えぴそーどごじゅうろく
晩餐会は恙無く終了……してねーよ!!!
絶賛真っ最中だよ!!
てなわけで、1位から10位までの学生が集められて、集められた貴族の前で改めて表彰されました。
ほんとすごいよね。アレスの一位に始まり7位までオールハーレムズ!戦闘職でない子もいるってのにね。
まあ、その辺はメインキャラ補正ですわ。
いや、もしかすると半端な戦闘職より、何かしらの技能を極めた非戦闘職のが強いだけなのかも。
んーーーー、何でもかんでもゲーム補正にするのはよくないか。
そいや、このゲーム非戦闘職でも戦闘こなせたし、所持スキルの関係で、戦闘職を入れずに攻略したほうが楽だったりする場面もあったな。
そうなると彼女らが強いのは必然なのか?
そんな彼、彼女らを既に雇用してると知って貴族の皆様方に『さすレオ』されたのは予想外でした。
つか、エルザさんがしれっと『さすレオ』コールし始めました。
望まないサクラすぎて笑いも出ないけどなっ!!
てことで、毎年恒例のヘッドハンティング大会は例年のような騒ぎになることもなく、和気藹々とした晩餐会となっています。ただ俺が雇用していない残りの約三名は、必死なリクルーターがしがみついて大変そうだけどね。
いやまて。この残り三人放っておいていいものか?アレスたち程ではないにしろメインキャラでもないのに残った三人ぞ?それって凄くね???
「レオンハルト!!」
「ん?クデールか。」
そうだった。この晩餐会にはコイツラもいるんだった。完全に忘れて……ないな。意図的に避けてました。
いやだってめんどくさいじゃん?
「勝負のことだが…」
「ああ、引き分けたからな。どうしたい?」
「どうしたいだと!!」
「ああ、我はどちらでもかまわぬ。お互いの言い分を認め、ミティ殿に関して我々はソナタらに何も言わないかわりに、ソナタらはミティ殿への接触をやめる。あるいは、お互いの言い分をなかった事としてしまうかだな。」
「ふざけ…もがもがもご…」
「っと!だまってください、クデール様!」「落ち着けクデール。」「それ以上は何も言うな!」「ストップ!クデール」
こいつら息合ってんなぁ…。つか、クデール様青くなってるからそろそろ離してあげないと死ぬんじゃね?
「んぷっは!!ぎざまらなにを!!!」
「ロイド!」
「おうよ!」
おおう、青髪くんと赤髪くんの流れるような連携で部屋の隅へとクデールを連れてったよ。まったく何悪巧みしてるのやら。
て、アイツら、クデールの口と鼻押さえたままなんだが。青通り越して白くなってきてんじゃねーか?
あ、ミティさんに怒られてる。
クデールが泣いて喜んでるけど……はぁ、めんどくせっ。戻ってきやがったよ。
「今回の件はなかったこととしてやる。」
なんとまぁ、尊大な…。
「わかった。それを認めよう。」
えっ?!と同様が広がったのはアレス&ハーレムズ。いやいや、もう面倒だからね?こいつも大概だけど、ミティさんもよくわかんねし。関わり合いになりたくないんだけど……問題の先送りにしただけだもんなぁ。
「ちょっと待て、レオンハルト!!それは聞き捨てならねぇぞ!」
アレスくんやってきましたか。そりゃまぁ、納得できんわな。その気持ちはわかる。
「アレス。今は抑えよ。」
キュピーンって感じで睨んでやりましたよ!
「なっ!でも…………わかった。」
「うむ。クデール殿、我が騎士団長が騒いでしまってすまない。そなたと我で同意したこと、後々わからせておく。」
「……わかった。ならば、今回の件はこれで合意なったとしていいのだな?」
「そうだな。そうしてくれ。」
ふぅー、後でアレスに詰められるだろうなぁ……。なんて話すかなぁ…。
にしても、おやじ殿も母上も…つか、周囲の大人達!!!
