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てんせい☆  作者: MAKI
177/230

【177話】新学期

*****真欧学園(2学期)*****



夏休みも終わり、2学期が始まった。


この2学期には3つの大きな行事が控えている。『体育祭』『生徒会選挙』『真欧祭』である。


学生寮から通学することになったユキやミキは、メアリー、テミス、アースと共にバスに乗り学園へやってくる。


アースとテミスにとっては転入初日であり、少し緊張している。


バスから降り正門前までは少し歩くので、ミキが話しかける。


「あんたたちそんな緊張しなくてもいいわよ、この学校はお姉ちゃんみたいなのはいないんだから、みんなお嬢様ばっかりよ。」


「は、はい。でも…みなさんと仲良くなれるか不安で。」


「だいじょうぶぅ、テミスちゃんとアースちゃんかわぃぃから、すぐに人気物だよぉ。」


「そうですね、お二人共、とてもかわいいのでクラスにも溶け込めますよ。」


続々と正門に入っていく生徒達と同じように、5人も正門前に辿り着いた。


すると中から歓喜のような声が聞こえる。


「ユキ先輩、なんだか騒がしいですね。」


「そぅだねぇ、朝から賑やかだねぇ。」


ミキとユキは賑やかな正門内で何が起こっているんだろうと気になっていたが、メアリーはすでに見抜いていた。


「恐らく、あの方達の登校時間とかぶってしまったのかもしれませんね。」


「あぁ、そっかぁ。」


「そういうことですね。明日からは時間ずらしましょう先輩。」


テミスとアースには理解不能な会話だったが、すぐにその会話の内容を把握することになる。


正門内に入ると1年生から3年生の生徒で溢れかえっていた。


『マキせんぱーーーい!おはようございます』

『ミカ先輩!おはようございます。』

『城間会長大好きですー。』

『ミカ様こっち見て下さい!』

『マキ先輩と目が合ったああキャーー』

『ミカ先輩めっちゃキレイ!!』


とんでもない騒ぎだった。マキとミカを取り囲みキャーキャーいっている生徒達の多さに驚くテミスとアース。


「あ、あの。あれってマキさんとミカさんですよね。」


「うんそうだよ。あの2人は、すっごぃ人気だからねぇ。」


「ユキ先輩メアリー先輩、早くいきましょ。見つかると面倒ですよ。」


「そうですね、急ぎましょうか。」


5人は急いで校舎へ向かう、生徒達に取り囲まれたマキとミカだが、足早に校舎へ向かう5人を発見し、声をかける。


「ユキ!メアリー!おはよ。」


2人を取り囲んでいた生徒達の視線がユキとメアリーに向かう。視線を感じたユキとメアリーは無視するわけにもいかず立ち止まる。


マキとミカは、チャンスとばかりに囲いを抜け出しユキ達のところへ歩いてきた。


「ミカさん、マキさんおはようございます。」


メアリーがあいさつをする。後輩らしく深々と頭を下げ、ミカと同様お嬢様っぽかった。


「副会長おはようございます。」


ユキもあいさつをするが、なぜかミカにだけしかしない。周りにいた他の生徒も違和感を感じているが黙って見ている。


「ユキさんおはようございます。マキさんもいますけど。」


ユキがマキにあいさつをしない為、そう告げる。


「ああ、いたんですね、小さくて見えませんでした。おちび先輩おはようございます。」


「ユキ大きくなっても2重人格は変わらないね。」


「だれが2重人格ですか!」


マキの事が大好きなユキ、何故か学園内ではマキに喧嘩をふっかける、だがこれには深い意味があるのだった。


「まあまあ2人共、朝から喧嘩しないの。ユキちゃんもマキちゃんに酷い事いっちゃだめだよ。」


「はい、ミカ先輩、すいません。」


「やーい、怒られてやんの。」


「黙れ!チビ!」


ユキはそう言い放つと一人でさっさと校舎に入っていってしまった。


「どうしたのかしらユキちゃん。」


「ミカ先輩、心配要りませんよ。ユキさんはやきもち妬いてるだけなんですよ。」


「どうゆうことメアリーさん。」


「マキさんが他の生徒に声をかけられるのが気に入らないみたいですよ。ユキさんはマキ先輩の事大好きですから。」


「そのわりにチビって。。。」


「なるほどね、ユキちゃんていつもと話し方も違ったし、それなら納得だわ。」


(へえーユキ先輩ってお姉ちゃんの事が好きなんだ。)意外な発見をしたと思うミキ。


だが一部始終を見ていた他の生徒達の反応は様々だった。


『あの氷神さんて何者なのバカなの?』

