収まると、槍は金色の珠に変化していた。龍(りゅう)が指を揺らすと、連動して珠が動く。

「そうだなぁ。安直に、『八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)』とでも名付けようか。」

 ニコニコと不気味に笑いながら龍(りゅう)は指を光狼(こうろう)に向ける。

 刹那、無数の青い光線が光狼(こうろう)に向かう。

「第3ラウンドかな?」

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