勇者魔王の[一日目]書類確認・⑶
書類をみていたバンヘルトだったが急な眠気に襲われて……。
武道大会一日目の結果が記載されている書類をバンヘルトは再び読み始めた。
……――いよいよ中央闘技場最終の種族だ。
《オーガ 男性》
・①番 ダイゼン・ゼノン(◯) ※因みに圧勝。
・②番 ドベルガン・バグトーン(✕)
・③番 ガンドン・ラクレイ(✕)
・④番 ハンマルグ・キャンビ(◯)
・⑤番 ゴンジェット・バルンカ(◯)
・⑥番 モハネゼ・キャグル(✕)
・⑦番 クライベン・カザイデ(✕)
・⑧番 ツノン・ロックステ(◯)
次〜……。
《オーガ 女性》
・①番 ネオガア・ギャグル(◯)
・②番 ロロヴィア・カザイデ(✕)
・③番 オノール・コテック(◯)
・④番 コンボエール・バルンカ(✕)
・⑤番 ブサツヨ・ガイルテガ(✕)
・⑥番 セイリゼカ・キヨブダス(◯)
・⑦番 リョンドリア・ウンシア(✕)
・⑧番 モモカセア・ギャグル(◯)
……――読み終えると溜息をつき書類を持ったまま項垂れるように机上へ顔を埋めた。
「バン!?」
隣に居たルシファーナは慌ててバンヘルトの肩を掴み軽く揺する。
「んーん?」
何事かとバンヘルトは上体を起こし眼前の幹部五人をみたあとルシファーナへ視線を向けた。
「何処か体調悪いのか?」
「いや睡魔が襲ってきたみたいだ」
「疲れたのかもしれませんね。ひとまず休憩をとってからにいたしましょう」
そう言われバンヘルトは頷きタウリグセをみる。
「じゃあティータイムだね!」
「お茶とお菓子を用意させますのでソファにてお待ちくださいませ」
そう言いタウリグセは一礼をすると扉の方へ向かい部屋を出ていった。
それを確認するとバンヘルトは立ち上がりソファへと向かい、そのあとをルシファーナと幹部四人が追いかける。
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ソファに座りバンヘルトとルシファーナと幹部の四人は暫く話をしていた。
すると扉は開きタウリグセが侍女と別々の配膳ワゴンを押しながら部屋に入ってくる。
配膳ワゴンの上には、お茶やお菓子がのっていた。よくみるとタウリグセの方と侍女の方の配膳ワゴンにのせられているものが明らかに違っている。
そうタウリグセの方はバンヘルト用で侍女の方がルシファーナ達のオヤツとお茶だ。
「お待たせいたしました」
そう言いタウリグセはバンヘルトの前にお茶とお菓子を置いた。
そのあとから侍女がルシファーナ達のお茶とお菓子を置いている。
置き終えると侍女は一礼をして自分の持ってきた配膳ワゴンを押し部屋から出ていった。
それを確認するとタウリグセは部屋の隅に配膳ワゴンを置きソファまで戻ると空いてる場所に座る。
「どうせなら先程の続きをお願いできないだろうか?」
「ダイゼン……そうだな。いっそ、ここで書類の確認をするのもありか」
そう言いバンヘルトは立ち上がり机へと向かおうとした。
「待って! ボクがとってくる」
立ち上がりルシファーナは机へと向かう。
そう言われバンヘルトは座り目の前に置かれたお茶を口に含んだ。
「お前たち……なんでオレの顔をみてる?」
そう言いバンヘルトは幹部の五人を順にみる。
「飲む時も無表情なのかと思った故に……」
そうハンセスが言うと他の四人も同じ意見だったらしく頷いていた。
「無表情か……自分では分からない。まあ鏡をみれば気づくが」
頬をさすりバンヘルトはテーブルの一点をみつめる。
「今は無理する必要ないと思うよ」
そう言いルシファーナは持ってきた書類をバンヘルトの前に置きソファに座った。
「でも、できるだけ感情が表に出れるように努力はしてみる。このままじゃダメだと思うしな」
「それで良いと思われます。但し無理はなさらぬように、そのままでも十分ですので」
「そう言ってくれて嬉しい。本当にすまないな」
本当に申し訳ないと思いバンヘルトは頭を深々と下げる。
「頭を下げるのは、ここだけにした方が良いかと思われる。魔族区域の者たちがバンヘルト様を見下してしまうかもしれぬ故に」
「分かった……気をつける。書類もきたようだし続きをするか」
それを聞きルシファーナと幹部の五人が頷いた。
「何処からだった?」
「オレの種族であるオーガだぞ!」
「そうだったな。中々見応えがあった。だがダイゼン……お前はやりすぎだ!!」
そう言われダイゼンは首を傾げる。
「意味が分からぬ。圧勝して何が悪いのだ?」
「圧勝はいい……だが相手との差……いや、そもそも一回戦から会場を破壊されたら、あとの対戦までに時間を費やす」
「うむ……その通りじゃな」
それでもダイゼンは納得できないようだ。
「派手な方が盛り上がると思うんだが」
「超脳筋頭に何を言っても無理じゃないのかなぁ」
「クッ、ナミシア。否定はせんが……超脳筋でも分かることだってあるぞ」
そこは認めるのかと思いバンヘルトはダイゼンをみていた。
「まあ……この話は、この辺にしておこう。まだ確認書類はあるんだからな」
早く終えたいとバンヘルトは思っている。
「なんか納得できないが……まあ、まだあと二日ある」
それを聞きバンヘルトは、これ以上破壊しないでくれと心の中で泣いていた。
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