『2年の氷神でしょ、あの子いつも冷めてるわよ。』

『氷神さんすごい、マキ先輩に負けてないわ。』

『ああ見えてすごい優しいから氷神さん。』


など、賛否両論であった。


メアリーはユキを追いかけ先に校舎に入り、マキとミカは、ミキ達3人に話しかける。


「テミスちゃんアースちゃん、今日から同じ学園だね。よろしくね。」


「はいミカさん、よろしくお願いします。」

「わたしもよろしくお願いします。」


はっきりした口調で答える2人、どちらも小さくとてもかわいらしい。


ミカが直々に話しかけている為、他の生徒は見た事のないアースとテミスに注目する。だがミカに話しかけられたことで、クラスにもすぐに馴染む事ができるようになり、ミカはやはり天使のような存在であった。


「ミキ、2人の事よろしくな。」


「言われなくても解ってるわよ、もう行くわよ。騒がしいのはキライだから!天地先輩、ではまた。」


ミキ達も校舎に入っていった。そしてマキとミカの学園2大スターも校舎へ入る。


そして生徒会主導で始業式が行われた。

マキのあいさつで始業式も無事終わり生徒は校舎内の教室に戻る。


テミスとアースは教室にには戻らず、職員室に寄りそのまま先生と一緒にA組へ向かった。


「ねえねえ城間さん、朝一緒に登校してた2人って転入生?」


「そうよ、もうじきくるんじゃない。」


「えっ、じゃ、じゃあAクラスなんだ。」


「そうね、そのはずよ。」


「それとね、生徒会長や副会長とお知り合いみたいだったし、その2人ってあの方達とどういったご関係なの?」


ミキはクラスメイトに取り囲まれて、朝の出来事を根掘り葉掘り聞かれていた。


(はあ、めんどくさいわね。まったくもう。)


「えっと、それは…」


(そういえばそのあたりのことはなにも考えてなかったわね。どうしよう…)


「あっそうそう、私って今学生寮にいるでしょ?そしたら編入試験に合格した2人が寮にきたのよ。で、始業式までの間仲良くなって、その間お姉ちゃんや天地先輩も寮に遊びに来てたからそんときに仲良くなったのよ。」


「そうなんだあ、なるほど。だからすでに顔見知りってわけなのね。いいなあ。」


(さすが私だわ。うまいことごまかせたわ。)


「でもすごいわよね、転校してきていきなりAクラス入りだなんて。そういえば城間会長もメアリー先輩も転入してきたんだよね。」


「メアリー先輩は知らないけどお姉ちゃんは2年の途中でこの学園に転入してたわね。聞いた時はとても信じられなかったけどね。」


「城間さんがうらやましいな、あんな素敵なお姉様がいらっしゃるんですから。」


「あんな姉ならいつでもあげるわよ。」


などと話をしていると教室のドアが開き先生が入ってくる。その後ろには小さな女の子が2人恥ずかしそうに入ってきた。


『うわっ小さいね。』


『でもかわいいね。』


『いきなり2人揃ってAクラスってすごいよね。』


『たしか城間さんに続いて試験結果2位と3位だったはずよ。』


「みなさんおはようございます。今日から新学期が始まりますが、その前に本日より転入されました生徒さんをご紹介いたします。テミスさんとアースさんです。」


先生にあいさつするように促され、テミスは顔を真っ赤にしながら一歩前にでて挨拶をする。アースはいたって普通の表情だった。


「テ、テミス・ロードです。よ、よろしくお願いします。」


「アース・ライトです。みなさんよろしくお願いします。」


(テミスのほうが緊張してるわ、いつもと逆なのね。)


2人とも顔が全く同じだった為、誰もが双子だとおもっていたのだが、名前が違うので直接尋ねる。


「先生、テミスさんとアースさんは双子なんでしょ?」


「私もそう思ったのですが違いますよ。みなさん仲良くしてあげてくださいね。」


「はーい。」


「じゃあ新しい仲間も増えた事ですので、ついでに席がえをしますね。」


(ついでにって、いいかげんな先生ね。)


そして新学期早々席替えをし、ミキの両隣の席を見事に確保できたテミスとアース。ミキからはどうみても計画的犯行としか思えなかった。


「ミキさんの隣でよかった。」


「わたしもです。ミキさんよろしくお願いします。」


「ええ、こちらこそよろしくね。」


(きっと神の力をつかったんでしょ。ほんとにもう。)思いとは裏腹にミキは物凄く嬉しそうだった。


こうして新たな学園生活がスタートしたのだった。

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