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Judge all  作者: 蒼猪
69/80

四四戒 聖器

「『虎砲(がおう)』!」

 ビャッコが空中にいる俺達に向けてレーザーを放つ。しかしレーザーは俺達を貫通し、空の彼方へ飛んでいく。

「なっ――!?」

「なぜ!?」

 驚くスザクとビャッコをよそに、俺達は上空から渾身の一撃をビャッコに叩き込もうとしていた。俺達を認識できていないビャッコの脳天目掛けて急降下する。

「喰らえ。『雷炎帝駆動《アンビバレンスドライブ》』」


 ゴギャ――


 青い閃光と赤い炎を腕に纏い、ビャッコの脳天にダブルスレッジハンマーを打ち込む。ビャッコの頭は見たことの無い形に潰れ、顔の至る所から血が溢れ出した。

「寅白虎!」

「させるかよ!」

 スザクが再びビャッコを復活させようとしている。俺達は目にも止まらぬ速さでスザクの背後に回り、右腕に青い閃光を纏わせる。

「『雷炎帝駆動《アンビバレンスドライブ》』!」

 回転を加えた拳に、炎と閃光が渦を成してスザクの体に直撃する。心地よく体にめり込んだ拳は、スザクの骨や内臓をズタズタにした。

「あ……がっ――」

 スザクは苦し紛れに燃え盛る翼で俺達を払い除ける。後ろに下がり痛みに悶えるスザクにとどめを刺そうとしたその時。


 フッ――


「はぁ!?」

 顔の歪んだビャッコがアッパーカットをしてくる。避けきれず両腕を前にクロスして防御するが、威力を上手く殺せず空にぶっ飛ばされてしまった。

「まだ…やられね……えよ!」

 ぶっ飛ばした俺達を追ってビャッコが空に跳躍、そのまま回し蹴りを喰らい、俺達は地面に突き落とされた。

「痛っでぇな…。」

 集中力はそこで途切れ、俺と使千の連携は崩れた。体が上手く動かなくなり、一旦俺が体の主導権を待つ。

「酉朱雀、大丈夫か?」

 スザクは傷を押えながらも、ビャッコに尾を渡しビャッコの頭は元通りになる。

「少し侮ってましたね…。ビャッコ、行けますか?」

 ビャッコは四足の白い虎に戻り、獣の雄叫びを上げ俺を威嚇している。

「最悪だ。何も状況が変わらねぇぞ。」

 ビャッコが俺の方に向かって突進してくる。俺の前まで来たビャッコは飛び上がり牙を剥く。空と重なったビャッコの姿を見た時、雷雲で覆い尽くされた空に1箇所だけ晴天の見える場所があった。

「『桜花狂乱(ゲイボルグ)』」

 聞き覚えのある声とともに、青い龍が桜の花びらを散らせながらスザクを穿いた。

 有無を言わさずスザクは絶命。直後、赤い結晶がスザクを覆って砕け散る。俺の右腕に付いてた使千が勝手に外れ、地面に倒れていた身体に引き寄せられ合体する。

「あー、なんだこれ。」

 使千の体は空に浮かび、右側に青い翼、左側に赤い翼を広げる。

「よく見てな、あれが君の求める『聖器(せいき)』さ。」

 ビャッコがそう言うと、使千の右腕に黄金の紋様が刻まれていき、顔の右側を碧の炎が焼いた。

「これが鳥の聖器か。」

「おまえ、竜(たつ)だな?」

 右眼に眼帯をし、両腕の肘から下は獣のような鱗、手には禍々しい形のした槍を持つ彼は、戒盾のナンバー2でタイマン最強とまで謳われた龍だった。

「久しぶりだな虎閃。」

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