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てんせい☆  作者: MAKI
161/230

【161話】趣味

*****魔王城(ミカの部屋)*****



マキは配下であるカオスとディオを引き連れどこかへ行ってくるといって出かけてしまった。


(お仕置きがどうとか言ってたけど、カオス様とディオ様生きて帰ってこられるのかしら。)


そんな事を考えながら自分は何をしようかと部屋で考えていた。部屋には配下であるミーナとアイリが物凄い笑顔でミカの後ろで立っていた。


「ミーナ様、アイリ様、お二人とも椅子に座ってください。なんだか落ち着きませんので。」


ミカと一緒にいられることが幸せな2人だったので、ミカにそう告げられると嬉しそうに椅子に座り、相変わらずの笑顔だった。


「お二人とも素敵な笑顔ですね、なにかいいことでもございましたか?」


「はいミカ様、ミーナはミカ様のお傍にいることが幸せなのです。」


「わたしもです。ミカ様、もう嬉しくてうれしくて。」


「そ、そうですか。わ、わたしもお二人のお元気な姿を拝見できてなによりです。」


少し引き気味ではあるが、そう答えるミカ。だが、何を話していいのか解らずしばらく笑顔のまま無言が続いた。ミーナとアイリは無言でも何も気にならなかったが、ミカがこのままではまずいと思ってしまい、話をきりだす。


「あ、あのお二人のご趣味はなんでしょうか?」


ありきたりな質問だった。だが前回2人の都市を訪れていた時に見たアイリの洋風な街並みや、ミーナの才能あふれる彫刻を見ていたミカはこの質問は愚問だったと反省する。



「私もミーナも同じ趣味なんですよミカ様。」


「ですよね、やはりあの街並みや彫刻を見れば、その方面のご趣味だと誰でも思いますからね。失礼なご質問お許しください。」


(わたしは本当に愚かだわ、失礼な質問をしてしまいました。)予想通りの展開に再び反省するミカ。


「いえ、ミカ様。あの街並みや彫刻は趣味とは関係ございませんよ。」


「はい?では一体…。」


ミカの予想を遥かに超えた予想外の答えにミカは言葉がでなくなる。


「趣味は拷問や処刑ですね。」


笑顔でとても嬉しそうに答えるミーナ。アイリは隣で頷いている。


「はひ?いまなんと?」


とんでもない答えに噛んでしまったミカ、思わず耳を疑いたくなるような答えが信じられずもう一度尋ねる。


「ですから、拷問や処刑ですね、特に処刑方法はいろいろ考えると楽しくて。」


(拷問や処刑が趣味って…それは趣味なの。。。)


「そ、そうなんですか。ですが、それは趣味と呼べるかどうかは。」


よく考えたら、アイリの街でみかけた彫刻は、作ったとは言っていたが趣味で作ったとは一言もいっていない。アイリにしても美術に興味があるだけで、趣味ではないだった。


(しかし、これは問題だわ。この2人の能力であれば犯罪を犯した魔族を消滅させることができるのに、わざわざ拷問や酷い処刑を行わなくても。)


ミカの険しい表情を見て、自分達がなにか悪い事を言ってしまったと感じた2人は、慌てて膝まづき謝罪する。


「ミカ様、なにか失礼な発言を致しましたことをお詫び申し上げます。」


「い、いえ、こちらこそ申し訳ございません、お二人にそのようなお気づかいをさせてしまったことをお詫び致します。」


座るように促され、再び椅子に座るミーナとアイリ。


(しかし、これはただ事ではありませんわ。どなたかに相談してないと。)


そう考えていると、ちょうど副司令官が総司令官の2人を探していたので、ミーナとアイリは出かける事になった。どうやら大規模な反乱軍が出たらしい。


相変わらず反乱軍は毎日のように現れていた、この魔界の莫大な広さだと仕方がない事でもあり、相手の魔力次第では総司令官自ら出向かないと鎮圧ができない事態も多々あるのだ。


相談するならば今しかないと思ったミカは、部屋にいるメイドにお願いする。


「総司令官室までご案内いただけないでしょうか?」


魔界四天王にはそれぞれ優秀な魔族から選ばれたメイドが数名ついている。大将軍クラスの魔力があり、さらに頭脳明晰でならなければならない。この職務は新たに魔界四天王ができた直後に作られた職務であり、魔族の中ではかなりの人気がある職業でもあった。


「はっ、よろこんでご案内いたします。」


メイドであろうが一般の魔族であろうが丁寧に接するミカは魔族の中では絶大な人気がある。だが、ミカ自身は天界の天使である為、魔族からはあまり好かれていないだろうと思っていた。


ミーナとアイリの件を相談する為、メイドの案内の元、総司令官室に向かうミカ、瞬間移動により総司令官室前に辿り着く。


メイドがドアを開けると、すでに跪きミカに深々と頭を下げる総司令官。


カオスとディオはマキに拉致され、ミーナとアイリは先程反乱軍鎮圧の為に出かけていった為、その部屋には、ガイ、リード、ミリア、リリィ、そしてメディの5名だけだった。


「魔王閣下、いかがなさいましたでしょうか?」


突然のミカの訪問に尋ねるミリア。カオスやディオが不在の時はミリアが一番魔力が高い為、代表として発言する。魔王ミサが不在な為、現在の魔王はミカの為、魔王閣下と呼んでいるのだ。


「ミリア様、ご相談したい事がございます。少しよろしいでしょうか?」


「わ、わたくしにですか。承知致しました。」

最近やたら出番が多いミリア、魔王自ら相談があると告げられ動揺するが、快く引き受ける。


(魔王閣下自らご相談とは、わたしのような者がお役に立てるのだろうか。)


そう思いながら、ミカと共に別室へと移動していった。




総司令官室にはガイ、リード、リリィ、メディの四人が突然の魔王閣下の登場の余韻に浸っていた。


「ミカ様おきれいでした。なにか光が見えたような気がします。」


リリィはミカの美しさに見蕩れていた為、ミカが移動した後、思い出したかのように話す。


「たしかに美しい、それにあのマキ様より強いと言われるお方だしな。」


「そうなのですか、ミカ様はどのような闘い方をされるのでしょうか?」


「いや、正直俺は見た事がないんだが、ミーナやアイリによれば、ミーナでも敵わなかった反乱軍を消滅させてしまったらしい。」


「そ、そうなんですか。そういえば魔王閣下ミサ様も、ミカ様の修業の成果を城が半分吹き飛ぶから見るのをやめたとおっしゃっておられましたね。」


「うむ、そう考えるとミカ様も恐ろしいな。」


「カオスやディオを弄ぶマキ様も恐ろしいが、そのマキ様でさえ恐れるくらいミカ様は恐ろしい方だとおっしゃられえいたからなあ。」


「私達ももっともっと鍛えなければなりませんね。」


「そうだな、あの方たちと比較する前に自分達の魔力を、もっとどうにかしないと。」


リードもミカの計り知れない能力に恐怖を感じた。総司令官室ではもうこの話題はしなほうがいいかもしれないということで話は終わった。

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