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今朝ぶりの初めまして

変な喋り方の男は悟です。

誤字とかじゃないのでお気になさらず。

K said

 隆二のお陰で大分強くなった俺は現在、友達と待ち合わせしていた。

 待ち合わせとは言ってもゲーム内ではあるのだが。

「ケイお前リアルまんまじゃねぇか」

 どうやら友人である誰かが俺を見つけたらしい。

 しかし、殆ど手を加えていない自分のアバターに対して相手は全く誰かわからない。

 頭上のPNを見てもSG621と書いてあって全く分からない。

「どちら様?」

「俺だよ俺、サカイ」

 なるほどPNは名前と誕生日のもじりらしい。

 サカイ、堺 慎吾。

 高校からの友人。

 しかしながら現実とはあまりに体型等が違いすぎる。

「うっそぉ」

 思わず声が出てしまった。

「当たり前だろ?お前みたいなのが珍しいの!」

 そんな物だろうか?

 アイツもリアルどうりのアバターだったが。

「そう言えば弟はどうだったのよ?まさかお前みたいにまんまだった訳じゃないだろ?」

「いや、俺と一緒でリアル通りだったけど」

 え、何?

 普通じゃないの?

 そんなに驚くの?

「身バレとかあるじゃん!それにゲームですよここ!カッコいいキャラにしたくないの!?」

「いや、別に見えないし、そんなバレて困るような事しないし」

「••••••••••• 」

 固まってる。

 どうでもいいから早く行こうぜ。

「はぁ、まあ良いや。さっさとプライベートエリア行くぞ。みんな待ってるからな」

 俺達は弟とさっき来たあのプライベートエリアに向かった。

「お待たせー。ケイ連れてきたぜ」

 そう言いながら入っていくサカイに続いて入っていくと、ずいぶん作り込まれたアバターがサカイの他に3人いた。

 するとロニーというPNのアバターが喋った。

「お前ぇマジでリアルまんまじゃん!」

 この口調は、

「悟か?」

「おうよ!」

 乾 悟。大学での友人。

 付き合いは1ヵ月程度だが他の奴よりも気が合い、このゲームに誘ってきたのもコイツだ。

「名前も安直wウケるw」

 コイツはマジでわからん。

 PNはライライ。

「リカでーす」

「え、、、」

 リカ。太野 梨花。

 俺達のグループの紅一点。

 普段は物静かでちょっとオタクが入っているものの、誰とでも普通に接する事が出来るコミュニケーション強者。

 男のアバターなのは所謂ロールプレイと言う奴だろうか?

 にしてもちょっとなぁ。

「名前は推しから頂きましたぁ」

 ああなるほど。

 前話してた漫画のキャラにそんな名前の奴がいた気がする。

「じゃあお前が渡辺?」

「そうだよ」

 渡辺 湊。

 悟、梨花と同じく大学から知り合った。

 コイツもロールプレイだろうか、口数がリアルに比べて圧倒的に少ない。

 ただアバターがリアルと違いすぎないので何となく最初から分かっていた。

 PNは白夜。

 確か好きなゲームのキャラの名前だった気がする。

 そのキャラクターの設定が余り喋らないキャラだったので間違い無いだろう。

「まあ自己紹介はこれくらいで終わりで、ちゃっちゃとレベル上げちゃいますか」

 堺がそう言うと皆も同意する。

 だが俺の一言で皆の動きが止まる。

「俺もうレベル950だけど、何処にいきゃ良いの?」

 その一言で何かのスキルでも食らったみたいに全員がこっちを見て微動だにしなくなる。

「え、何?」

「もう一度言ってくれ」

「だから950だって」

「レベルがって言った?」

「だからそうだって」

「「「「はぁぁぁぁぁぁ!!!?」」」」

 うわうるさ。

「うわうるさ」

 おっと声に出てたわ。

「こっちはそこまで行くのに半年かかったんですけど!?」

 いや、聞いて無いっすねぇ。

「実は前からやってたんか、コイツ!」

 いや、やって無いっすねぇ。

「本当のこと正直に言いなさい」

 いや、本当のことっすねぇ。

 てかロールプレイ崩れてんぞ梨花さん。

「本当だって弟にさっきまでレベリング手伝ってもらってたの」

 その一言で全員の目がギラつく。

 あれ?言わん方が良かった?これ?

