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てんせい☆  作者: MAKI
167/230

【167話】カオス城




*****カオス領土内(カオス城)*****



各総司令官には自らが統治する領土内にも城がある。

だがほとんど魔王城にいる為、城にはよほどの用がない限り立ち寄らない。


総司令官の配下である副司令官、大将軍、将軍にもそれぞれ城があり、その大きさは、マキ達が最初に魔界に来た時に訪れたリリイが将軍だった頃の城の大きさから伺い知ることができるようにかなり大きい。


各城には、配下の魔族が数千から数万仕えている為、万が一反乱軍が攻めてきたとしてもなんの問題もない。


ミカの件が片付き、マキはカオス領土内にあるカオス城へ訪れていた。


他の魔界四天王たちは全員修行の際に領土内の魔族達にその姿をお披露目していたのだが、マキ達は悪魔の世界に行っていたためカオスやディオの領土内の魔族達はその顔を知る魔族がいなかった為、カオスは今回改めて魔界四天王の地位に即位したマキをお披露目する為に城に招きいれようとしていたのだ。


いままで見たどの城よりも立派で恐ろしいほど大きく、警備する魔族の数の半端ない、実際マキ達が城の入り口に現れただけでカオスの配下の魔族により埋め尽くされたのだ。


「なんて大きな城なんだ。カオスさんのくせに…」


「大きいと言いましてもかなりの古い城ですからそれに以前は魔王ミサ様がこの城に住んでおりましたのをわしに譲られたので。」


「ええええ!そうなんだ。へー姉さんこの城に住んでたんだ。」


「数千年前の話ですがね。」


「どうりで、カオスさんが建てたにしては立派すぎると思ったよ。」


「ですな、カオスにはもったいなといつも思っておりましたが。」


「マキさんもディオもわしをなんだと…。」


とんでもない数の魔族が一斉に跪いて出迎えている中そんな会話をしながら進む3人。城の入り口に大きな門があるのだがその手前にはとんでもなく長い橋がかかっている。


「この橋の下には川でもあるの?」


「うーん、そうですな、数キロ下なのでおそらく川もあるかと思われますが。」


「そ、そんなに深いんだ。」


やはり魔界はスケールが違うのである。橋にしても広さも長さもとんでもないのだ。人間界で例えるなら広さは上下4車線の道路くらいの広さがあり、長さは1キロほどあり従ってその川自体も1キロの川幅があることになる。


橋の上に敷かれた幅2メートルの赤い絨毯の上を歩く、その絨毯以外の場所は魔族で埋め尽くされていた。したがってこの橋にいる魔族の数は相当な数である。


本来なら、瞬間移動すれば済む事なのだが魔界四天王であるマキのお披露目を兼ねてカオスがこのように橋を渡り配下の魔族にマキの姿を見せているのである。


それに今いるカオスやディオは本来ならば魔界での地位は魔王に続く2番目と3番目に位置する立場なのだ。


それを配下にしている魔界四天王のマキが城を訪れることは魔族にとっては一大事でもあった。


(これでわしの配下共もマキさんの顔を覚えただろう。)