「若いっていいよなぁー」って空気ダダ漏れだからな!
興味津々に見つめてるのわかってるからな!!つか、嬉々として見るに徹してるから介入すらしてこねぇし。
全く面倒この上ないっ!!
しゃーない、少し空気を変えるか。
「父上、母上。」
「どうした、レオンハルト。」
「実はここで1つ母上に献上したいものがあります。」
「はっ?!このタイミングでか?」
「何か不都合でも?」
「あや、そうではないが大会で結果を残したもの達への祝勝会でもあるんだが……。」
んなこた、わかってる!!わかってるけど、こうでもしないとあんたらの視線が鬱陶しいんじゃい!!!
「アレスを長とした我が騎士団からは両陛下に勝利を捧げたのです。ならば、その主たる我がお二人に何も捧げないのは頂けない。
ですので、以前より母上からご要望頂いていた、母に捧げる遊戯。それを、お披露目いたします!!」
その言葉に一斉に沸く会場。
母上まで立ち上がってるじゃありませんか。
素晴らしい!
レオンハルト印の捧げ物は効果抜群です!
「エルザ!!」
「ハッ!!」
呼びかけに即座に準備へと向かうエルザを見送り言葉を続ける。
「今回モノを発売するのは当分先になりますが、この会場にお集まりいただいた皆様にお配りするくらいの量はございます。母上からの幸せのお裾分けとし、お受け取りください。」
うんうん、大興奮だよね。いい感じです。
では、貴族さん達の方に向いてっと…。
「ただし、ここで配るものに関しては譲渡を禁じる。魔法刻印を施しているゆえ、必ず足がつく。だが、殺して奪われる可能性がないわけではない。自衛手段が乏しいと感じるものは申し出るとよい。別の物を用意している。」
「別の物とはなにをいただけるのでしょうか?」
おお、アレスくん。ナイス質問。って、エルザに言わされたのか。不名誉な役割ありがとね。
「我が用意できるものなら何でも構わん。」
「え?何でも?えーっと……え?なんて?あ、はい。
では、私はあなた様に永遠の忠誠を誓うことをお許しいただきたい!!」
永遠っておいおい。
「はは、バカ者。そなたの忠誠は既に受け取っておるわ。ふーむ、ソナタは家族が多かったな。」
「え?あ、はい」
「ならば、家を用意しよう。今回我が騎士団の長として素晴らしい結果を収めた褒美も含めてだ。皆で住むが良い。」
「え?そんがふっ……ありがたき幸せ。」
エルザさん軌道修正ありがとう。まあ、生活費もたぶん何とかなるだろうし、家族みんなで近くに住むといいよ。
「レオンハルト様!!」
「ん、フィオナか。」
「私はしがないパン屋の娘です。頂いたものを守る自信がありません。そこで私も別の物をお願いできないでしょうか?」
「ふむ、わかった。望むものはあるか?」
「恐れ多くてそのようなものは特に…。」
まあ、そらそうか。望めって言われても言えないわな。
んー、フィオナかぁ……なににするかなぁ???
「エルザ、我の館のパンはどうなっておる?」
「料理長のマックが毎食焼いております。」
「それをフィオナの実家から、買い付けることにできないか?」
「かしこまりました。そのように手配いたします。」
「ふむ。フィオナ。ソナタへの褒美はこれでよいだろうか?」
「レオンハルト様。ありがとうございます。望外の喜びにございます。」
食べてみて美味しければレオンハルト御用達をうたってもいいとか言わないほうがいいよね?プレッシャーなるよね?まぁ、まずくない限り御用達は出すつもりなんだけどね。
「レオンハルト様。よろしいでしょうか。」
えーと、8位の娘だっけ?
