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第四章 老夫婦

お世話になります。

纏まりましたので投稿しました。


今回の話は沖田が氷川順三郎の妻を

連れてくる話です。

氷川夫婦の会話に沖田と智香がどう

思っているのか。それゎ次回へと続きますが


第四章を楽しめて頂けたら…と、

思っています。

では、どうぞ。。。


沖田さんはあたしに氷川さんを

任せると雨が降る江戸の町を

傘を片手に出て行った。



向かっている最中、浪士に絡まれたり

しないだろうか…。

氷川さんもだ…刀なんてあたしは使えない…。彼を護れるか?

怪我人に助けられる事のないようにしたい。





『あたた…』

『氷川さん…横を向いていて下さい。

無理に仰向けになると、傷に障ります』


『すまない…本当に…すまない…』


『謝らないで下さい。一日一日、何が起こるか誰にも判らないんですから…

だから…自分を責めないで下さい』


『優しい()だ…智香さん…だったね?

沖田君から(きみ)の事は訊いたよ。

…京の医者の先生の手伝いをしていて

彼の事を任されたとか…』


『そうなんです…』




山南さん…あたし…松本先生のお手伝い

頑張ります。







ーーーーーーーーーーーーーーーー



ー新選組屯所 山南の部屋ー






『頑張って下さいね。智香さん?

松本先生の”お手伝い”』



『何してるですか?』


『おや、藤堂君。今日和』

『何か智香がどーの謂ってませんでした?』


『外での彼女の素姓(すじょう)

松本先生のお手伝いなので、今頃どうしてるかと思いましてね』


『いつから…です?』


『沖田君が仔猫を拾った時からです』


『あの時かぁ…』


『はい』




山南は平助に今までない

笑顔を見せた。

平助はどことなく心配そうだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー




その頃沖田は氷川の家へと

急いでいた。




『あったこの質屋の裏って謂ったな…』





本来なら人目に付かない夜が

好ましいが一刻も早い方が良いなら

仕様のない事。沖田は氷川の家へ着いた。

戸を叩くと”はい…何方(どなた)”と

返事があった。



沖田は戸を開けると

布団から出ようとしていた

氷川順三郎の妻が居た。





『初めまして。沖田といいます』


『ああ…貴男が…夫から訊きました』

『そうですか…実は…話しづらい事なんですけど…』





沖田は躊躇(ためら)いながら事情を

話し訊かせた。




『まぁ…あの人は…あの人は…』

『無事です。今、僕と一緒に居る彼女が

みていてくれています。…貴女も暫く

家で保護しようと決まった次第で…一緒にきていただけますか?』


『はい…御面倒おかけして申し訳有りません…』


『いえ。さ、僕の背に』





沖田は彼の妻をおぶさり

家を出た。


先程まで降っていた雨は小雨となっていた。傘が要らない程度だったので

濡らせてしまう心配は無くなった。


質屋を左に曲がり来た道を戻る。





『歩きますよ…?重たいでしょう?』

『いいえ。平気です。それより寒く無いですか?』


『ええ、全然』

『良かった。…身体の具合、良くないんですか?』


『え?』


『布団に入っていたから』

『そうなのよ…夫には心配かけてばかりで…そういえば…沖田さんもどこか悪いとか…?』


『風邪みたいなものです。一日中これで

鼻と口を覆ってないといけなくて』


『大変ね…早く治るといいのだけれど…』


『その為に江戸へ来たんです。早く治して僕の本当の居場所へ戻る事が今の僕の目標なんです』


『素敵ね…』






話しているといつの間にか

家へ着いていた。

戸を開けると智香と順三郎の話し声が

聞こえてきた。




『ただいまー』





沖田が謂うと奥の部屋から”帰って来たっ!”と智香の声がした。

彼はマスクの中で口元を緩めた。





『お帰りなさい沖田さん。あ…氷川さんの奥様ですよね?中へどうぞ』


『布団は?』


『敷いて有ります』

『有り難う』





沖田さんはおぶさったまま

奥の部屋へ彼女を連れて行った。

男の人って体力あるなぁ…。



あたしは暖かいお茶を持って行く。




『智香ちゃんもこっちおいで?』



あたしは沖田さんの隣りへ座る。

氷川さん夫婦も一緒に暖まる。





『爺さん…あまり無茶しないで下さいね』

『なぁにただ背を斬られただけだ。こんな傷沢山あるわ』


他人様(ひとさま)に迷惑かけて…それでも武士だったのかい…』


『それだけの元気があるなら回復しとるのかもなぁ?はっはっはっ!あいたた…』


『そうかもねぇ?全く!』





これが夫婦の会話なんだ。

あたしもいつかこんな風に居られたら…

その前に相手…か…。沖田さんはこっちの人だし…あたしはどんな人と一緒になって、どう人生を送るんだろう…。


あたしの横で沖田さんが二人を見ている。

彼もあたしと同じ事を思って居るのかな…?外は雨が止んで曇り空。


昼を済ませると外はいつの間にか

雲が取れていた。

時間が流れるのは早い。



日差しが入り込み部屋が

暖かくなってゆく。

氷川さん夫婦も縁側で日向ぼっこだ。

小さい家と狭い庭だけど、あたしは好きだ。


江戸へ来てタエさんと再会出来た。

たまに彼女が家へ来るときもある。

そういえば…そろそろ帰ってくる頃だろうか?





『土方さんが帰ったら説明しないとね』

『そうですね』

『此処狭いけど五人までなら丁度良いね』

『沖田さんもそう思います?』

『うん』






暖かくホッとするこの感じ…。

氷川さんが勝手口で倒れてから

何度か外の様子を見てたけど不審者は

居なかったと沖田さんが謂う。


居ないなら居ないで良いのかも知れないけど、いつ、何処で襲ってくるか判らない。

土方さん…怒らないかな…。


鐘の音が時刻を教えてくれると

土方さんが帰って来た。




『土方さん、お帰りなさい。ん?どうかしましたか?』





あたしは土方さんを迎え入れると

浮かない顔で応えてくれた。




『長話に付き合わされた…ったく…仕事はほんの少しだったが無駄話が長くてな…』




そうだったんだ…。

詳しく訊くと彼が出向いて本来の仕事は

本当にすぐ終わったらしい。

空いた時間はお偉い方の長話。


未来での昔小学生だった時の

月曜日恒例全校集会で校長先生が

だらだら話す長話のようなものだろうと

あたしは解釈した。




『お茶どうぞ。お疲れでしょう?』

『おう』




彼は少し息で茶を冷ますと

飲み始めた。





『ふう…あ、草履が二人分あるが客か?』





きました。

あたしは姿勢を正し土方さんと向き合う。





『その事でお話が有ります』





奥の部屋から沖田さんが出て来た。

あたしの声が聞こえたのだろう。

彼も同様に隣りへ座り土方さんを見る。





『お疲れ様でした。僕も彼女と同じく

土方さんへ話しが有ります。内容は同じですよ』





沖田さんが氷川夫婦を呼び出した。

彼らはあたし達の斜め後ろへ座る。

土方さんはその様子をじっと見ている。





『…話ってのはこの二人の事だな?』

『『はい』』





沖田さんとあたしは

土方さんが奉行所へ行った後の出来事を

詳細に話した。

新選組の屯所では無いけれど二人を

観て見ぬ振りなんて出来ない。


知り合ってしまった以上…。







土方は二人から話しを

訊かされ、どう決定を下すのか

練りに練っています。


どう流れてゆくのか…。



次回第五章 未定。です(^^;)

四章も詠んで頂きまして

本当に有り難う御座います!

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