第十五話 「線伝い」
桜乃助は八千代と散歩していた。
「そういえば、依頼って言ってましたけど…何処で受け付けてるんですか?」
「…近いし…行ってみるか…」
桜乃助は奥へ奥へと向かった。
そして、長屋に着いた。
「九峯はいるか?」
扉を開けると、紅の隊員がいた。
「頭領、九峯は奥に。」
「わかった。」
「ところで、その女は?」
「ツレだ。」
奥の方へ行く。
「ここも…借りてるんですか?」
「そうだな…」
奥の部屋には、短い髪の男がいた。
「頭領、依頼は来てないですよ。」
「近かったから来ただけだ。」
「はじめまじて!」
「誰ですか?頭領。」
「友達だ。」
「友達…頭領が…?」
「うるさい。」
桜乃助が八千代を座らせる。
「ここで依頼を受ける。そして家のない一般隊員の住居でもある。依頼が来たら一般隊員が対応する場合もあるが、飲食店や売店の護衛は幹部。スリ捕縛なんかは一般隊員だ。」
「へぇ…」
「私は幹部では無いですがねぇ。」
九峯が呟く。
「お前は戦いたく無いのだろう。」
「そうですね。」
「腕は立つのだがな。」
九峯が八千代を見る。
「頭領に友達…しかも女…凛がいたかな…」
「凛はただ着いてくるだけだ。」
「じゃあ初か。」
「はい!」
何故か八千代が断定する。
「頭領はここにいたら危ないですよ、報復の奴等が場所を特定してやってくるかもしれない。」
「そうか。帰る。」
桜乃助は立って、出口へ向かう。
「頭領、ではまた。」
「あぁ。」
八千代と共に拠点へ帰る。
「あそこ襲われても大丈夫なんですか?」
「九峯は腕が立つ。それに一般隊員もあの長屋に二十五人程度いる。大丈夫だ。」
「そうなんですね!」
八千代は話を絶やさない。
桜乃助は少し疲れた。
第十五話 「線伝い」 完




