和輝と紬
俺―龍園寺和輝は、ゼフィロスの行動パターンを分析し、ゼフィロスを打倒する為の組織であるSETI-Xの一員である。ゼフィロスが初めて出現した時、俺は高校2年生であった。SFが現実になった、と内心考えていた程に愚かな餓鬼であった。勉学だけには秀でていて、国内最難関とされる大学を出たが、今となっては雑務をこなすだけの毎日だ。
「和輝、何1人で考え込んでるのさ。もしかして厨二病?」
こいつは俺の女幼馴染、瀬戸紬である。茶髪でアホ毛が立っており、知能の欠片も感じないが、一応俺と同じ大学出身だ。(何なら紬の方が学力は上だった)
「別に。というかそもそもお前は人類の存亡について無関心すぎるんだ!」
「えーでも、私達が考えても仕方なくない?」
全く、人類が滅亡の危機に瀕しているというのに、どうしてこの女はこんなに楽天的で居られるのだろうか。まあ確かに、前線に居ない俺等が出来る事と言われると、既存のデータ処理だけだが。
「和輝ってば昔からそうだよね〜。もうちょい気楽に生きた方が人生楽しいよ?」
「お前のいう気楽とは、思考を放棄する事だろう?『人間は考える葦である』と言ってだな…」
「わーわー、もう聞きたくない!本当っに厨二病だよね!」
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ある日、戦力不足が痛切な問題となったN国は、成人した国民を『黎明の翼』に徴兵する法律を可決した。これにより、訓練されていない兵が機動兵器に乗る様になった。対ゼフィロス用機動兵器はプロメテウスと呼ばれ、準N国製であり、ゼフィロスの射撃を100%防ぐ。しかし、ゼフィロスの第2の攻撃手段である斬撃は、1度なら兎も角、2度喰らったら間違いなく死に至るだろう。その法律は一般市民の反対を押しのけ、強行された。
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SETI-Xの長官が、俺と紬の2人に話が有るらしい。俺等は2人して、SETI-Xの本部に向かう事になった。
「やったね、和輝。きっと昇格の話だよ!」
「どこまで楽天的なんだお前は…」
もはや羨ましくなって来る。どうすればそんなにストレスフリーに過ごせるんだ?分析に於いて何か重大なミスがあったかもしれないと言うのに…。
本部に着き、俺等と同年代くらいに見える女性により、案内された。
「こちらが、白井長官の執務室です。どうぞお入りください。」
俺と紬は一礼して、中に入った。
「やあ、よく来てくれたね。」
長官にしては若い、30も満たなそうな男が言った。
「君達に、是非前線基地に於ける指揮監督を行って貰いたい。」