「弟のPNは?」

「いやそれはほらプライバシーなんで、」

「いいから言え」

「『韋駄天』ですはい」

 てか白夜くんそんな感じの喋り方じゃ無いだろ。

 その名前を聞いた途端またも全員が驚愕し、続いて全員が脱力する。

「流石にそれは嘘じゃ無ぇ?」

「やっぱ前からやってたんじゃ?」

「みたいだね」

 む。

 失礼な。

 そんなに疑うなら証拠を見せてやろう。

「これステータスカード」

 そう言って弟から貰ったステータスカードを見せると4人はまたも驚愕の表情をして見せた。

「え、マジで『韋駄天』じゃん」

「顔も同じだしマジだよコレ」

「称号も『speed』あるしガチじゃん」

 だからそうだって言っただろうが。

 てか何?『speed』って。

 ダサく無い?

「てか顔一緒って言ってたよな」

「どうゆう事?」

「その話後でいい?」

 早く防具とか武器とか揃えたり、スキルとか覚えたり、素材とか売ったりしたいんだけど。

「「「「却下」」」」

 あ、はい。

「あ、はい」

 また声に出てた。

 そしてたっぷり1時間は質問責めにされた俺であった。






 事情聴取を受けた後、俺は友人の案内のもと、素材等を売り、武器や防具をPT結成記念に友人達から譲り受け、歓迎パーティーもそこそこに俺のレベルアップの為に街の外に来ていた。

 此処はさっき弟と来た場所とは違う場所みたいだ。

 さっきの場所は鬱蒼とした森の中で、正直エルフとかが出てきそうな感じだったが(モンスターがいなければだが)、ここは荒野のような場所で所々泉のような物が見える。

 両方ともザ・ファンタジーでゲーマー魂がくすぐられる。

「ここってなんて名前のとこ?」

 気になって聞いてみた。

 この問いにライライが答える。

「あれ、弟さんから聞いてないの?

 ここがレベル900帯の一番人気の狩場で『キングトロールの酒場』だよ」

 へぇー。

 初耳なんですよねぇ。

「まあ秘密主義者だから」

「いやいや、名前まで隠さなくて良いでしょ」

「ロニーさんや、俺は名前(PN)もギリギリまで教えてもらって無かったんじゃよ」

 まあ兄に勧めたゲームで自分がトッププレイヤーの更に上位1桁だなんて言えないか。

 しかも今日来たのは別の場所だ。

 ここに来るまでそれなりにプレイヤーを見かけたが、アイツと行った場所には狩場はおろか道中でさえもプレイヤーどころか獣道さえない様な状態だった。

 ただ、今これを言うとまた面倒臭い事になるのは火を見るよりも明らか。

(黙っておくか)

「一応説明すんけど、ここはキングトロールが湧く。

 そこら中を歩いてんのがキングトロール。

 レアエネミーが鬼王ってモンスターでパーティでかかっても平均レベルが1000無いとワンパン負けするクソモンスだけど、倒せた時の報酬は馬鹿にならんと言うね」

 ほうほう。

 それは良い事を聞いた。

 是非とも戦ってみたい。

 そんな想いが顔に出ていたらしい。

「戦うのはお前が1000なったらな」

 と釘を刺されてしまった。

 まあ戦わせてくれるだけ良いかな。

 それにお楽しみは我慢した分だけ楽しいものだし。

「とりあえずちゃっちゃとレベリング開始しようか。注意点は特に無いけど、強いて言えば他のエネミーに近づきやすいからそこさえ気にしてくれれば装備とレベルどっちで見ても大丈夫なラインだよ」

 ライライの言葉に皆が頷いて、フィールドへ入って行く。

 特に散策する事もなくトロールとエンカウントした。

 さあ、はじめてのマトモな戦闘だ!

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