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ぐーぱんカタパルト  作者: 焼きモンブラン
二章 タビにでる
35/46

35 黒 遭遇戦

 岩場から飛び出して来たゴブリンから逃げようとして、急にうしろを向いたみゅすから落ちたお姉ちゃん、転がってすぐに起き上がったけど、ゴブリンから走って逃げるのは難しそうかなぁ。


 ゴブリンの中の、棒を持っているのがエントントンの方に、剣を持ってる2匹がお姉ちゃんに向けて走って来てる。

 お姉ちゃんに襲いかかろうとしているけど、もちろんさせないよ。


「みゅす、きっく!」「ポァ!」


 みゅすから飛び降りながら、ワタシのみゅすに命令するとすぐに返事するみゅす、やっぱり言葉ちゃんとわかってくれる。

 ゴブリンの一匹がみゅすのキックでくるくる回りながら飛んでいった、ワタシもやる!


 みゅすから飛び降りて着地してすぐ、お姉ちゃんに向けて走って来るゴブリンに向けて走りながらジャンプして


「ぽぁー」


 ゴブリンの胸元に、飛び込みながらキック!

 ゴブリンは……あれ?ちょっとよろめいただけで飛んでいかない。


「ゴブ!」

 そのままワタシに向けて剣を、振り上げて振り下ろして来るゴブリン、遅いし余裕で避けれるので、そのままかうんたーぱんちでゴブリンの顔をジャンプして殴る!


「ゴブォ」


 痛そうな声は出すんだけど、やっぱり飛んでいかないゴブリン

 あれ?手、痛い。


 連続で殴りたかったんだけど、手が痛かったからちょっと休憩。

 ゴブリンがまた振り下ろして来た剣を避けて周りを見回してみると、すこし離れた所でちゃんと立ち上がって、ワタシを応援してるお姉ちゃんと、離れた所で棒を持ったゴブリンと戦っているエントントン。

 とりあえず2人はだいじょぶそうかな、みゅすがやっつけたゴブリンはすぐに起き上がって来そうにはない。



 ……なんでワタシのパンチでゴブリン飛んでいかないんだろう?

 ゴブリンのへたな攻撃を避けながらパンチするんだけど、手が痛いだけでゴブリンとんでいかない。


「サクヤーーー!!」


 なんか叫びながらこっちに走って来るお姉ちゃん、じゃま!じゃま!こなくていい!


「チェストー!」


 走って来てそのまま、さっきワタシがやったみたいにゴブリンにキックするお姉ちゃん。


 ちょっとふっとんで倒れるゴブリン、お姉ちゃん意外とつよい?


「逃げるよ!」


 倒れたゴブリンには構わずに、迷わず振り向いてワタシの手をひっぱって走り出すお姉ちゃん、けっこう早い。

 そっか、さいしょに会った時はクマと追いかけっこしてたのよね。



 お姉ちゃんに手をひっぱられて振り向いた先、ヤドリの町の方からは、武器を持った大人の人たちが何人も走って来ていた。





 走って来る、武器を持った大人の人たちを見てあわてて逃げ出すゴブリン。

 みゅすに蹴られたゴブリンとエントントンと戦ってたゴブリンも逃げ出してるみたい、エントントンはちょっと追いかけようとして、疲れてしゃがみこんでる。


 大人の人達は、ゴブリンは追いかけずにワタシ達に話し掛けて来た。


「大丈夫だったか、怪我は無いか?」

「はい、助かりました、ありがとうございます」

「いや、どうせゴブリン狩りに出る所だったからな、間に合って良かった」


 ワタシ達に話し掛けて来た大人の人に、ありがとうを言ってるお姉ちゃん。

 あ、この人さっきの門の所の兵士の人だ。


「もんのとこにいないでいいの?」

「色々な討伐の時は、討伐の証明のために俺達が一緒に行くんだ。付いて行けないモンスターの時にはシッポとかツノとか、やっつけた証拠を持って帰るんだけど、ゴブリンだと数が多くて面倒だからね」


 エントントンも離れた所で大人の人に助け起こされて、何か話してる。

 一緒に行きたい、と言って断られてるみたいで、耳がショボンってなってた。



「俺達はこれからゴブリン狩りに行くから、君達はもう町に戻りなさい、一応途中の奴も狩っては行くんだが、何かあったらいけないからね」


 後から来た、馬車に乗った大人の人達も合流して、えっと


 ……


 ……数えてるとちゅうで動くのだめ!


 いっぱいになった大人の人達は、武器を振ってみたりとか張り切って出発して行った。



 ゴブリン狩りに出発していく大人の人達を見送る、ワタシとお姉ちゃんとエントントンボルト。


 ひとしきり見送った後、エントントンがワタシ達に話し掛けて来た。


「なあ、お前らオレとパーティ組まないか?」

「わたし達そんな暇じゃないから」


 ガックリと耳を垂れるエントントン。


「いやそんなガッカリされても。というかそもそも武器も持ってない女の子に何を求めてるのよ」


 ハッとした顔になるエントントン


「いやでもそっちにはゴブリン2匹行ってたのにきちんと撃退してたじゃないか、オレは一匹相手にするだけで精一杯だったのに」


 戦力として仲間にしたかったらしい。



 ……戦力といえば、何でワタシのパンチでゴブリン飛んで行かなかったんだろう?

 まだ何か言い合ってるお姉ちゃんとエントントンはほっといて、自分の手を見てみる。

 いつもとおなじ、ワタシの手。


 んー、何か足りないような気もする。

 キラキラしてない、かな、前はもっとキラキラしてたと思うんだけどなぁ。


 手に意識を集中してみると、だんだんワタシの手がキラキラして来た、それと同時にワタシの頭に流れ込んで来る、お姉ちゃんとエントントンの感情。


 お姉ちゃんは、エントントンに怒りながらワタシを心配してるみたい、エントントンは、お姉ちゃんには負けない!って感情を出してる。


「よし!だったら勝負だ!オレが負けたらお前達の子分になってやる!その代わりオレが勝ったらお前達はオレの子分だぞ」


 なんかめんどくさい事になってた。

サクヤ達の国における兵士の役割は、オブリビオンでいうスタップさんです。

国から派遣されていて、警察だったり裁判官だったりする、いわゆる治安を司っている感じですね。

ゴブリン退治みたいな、素材が美味しくないけど治安に良くないモンスターの退治では、彼等を通して国から報酬が出る感じです。

マツリの村に兵士が居るのも、きちんと国に認可を受けて守られている村だからだったりします。

そんな村に襲撃を掛けた黒帽子さんパネェですが、失敗すれば当然待つのは死罪しかないですよねぇ。

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