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正義悪か悪正義なのか  作者: みけ猫 ミイミ
序章

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2/4

勇者の疑心

持っていた装備を着るとバンヘルトはアルベガの城下町へと向かったが……。

 昨晩のこと――……アルクの指示で三人の男たちは人目に触れないように警戒しながらバンヘルトをカラッカゼ大草原まで運んだ。

 だが夜のカラッカゼ大草原の魔獣や魔物は強い。そのため目的の大樹まで運べなかった。

 そう三人の男たちは夜にしか現れない魔物である六目鬼を遠目でみかけ恐怖しバンヘルトを布に包んだまま地面に放り投げ逃げたのである。

 本来ならバンヘルトを大樹に括り付けて動けなくし魔物や魔獣の餌にしようとしたのだ。

 三人の男たちのおかげで命は免れた。

 それだけではない。六目鬼はバンヘルトの布を剥ぎ取ると脅威を感知して素早く逃げてくれたおかげなのだ。

 布にはバンヘルトの能力を封じる魔法を施していたようである。


 ……――バンヘルトは徐々に頭の中が回復し昨晩のことを思い返していた。


(…………確かアルクと酒を飲んでいたはずだ。それなのになんで……こんな所に寝ている?)


 そう思考を巡らしていたが、「ハークシュンッ!!」とクシャミをしブルッと体を震わせる。


「何か着ないと風邪ひくぞ」


 異空間に収納していた装備があったのを思い出した。

 手を前に翳し唱える。


 《異収納域 解放!!》


 そう言い放つと魔法陣が現れて眩く光った。それと同時に空間が裂ける。


「確か黒い軽装備があったはずだ」


 空間の裂けめを広げ装備を探し始めた。一つずつ中から出し地面に置いている。


(ローブ、服、ブーツ、布のズボン、鎖帷子か……重いんだよな。やっぱり……やめておくか)


 鎖帷子を元の場所に戻した。


(他には……肩当てとグローブに手袋か。胸当てもある……中に装備していれば目立たない。あとは……)


 必要な物を出していき地面に並べる。


「こんなもんか。バッグも出した……金もある。貯めていたのがあってよかった。これがないと買い物もできないしな」


 ブルッと身を震わせた。風邪をひくと思い急いで服とかを身につける。


「黒尽くめだ……だから着たくなくて仕舞っておいたんだよなぁ。まいいか、かろうじて剣だけは紺色だしな」


 全て身につけると嫌な顔をした。


「さて……どうする?」


 周囲を見回し思考を巡らせる。


(どう考えても……納得できない。信じたくないが、アルクの仕業としか思えない。でも…………なんのために?)


 考えても分からない。


「町に行けば何か分かるかもしれない。ここに居るよりはマシだろう。それに腹もすいてきたしな」


 そう言いバンヘルトはアルベガの城下町へと歩き向かった。


 ・

 ・

 ・

 ★

 ★

 ★

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 ・

 ・


 ここはアルベガの城下町だ。

 ここの食事処でバンヘルトは食べている。


(町に着くまで時間がかかった。間違えて逆方向に進んでたから余計にだ。

 ありふれた地形で場所が分からなかったからな。まあいい運動にはなったが)


 そう思考を巡らせながらスープをスプーンですくい口に運び飲んだ。

 バンヘルトの後ろの席から話し声が聞こえてくる。


「やけに今日は兵士の数が多いよなぁ」

「さっき聞いた話じゃ……クロッキー国の王と王妃が殺されたらしいぜ」


 それを聞きバンヘルトは驚いた。


(殺されたって……どういう事だ? 昨日逢ったばかりだぞ!)


 信じられないと思い耳をうたがう。


「誰に殺されたんだ?」

「確か……勇者さまって話だぜ」

「嘘だろ? まさか勇者さまが殺すはずない」


 それを聞きバンヘルトは更に耳を疑い、(違う……殺してない)と言いそうになる。


「間違いないぜ。ちゃんと兵士たちから聞いたんだからな。急に勇者さまが豹変したらしい……魔王に乗っ取られたって言ってたぜ」

「でも、それなら……町を襲ってくるんじゃ?」

「アルク様がなんとか防いだらしい。城の一部は破壊されたみたいだけどな」


 言ってることが理解できずバンヘルトは頭を抱えた。


「アルク様が城と町を救ってくれたって訳か……」

「そうなるよなぁ」


 その話をバンヘルトは脳内で整理する。


(やってないぞ。でもそうだとして……誰が? アルク……だが、いやそうだとしか思えない。でもなぜだ?)


 なぜこんなことをする必要があるのかと思い悩んだ。


(考えていても分からない。アルクに聞くか? いや今オレが城に行けば大変なことになる。ここは一旦町を出て様子をみた方がいいか。そうなると何処に行く?)


 そう思い考える。


(リンナの居るラベンディアの町ならここから近いか。それに訳を話せば何か知恵を貸してくれるかもしれない)


 すぐにでもこの町から立ち去った方がいいと思いバンヘルトは金を払い店を出て町の外へ急ぎ足で向かった。


 ★★★★★


 アルベガの町の外に出てバンヘルトは、カラッカゼ大草原を歩いている。

 魔獣や魔物は襲うどころかバンヘルトから逃げていた。


(逃げていく……まあいいか。それよりも納得できない。オレが魔王に乗っ取られた? なんでそんな嘘をつく必要がある。

 とにかくリンナの所にいく……ここから少し距離はあるが三日もあれば着くだろう。そうなると野宿だな)


 一旦立ち止まり方向を確認する。その後ラベンディアの町がある南東へと向かい歩きだした。

読んで頂きありがとうございます(*^ω^*)


では次話もよろしくお願いします((o(^∇^)o))

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