「あの私も頂いたものを守る自信はありません。ですので……」
「わかった。望むものを申してみよ?あるのだろう?」
「!!!不敬とは存じますが……学園を卒業後雇って頂くことは難しいでしょうか?」
「ふむ。それは……他の者と同等に扱い、特別な扱いはできないぞ?」
「特別扱いなど望んでおりません。雇っていただけるなら、必死に努力いたします!」
「…我の私設部隊は結果が最上。努力をして当たり前。結果さえ出せばそれでいいとしているが、それでも望むのか?」
「……はいっ!!!」
「わかった。エルザ。後ほど手続きを。他には?」
「レオンハルト様…先ほどコルトナー男爵家と契約をしてしまいました。そんな私でも望めばレオンハルト様は召し抱えていただけるのだろうか?」
げっ。まじか。それは面倒……とはいえ望めばといったしなぁ。
「コルトナー男爵。今回に限りソナタの元で働く予定のこの者を我に譲っては貰えないだろうか?」
「ももももも、もちろんでございます!!!」
おお、人の良い人で良かったよ。
「ふむ。コルトナー男爵、素晴らしい人材の推挙、心より礼をいう。このような素晴らしい人材を推挙してくれた礼に、後ほど我よりハゴイタを進呈しよう。希望があるならこのメイドに伝えおいてくれ。」
というわけで、エルザさんよろしくね!
「御意!」
「なんと光栄な!!ありがたく頂戴いたします。」
「では、ソナタの望みは叶ったな。だが、ソナタの望みを叶えられたのはコルトナー男爵の協力があったがゆえ。ゆめゆめ感謝を忘れぬように。そして、ソナタはコルトナー男爵の推挙があり、我が団にはいることとなる。男爵の顔に泥を塗らぬよう励めよ。」
「ありがとうございます。誠心誠意働かせていただく所存でございます。」
「うむ。他には?」
んーーーーっと、なしね。
結果的に8位の女の子と10位の男の子ゲットしちゃいました。9位の子はそれなりの家庭環境なのかな?
人気があるから防犯も大変だと思うけどよろしくね。
「さて、それでは母上……」
って、二人ともニヤニヤと。なんだかすごーーーーく渡したくなくなってきた。
「……やっぱやごふぅ!!!!」
なに今の衝撃?!お母様?!え?お母様?デコピンのポーズ?え???風圧?!魔力?!なに?!今の何?!
つか、おやじ殿がすごい顔してる。びびりまくった顔してる。お母様の笑顔が怖い。マジ怖い。
「す、すぐにご用意いたします。」
「はい。とても楽しみにしておりますよ、レオンハルト。」
あっははー……ただちに!!!!
というわけで、エルザさんが戻ってきてるってことはもういつでも渡せる状態!
さてさて、ご照覧あれ!!
「こちらでございます!」
「こっ、これは?!」
「なんと?!」
「いったい?!」
「なんだ?」
はい、そうですよね。これは何だってなるよね。
いやぁ。めっちゃ悩んだよ。
何を作れるかなぁーって。
で、出した答えがこれですわ!!
「はい。これは見た目こそだいぶ変えてありますが、2人で対局する用のウォーデンだと思っていただければよろしいかと。」
そう。バチクソ考えて出した答えがこれだ。ウォーデンと呼ばれる4面チェスもどきの2人用。まぁ、チェスですわ。
母上の趣味がウォーデンだと知ると同時に、人が集まらないと嘆くのを聞いたからね。しかも、ウォーデンのルールは非常にややこしい。運営がガチで作ったミニゲームだけあって、やたらしっかりとルールが作り込まれている。その為、難しくルールを理解してる人間も少なく、指し手も少ない。結果、ウォーデンの指し手が4人集まるということが非常に稀有なのだ。
な·の·で!!
チェス作りました!!しかも、母上にはガラス製の駒と盤上を用意したうえで、日常的に指しやすいように木製の2つを用意しました!!
もちろんロイヤル仕様と貴族仕様、平民用の三タイプ用意するつもり。今回はロイヤル仕様と貴族仕様初回限定版を用意しました!ガラス製のは母上専用の特別仕様だけどね。
「レオンハルト、2人用のウォーデンなの?」
「はい。母上が先日ウォーデンをしたくても人数が集まらないと嘆いておられましたので、2人でできるモノを作成しました。若干、ルールも違うのでご説明いたします。」
「ええ!よろしくお願いするわ。」
おおう?!母上わっくわくやないか!
