第二十一話 「阻止」
「恋染め暖簾」
第二十一話 「阻止」
桜乃助と八千代を拠点にへ向かっていた。
「あの人なんていう名前なんですか?」
「アイツか。」
「はい!あの怖がりの!」
「アイツの名前は孫七だ。」
「孫七さん……!」
「たまにしか外に出ず、基本的にはずっとあそこにいる。」
「あそこ……何であんなにボロボロなんですか?」
「アイツはあまり身の回りの環境にこだわりが無いからな……金はあるはずだ。」
「ほへぇ……」
「無頓着なんだよ。」
そんな話をしながら拠点に帰った。
そしたら、凛が暴れていた。
「頭領〜!おかえり〜!」
禅が膝から崩れ落ちる。
「あぁ……机がぁ……!」
桜乃助はまたかと頭を抱えた。
「凛、酒か。」
「頭領も飲め〜!!!!」
凛が持ってきた酒の瓢箪を取り上げた。
「酒禁止。」
「ヤダああああああ!」
八千代は凛に近付いた。
「大丈夫……?」
「飲む〜?」
「やめろ!」
桜乃助が凛の隠していた瓢箪を取り上げた。
そして桜乃助は崩れ落ちた禅の元へ向かった。
「いつからだ。」
「数刻前……」
「禅〜!親戚なんだから許せ〜!」
凛は赤ら顔でどこかへ向かった。
「……」
桜乃助はそそくさと拠点を去った。
「すごかったですね……!」
「まだマシだ……」
結局、渡海屋へ向かった。
「じゃあこの部屋でゆっくりしててください!」
あの奥の部屋。桜乃助は眠りについた。
(また辰三と酒を持ってきたか……)
最後に、こう思った。
目が覚めると、すっかり夕方だった。
「あ!起きましたか!」
八千代が駆け寄ってくる。
「もうすぐで父が帰ってくるので……!」
「そうか。」
「はい!ではまた明日!」
「あぁ。」
桜乃助はたまたま道端でぐったり座り込んでいた赤ら顔の凛を見つけた。
そのまま腕を引っ張って連れ帰った。
拠点には、隅っこで座り込む禅とその隣で禅をじっと見つめる扇がいた。
「もうお酒見たくないぃ……」
第二十一話 「阻止」 完




