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第三十四章 心

少しですがどうぞ…。。。

インフルエンザ…デビューしました…。。。

まだ数日かかります(TT)



樋口さんはお墓参りと墓の掃除を

終わらせると京へ戻って行った。

それをあたし達は見送る。子供みたいに手を振っていたら土方さんにかるくだけど、笑われてしまった。





『さ、中へ入りましょう。温かいお茶淹れます』


『そうだね。土方さんは日本酒が良いかな?』


『馬鹿謂ってるんじゃねぇよ…真っ昼間から呑むのは正月くらいだろう?』


『けど僕達って絶対昼間から呑めないですよねぇ~?永倉さん達は呑んでるみたいだけど』


『常習犯だな奴等…』





中へ入りながら二人は呑む話なのかしていた。戸を閉める沖田さんが寒さのためか身震いをした。

土方さんは眉間に(しわ)が寄っている…。


お湯が沸いたら冷めないうちに出さないと。







『智香…?大丈夫か?』


『え?』


『いや…後は俺がやる。お前は向こうで暖をとっていろ』


『土方さん…』







あたしの様子が変だったのか土方さんが様子を身に来てくれたらしい。

今は頭痛だとかは無いけれど時々辛くなる。特に寝起きは地獄だ。





『あ、智香ちゃん…土方さんに休むよう謂われたの?』


『はい。あたし…そんなに酷いですか?』


『たまに辛そうだよ。けど土方さんは過保護な人だからね』


『土方さんの身体が心配になります』


『大丈夫。心配要らないよ自分の事もしっかり管理してるから、土方さんて人は』





『俺がなんだって?』







茶を盆に乗せて部屋へやって来た土方さん。その表情らとても優しかった。

お茶をあたし達の元へ置いてくれる…寒さもあるため湯気がたっている。



何のためなのか自分でも判らないが必ず茶柱(ちゃばしら)が無いか確認してしまう変な癖があたしにはある。

残念だけど今回もなかった…。





『あーぁ…今日も茶柱が無かったなぁ…』


『必ず確かめてるよね?智香ちゃんは 』


『そう易々と立つわけ無いだろう?あれも時の運だ…ん?…悪いな…俺のに一本たってる』





な、なななっ!

あたしのではなく土方さんの湯飲みにっ!…ま、まぁそれは仕方無いか…。




沖田さんも土方さんも笑ながらこの場を和ませてくれる。大変な時なのに彼等はこうして心のケアをしてくれている。

安らぐという言葉があるけれどまさに今。


本当に居心地が良い。

斉藤さんが居てくれていた時もそうだ。

彼もあたしや沖田さんへ心配をかけぬようしてくれていた。


斉藤さん…今何をしているのかな?

近藤さんと山南さんと話をしているのかな?







『あの…あたし…少し庭に出ていますね』


『え?風邪ひいちゃうじゃない?大丈夫?』


『しかも一人でか?』




『平気ですよ。何かあればお知らせしますから…』





精一杯の笑顔で二人にそう謂った。

なんだろう…苦しい…。

そっと庭へ出る。



外はひんやりとしている。

優しく風が頬を撫でる…。

何故だろう?この時代へ来るまでの出来事を思い出してしまった…。どうして今なんだろう?



空を見上げると涙が頬を伝う…。




あたしは…。

駄目な人間だから…そう謂っていた事と

謂われていた事を思い出す…。






『大丈夫…今のあたしには沖田さんや土方さん達が側に居てくれる…駄目なあたしだけど……必用としてくれてるもん……』





だって…救いたいから…。

新選組の皆を…あの笑顔が絶えぬよう…。







ー夢ー






ピピピ…



カチッ…





『朝か…』




あたしはいつも同様ベットから降りるとリビングで朝食の仕度をする母の元へ向かった…。



『お母さんおはよう』


『…あ、ああ…おはよう。早く顔を洗って来なさい…』


『うん…』






正直謂うと母はあたしより妹と弟の方を可愛がっていた。父もそうだ。

何の取り柄もないあたしを見ない、かかわらない。ただ、お金を運ぶだけの道具だった…。





『智香…貴女はどうして何も出来ないの?』


『え…?あたし、謂われたこともそうでない事もこなしてるよ?』


『それは貴女が勝手に思ってるだけでしょう?正直、貴女が居なくても困らないの。目障りなのよね』


『お母さん…』






あたしが仕度を済ませた後、掃除やお昼や晩御飯の下準備をやったって…。妹、弟、父からの頼み事は絶対入る。自分で出来るハズなのに親は全てあたしに押し付ける感じになっていた…。




『この家に居たいならちゃんとお金を持ってこい。いいな?』




『……いや…』






反対すれば平手打ち。

左頬には痣が出来る…。

おまけに付き合っていた隆夫とも別れた。

家を飛び出したあたしは貯金を崩し

家族が居ない所へ…遠くへ引っ越しを決めた…。




海は近いしアパートの家賃は安い。







ーーーーー






『智香ちゃん…?』






沖田はなかなか戻らぬ智香を見に

庭へ行くと膝を曲げ木へ身体を預けて寝ている智香を見つけた。


彼は智香を抱き上げると彼女の頬に一筋の涙の跡があった…。






『智香ちゃん…大丈夫…?』




そう謂うものの智香は全く目を覚まさない。沖田は土方へ一言頼むと智香の布団が干されていた為部屋のまん中へ敷くよう頼む。






『嫌な夢でも見ているんだろうな…』

『どんな夢なんだろう…』

『んなもん、俺に訊かれても判らねぇよ』

『ですよね?それじゃ暇だし近くを散歩でもしてきますね』

『無茶するなよ?』

『大丈夫ですよ。信じてくださいよ?』






土方は沖田にそう謂われると

智香の側へ腰をおろした。

沖田は暫し智香の寝顔をじっと見つめていた…。

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