めっちゃ目が輝いとる。まぁ、これをおやじ殿との2人で仲良くし指してください。てことで、サクッとチェスのルールを説明して文章化したものを渡しておきましたよ。
「ギリアム!ギリアム!ギリアム!!レオンハルトが素晴らしいモノを作ってくれましたわ!!私のために作ってくれたのですよ!!聞いてます?ギリアム!!」
「あ、ああ。よかったな。」
うっは、おやじ殿バッシバシ叩かれとる。そのせいか、おやじ殿がやたら冷静?なんだが。てか、これ程喜んでくれるなら作った甲斐があったと思え……そういえば、レオンハルトには後二人母上がいたんだった……。
これ、後二人別の何か作らないとまずいような気がする……。
「レオンハルト、これは何という名前なのです?」
「名前は……まだ思いついていなくて…。お母様が、いや、お父様につけていただきますか?」
「あら、それはいいわね。ギリアム、名前をつけてくれるかしら?」
「なっ?!俺がか?!えーっと、少し待ってくれ?レオンハルトがティアナに、送ったのは愛の争奪戦アシュクだったな。リアーナにはハゴイタ。俺にはハゴタク……。」
めっちゃ悩んでるな。いや、こういう時の選択ってマジ難しいよね。何でもいいといいながら、きっと何でもよくないから。ちゃんと母上の好みを理解して名前つけてよー?
「イナーナはどうだろうか?」
「まあ!!いいわね、それ!流石ギリアムね!レオンハルト、それでいいかしら?」
「イナーナですね。はい。よい響きですね。」
「そうよね?そうよね!愛のために戦争を起こした女神様の名前を選ぶなんて、素敵よね!それに、この遊戯にピッタリじゃない!」
おおう?!何が語源なのかなと思ってたらそういう事ね。今回は題名ではなくて女神様の名前なんだ。まあ、満足してくれたようで何よりです。
「お母様に喜んで頂けて、何よりです。」
「ふふ、レオンハルト、素敵なプレゼントをありがとう。」
「いえ。」
「レオンハルト、よくやった。さて、これらを配るということは理解したのだが、お前のことだ少しは予備を用意してるのだろう?」
予備ね。確かに用意してるけど……これは出してこいってことね。まあ、いいけど。
「予備は確かにあるのですが数が少なく……。できる限りでよろしいですか?それとも、試作で作ったモノもあわせて数を用意した方がよろしいですか。」
「ふむ。ちゃんとしたものは足りぬのか……。ふーむ……皆、触りたいであろうな……うむ、よし。試作の品でも構わぬ。数を用意してくれ。」
「わかりました。では、エルザ。準備を。」
「はい、レオンハルト様。」
というわけで、晩餐会がプチイナーナ大会へと変化しました。つか、みんなやたら楽しそうだったよ。ウォーデンには興味があるけど敷居が高いって感じの人も結構多かったみたい。
その点チェスはウォーデンより覚えやすい。だからといって底が浅いわけでもなく、むしろ奥深い。
そんなわけだから、実際に指してみて母上が大興奮!でもね、これは想定内。想定外は横で義父上が大興奮しちゃってたこと!『なんと素晴らしい!!』って、連呼しながらいろんな人と対局して全戦全勝。そんな義父上に泥をつけたのが母上でした。ただ、そんな母上に勝ったのが父上で、その父上に義父上が勝つっていう見事な三すくみ。
相性ってあるんだなぁって、しみじみ思いました。
つか、愛と戦いをコンセプトにするの、この世界の人達好きすぎじゃね?なんとなく、『アシュクと被ってる気がするのだが。』って、思ったけど水を差すのは辞めておこう。なんかきっとこれは母上の前で言っちゃいけないタイプの事だとおもうから……。
今日も読んでくれてありがとう!




