第四十一章 大切なモノ
結構ご無沙汰してしまい
申し訳ありません。
今回は大切なモノにしてみました!
江戸から帰ってきてから3日が経った。
沖田さんはここを経つ前と変わらず
一番組組長沖田総司として時間があれば
稽古指導をしている。
あたしはそんな彼を庭掃除をしながら
時々見学をしている。
竹刀の音が道場で響き渡る。
『そこっ!今のが真剣だったら斬られてるっ!もっと素早く動けっ!』
『はいっ!組長!』
してまた彼は竹刀だから
今は怪我など無いからといって絶対妥協を
許さない人だ。
二人一組のこの稽古は実戦だと思え。
これはこの、新選組の教えでもある。
空はよく晴れているけど
やはりまだ風は冷たい。
道場周りの掃除を終えると
井戸周りと土方さんの部屋前をやらなくちゃ!
うん、土方さんの部屋の前からにしよう。
なんとなく‥。
砂利の上を走り移動。
寒いのなんの!早く終わらせたい!
『あ!山崎さん!お疲れ様です!』
『ああ、篠山か元気でなによりだな?
お前等が帰ってからこの屯所もまた明るくなった』
『へへ、平助君も沖田さんに
ベッタリですしね!』
『…いや、んー?そうだな』
見逃しませんでしたよ!
いや、見えちゃったが正しい。
『口元で笑ってませんでした?』
『っ!?いや、そんな事はない』
『有ります!まるであたし一人
賑やかみたいな!…賑やかですけど…』
『自覚あるではないか?』
『は、はは、あははははっ!』
(気持ち悪いな…コイツ)
『沖田さんは?』
『今道場で隊の、皆さんを稽古中です』
『わかった。有難う』
山崎さんはそう言うと
道場の方へ向かっていった。
さて、あたしはあたしの仕事をせねば!
土方さんの部屋の前まで来ると
声をかける。
『土方さーん!庭掃き来ましたぁ!』
声が大きかったらしく
土方さんご登場!
『…判ったから静かにやってくれ』
『眠そうですけど?寝てました?』
『いや、仕事中寝かけていた』
『あまり夜寝られてないのでは?
昨夜も出動していましたよね?』
『ああ、その後お前が淹れてくれたお茶で
冷えた体が温まって助かったな』
『へへ、少し寝ていても宜しいのでは?』
『いや、この後人が来るのでな
流石に寝起きの顔を晒すわけにはいかないさ』
『…お茶、淹れてきます!』
『いや、大丈夫だ。こっちある
お前も一休みでもしろ、今は俺が淹れる』
『土方さん‥』
『いつも淹れてもらってるだろう?
たまには俺が淹れた茶でも飲め』
『はい!有難う御座います!』
『さ、上がれ』
『ふふ、お邪魔します』
土方さんの部屋へ入ると
綺麗に整われた部屋に感激した。
平助君の部屋と似ても似つかないから。
寝相が悪いのか散らかっている部屋に
見えてしまう残念な平助部屋。
『美味しい‥これって‥』
『それは良かった。たまには違う茶葉でも
良いだろう?内緒だが江戸でこっそり買っていたんだ』
『焙じ茶』
『ああ。初めてお前が飲ませてくれたとき
気に入ってな。しかし、無くなったら
もう飲めんのは…』
『いえ、飲めますよ!あたしが作ります!』
『これの茶葉をか?』
確か炒めるはず。
『はい!任せてください!焦げたら
ごめんなさい!』
『焦がす?』
(こいつの微笑み時たまこえーんだよな
自信に満ち溢れてるだろうが…不安になる時が…)
『まぁ、飲めるなら任せよう』
『はい!』
『ただし、焦がすなよ?』
『はぁい!』
『…なぁ、智香?』
『?』
『今、お前にとって大切なモノはなんだ?』
『大切なモノ?』
『俺達新選組か?それとも今後おまえの人生か、なんだと訊いている』
『あたしにとって大切は…現在大切なものは沖田さんです。新選組の幸せです。
歴史は少しずつ変化していますが、
あたしはこの目で見ないと納得しません。
それに、あたしはあたしがいた所へ帰りたくありません!勿論これから戦争が起こる事も承知の上です。…勿論最初は不安で怖くて帰りたかったけど、ここに居たい…です…』
『総司が居るからか?』
『違います。皆が好きだからです。
土方さんも大好きです!こんなに居心地いいところなんて、あたしには有りませんもん』
『そうか…実は度々思っていたので
訊いてみただけだ。俺もお前にはずっといて欲しい。しかし、前みたいな事が無いとは限らないだろう?お前と総司が消えたあの日…』
この時あたしは土方さんの不安に気づいた。
それは彼の恐怖なのだろう。
この時代と向こうを結ぶ物で移動するなんて知らなかったからあたしも怖かった。
けど、次にそうなる事は違う何かであたしの居た現代に引き戻される。
そういう意味で土方さんは考えているのだと思う。
あたしの意志とは関係なく
強制的に。
『此処に、ずっと居たいです…』
『ああ、此処に居てくれ。俺にも総司にも
隊の奴等にもお前が、…必要だ…』
『はい…』
『失礼します』
『おう、入れ』
『誰か居るんですか?』
『智香だ。入らねぇなら俺が開けてやろうか?総司?』
『やだなぁ、開けれないほどの荷物もってませんよ。けど、開けてもらえると正直助かりますね』
ニャー
『猫?』
『待ってろ今開ける』
土方さんが襖を開けると
成猫を抱いた沖田さんが立っていた。
『こいつは…』
『僕らが旅立つ時着いてきてたみたいてますよ』
『テツ…お前飼い主が心配してるだろう?』
『それが、こいつに文付きで…これです』
『新選組の土方さんへ。テツを、よろしく頼む』
『そういう事なんで、此処で面倒みましょう』
『何簡単に言ってやがる』
『だって、あの日智香ちゃんもテツとの
別れを惜しんでたでしょう?それにもう彼女
…再会に泣いてます』
『テツ…』
ニャー…
んなぁん!
『全く。まぁ主人の許しもあるし良いだろうなぁ、念の為近藤さんに話しておくよ』
『お願いします』
『智香』
『はい?』
『大切なものがまた一つ増えたな?』
『はい!』
『猫用の厠、用意しておかないとだね』
『はい!』
これからまだまだ
この新選組屯所で頑張らなきと!
沢山経験して、レベルアップです!
篠山智香頑張ります!