満足そうなカオス自分達の主でもあるマキでもあるためここに集まっている魔族はマキの配下でもあるのだ。


3人は長い橋を渡りきり城門に辿り着くするとカオス直属の部下である5人の魔族が城主であるカオスや総司令官であるディオを跪いて出迎える。


カオス直属の部下は黒い軍服姿で、全員目つきも鋭くただならぬ魔力の持ち主である事が伺える。


実際、大将軍や副指令官クラスの魔力を持っているのだが、カオスに忠誠を誓っている為、主要な地位には就かずカオス直属の配下としてカオス城を守っているのだ。


「カオス様、お出迎えにあがりました。」


「うむ、ご苦労だった。」


そして5人の部下は、立ち上がりると城門からさらに城の入り口へ向かうため、カオス達と共に歩きだす。


5人の部下のうちの一人がカオスに尋ねる。


「カオス様、本日お見えになるご予定だった魔界四天王マキ様は、なにかご都合が悪くなられたのでしょうか?」


突然そんなことを話しだした。カオスもディオもそしてマキさえもこの部下の言ってる事が理解できなかった。


「なにを言っておる。マキさんならずっとわしらと一緒にいらっしゃるではないか。」


「では、今はどこかへ先にいかれておられるのでしょうか?」


部下はカオスの言葉を聞き先に瞬間移動したのかと思い今度は別の部下がそう尋ねる。


「お主らは何を言っておる。このお方がマキさんじゃ!」


カオスの視線の先には虹色の髪の毛をしたとてもかわいらしい小さな女の子が立っていた。


ピンクのドレスを着てとてもかわいらしいどこかの異世界からきたお嬢ちゃんにしか見えないマキである。


「カオス様、ご冗談もほどほどにしてください。」


「愚か者!冗談などではない!この方が紛れもなく魔界四天王であるマキ様だ!」


「こ、この方がマキ様で、いらっしゃいますか?」


「何度も言わせるでない!いいかげんにしろ!」


「はっ、申し訳ございません。」


物凄い剣幕で怒る為冗談ではないと理解する。


(カオスさんこわいよ。)


カオス直属の部下達の視線がマキに集中し5人全員がその場で立ち止まってしまいまだ信じられないといった表情だった。


「さきほどからそのように言っておるではないか、カオスの直属の部下であるお前達が何を言うておるのだ。」


ディオにまでそう言われやっとマキを魔界四天王だと認識し一斉に跪く部下5名。


(ま、まさかあのかわいらしい女の子が、カオス様やディオ様を凌ぐほどの恐ろしい能力を持ちさらに非情で冷血しかも極悪のマキ様だったとは。)


(しかし特にかわった能力があるようには感じられん。)


噂が独り歩きしていた。マキが普段からカオスやディオをいじめていることが違った意味で広まりもはやカオス領土内でのマキの存在は非常で冷血そして極悪なマキ様として成り立っていたのだ。


それにマキ以外の魔界四天王は姿を元に戻せば人間界の姿とは別人になりしかも背が高く気品溢れる美女でもあり容姿だけでなく異様なまでの能力の高さまで感じ取れるのだがそれに比べマキは背が低くかわいらしいただの女の子であり変わった点は髪の毛の色が虹色であることだけだった。


これが目の前に敵がいた状況であればその能力の高さの恐ろしさがすぐに解るのだろうが現在マキは能力を抑え込んでいる。


「これは知らぬ事とは言えとんだご無礼を致しました。」


「いえ気にしてませんから、カオスさんのお友達のマキです。よろしくおねがいしますね。」


(どう見ても普通の女の子じゃないか。カオス様もディオ様も一体どうなされたのだ。)


(これが魔界四天王だと、なにかの冗談ではないのか。)


笑顔であいさつするマキを見てますます信じられなくなってしまった5人の部下達。


「マキさんお友達じゃないでしょ。領主なんだからもっとしっかりしてもらわないと。」


「ディオさんまでそんな事言うんだ。」


「お主ら、我が主様であるマキさんが、自らあいさつをしているのになんだその態度は!。」


またカオスに怒鳴られ5人の配下は我に返りそれぞれが丁寧にマキにあいさつをし忠誠を誓うことになった。


(な、なぜカオス様はこんなガキの配下になどなられたのだ。)


色んな疑問を抱きながらとりあえず形だけでもと忠誠を誓う5人。表情には出さないがマキに対して今すぐ消し去ってやりたい気持ちだった。


(まさかこの5人でさえマキさんをこの領土の主であるとしらずにここまで迎え入れていたとは。)


カオスはせっかくマキの為に用意したお披露目の舞台が、誰一人としてマキがここにいるのにも関わらずそれに気が付かずにいたことに驚くの通り越し呆れかえっていた。


「誰もマキさんのことを魔界四天王だと思っていなかったようだな。せっかくのお披露目が台無しだなカオス。」


ディオも同じ考えだったらしくあきれ顔でそう話す。


「うむ、まあ、あいつらにしてもまさかこんなかわいらしい女の子が魔界四天王であるマキさんだと思わなかったのだろう。」


「あはははそんな事どうでもいいのにそれより早く城の中にいこうよ。」


マキにとっては自分の配下が誰だとか領土がどうだとかどうでもよかったようだ。

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