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チート売りの少女/女神は最近の転生者が「普通すぎるチート」に飽きていると嘆き、斬新なアイデアを求めて私のところにやってくる!  作者: 弌黑流人


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【Cheat Ability No.48】文明汚染型・概念逆流日用品(コモディティ・オーバーロード)

「日和、またそのネットスーパーで変なものを仕入れたわね」


フェアカさんが呆れたように見つめる先で、日和は段ボール箱から「消臭スプレー」や「レトルトカレー」、そして「多機能マヨネーズ」を山積みにしていました。


「フェアカさん、これですよ! 異世界の住人はこういう現代の味や便利な道具に触れると、あまりの衝撃に平伏して、そのまま国の文化が変わっちゃうって聞いたんです。これこそ究極の文明無双じゃないですか!」


日和が鼻息荒く語っていると、匂いに釣られてルミナリエ様がやってきました。


「な、何これ……! この白いドロドロした液体、舌がとろけるほどエモいわ! 聖なる果実の雫かしら!?」


「ただのマヨネーズですよ、ルミナリエ様。さあ、勇者の皆さんもどうぞ! これを食べれば王様も貴族も、みんな現代日本の味の虜です!」


日和が現代知識で世界を席巻しようとしたその時、フェアカさんが冷たく一言、その場の空気を凍らせました。


「……日和、それ『毒』と同じよ」


「え、毒!? そんな、失礼な! 国産の有名メーカーですよ!」


「成分の話じゃないわ。文明の進歩を無視した過剰な快楽を売る、という意味よ。……日和、そのチート、副作用を確認したかしら?」


フェアカさんが指し示したマヨネーズのボトルには、いつの間にか不穏な能力名が刻まれていました。


「これは『文明汚染型・概念逆流日用品』。あなたの世界でいうところの便利な道具や味に一度でも触れた者は、二度と元の世界の生活に戻れなくなる。……勇者たちは戦うことをやめ、レトルト食品のために国の予算を使い果たし、最後には自炊の仕方すら忘れて、ネットスーパーなしでは生きられない『現代文明の奴隷』に成り下がるわ」


フェアカさんの言葉通り、マヨネーズを舐めた勇者たちは「もう干し肉なんて食ってられるか!」と武器を捨て、日和に次の商品を要求して暴徒化し始めました。


「エモい……エモすぎるわ……! 労働を忘れて、ただ美味しいものを食べるだけの廃人……これぞ究極の贅沢!」


「ルミナリエ様、感心しないでください! 日和、あなたの売った『知識』は、この世界の自立や独自の文化発展の機会を奪う依存薬よ。……自分の世界の合理性〈ゴミ〉を他人の世界に持ち込んで、英雄気分に浸るのはもうやめなさい」


フェアカさんは、暴徒化した勇者たちに『超強力な便秘薬(文明の代償)』を投げつけ、無理やり正気に戻させました。


「チート、チートはぁ、いらんかねぇ……。蹂躙される食文化、依存という名の無双、文明のゴミ溜め、なんでもござれ」

ご拝読ありがとうございます。

いかがだったでしょうか?

なろう定番の「現代知識無双」を、依存症と文明破壊という視点からフェアカさんが一刀両断する皮肉な回になりました。

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