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正義悪か悪正義なのか  作者: みけ猫 ミイミ
第二章

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18/23

勇者魔王の思考と提案

バンヘルトは部屋にくるなりベッドに横になって思考を巡らせ……。

 ここは二階の通路。バンヘルトはミーニャの後ろを歩いていた。


(話しかけても返答なしだ。嫌われているのか?)


 そう思いミーニャの後ろ姿をみつめている。


(ああ……なんてことなのでしょうニャ。バンヘルト様の前を歩いてるのですニャ。それなのに話しかけられても返答できませんのニャ。

 恐らくワタクシの顔は真っ赤っかですのニャ!)


 ミーニャは両手で頬をさすった。


「頬が痛いのか?」

「……」


 そう聞かれミーニャは返答に困る。


「なぜ返答してくれないんだ? オレが嫌いなのか?」

「あー……いえ! 嫌っている……など滅相もございません、ですのニャ」

「お、やっと口を開いてくれたな。だが、なんで返答してくれなかった? 嫌っていないなら余計にだ」


 問われたミーニャは立ち止まりバンヘルトの方を向いた。


「素敵なバンヘルト様を目の前にして……あー恥ずかしいですのニャ!」


 そう言いミーニャは恥ずかしさのあまり、また正面を向いてしまう。


「ハア……意味が理解できない。だが嫌っていないならいいか。色々城のしきたりなんかもあるだろうし」


 勝手に納得してバンヘルトは頷いている。


(あー良かったですのニャ。今の会話でワタクシの気持ちが知られたなんてことになったら心臓がいくつあっても足りないのですニャ)


 ホッとしミーニャは再び歩き出した。

 そのあとをバンヘルトがついて歩いている。

 部屋の前までくるとミーニャはバンヘルトに一礼し立ち去った。


「声をかけたかったが……まあいいか」


 そう言いバンヘルトは扉を開け部屋の中へと入る。


 ★★★★★


 部屋に入るなりバンヘルトは着替えずベッドに向かった。

 ベッドに座り色々と思考を巡らせる。


(疲れた。まあ美味しい物を、たらふく食べれたからいいか)


 そう思いながらベッドの上にゴロンと横になった。


(色々と纏めてみるかな。先ずは、どの種族も住民の把握ができていない。これは全種族に指示を出してあるから大丈夫だ。

 戦闘好きな連中の鬱憤ばらし……手取り早いのが武道大会だろうな。だが本気でやらないと気晴らしにならないだろうし……迫力も半減する。

 勝利の条件は気絶、行動不能、回復魔法が効く寸前までの本気のバトルが好ましい。

 そうなると会場を何処にする? あとでルナに聞いてみるか)


 そう考えながらバンヘルトは何時の間にか眠ってしまう。


 ・

 ・

 ・

 ★

 ★

 ★

 ・

 ・

 ・


 ……――誰かの視線を感じ(誰だ?)と思いバンヘルトは徐々に瞼を開いていった。


「ルナ!?」


 目の前にルシファーナの顔がありバンヘルトは驚き叫んだ。


「無防備すぎるぞ。もしボクがバンの命を狙ってたらどうするんだ」

「その通りだな。そもそも、なんでオレの目の前にルナの顔がある」


 そう言われルシファーナは、クスッと笑ったあとバンヘルトの頬へキスをした。


「そういう事か……気を使われてもなぁ。それにオレはお前にとって父親の仇だぞ」

「そうだな。でもそれとは別だ」

「そうだとしても今のオレは、そう思えない。今の関係も壊したくないからな」


 そう言いバンヘルトはルシファーナを押し払うように起き上がる。


「そんなんだから今まで独り身だったんじゃないのか?」

「ああ、そうだな。好きな女にも告白できず。今こんなだから逢いにも行けない」

「好きな女か……いない訳ないか」


 バンヘルトに好きな女がいると知りルシファーナはショックを受けたようだ。

 女心の分からないと云うかバンヘルトは素直すぎるのだろうな。


「まあ、もう逢うこともないとは思うが。オレのせいで……どうなっているか分からない。逢いに行くことさえ恐れているからな」

「逢わない方がいい。これ以上……病んでるバンなんかみていられないからな」

「かえって病んだ方が理性ふっ飛んで非情になれるかもな」


 何処か遠くをみつめバンヘルトは溜息をついた。


「そうなったら世界を破壊尽くしちゃうかもな」

「ああ……だが今は、なんとか大丈夫そうだ。こんなオレを恨むどころか歓迎してくれたこの場所がある。それもみんなルナのおかげだな」

「感謝される筋合いはない。ボクたち魔族は強い者を称える。それが誰だろうとな。まあ……一部の連中は人間が嫌いだから納得してないみたいだけど」


 それを聞きバンヘルトは脳内にある案を話し始める。


「武道大会か……面白そうだ。だけど種族によって腕力や能力の違いが出るぞ」

「そこは種族同士がいいと思ってる」

「なるほど、それなら良さそうだ。それと何か報酬をつけた方がいいと思う」


 コクッと頷きバンヘルトはルシファーナを見据えた。


「そのつもりだ。考えてる報酬は各種族ごとの地位。それと能力によっては城に仕えてもらおうと思っている」

「それって……城の強化にもなるし、この魔族区域の治安強化にも活かせるんじゃ」

「そういう事だ。オレだって……いずれは新たな勇者に討伐されるかもしれないからな」


 それを聞いたルシファーナはツラい表情をみせる。


「死ぬなよな」

「寿命を考えろ」


 そう話をしながら二人は更に企画を練っていた。

読んで頂きありがとうございます(^∇^)


では次話もよろしくお願いします(*^^*)

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