⑧最弱技神
無謀企画実行中!
「決闘であるが、命を奪う行為は禁止する。
使用武器は木剣、では試合開始!」
トレントさんの合図で【傲慢】は上段から剣で斬り掛かってくる.、散々煽ったから攻撃には力が入り大振りだ。
師匠に言われた。
格上と戦うときは冷静になれと、逆を言えば相手の平常心を奪えってことだよね?
ボクは攻撃を受けず避けることに集中する。
【剣術】のスキルは3と新人としては高めだけど所詮レベル1だからね、受けたらダメージが出るからだ。
「避けてばっかりか!レベル1だな!」
それはボクを煽っているつもりなんだろうか?
わかっていて決闘を取り止めないやつが変な事言うな。
鼻で笑ってしまった。
「テメー舐めやがって!」
【剣術】の剣技を発動する。
剣技とはエフェクトのある必殺技だと思ってね。
エフェクトって分からないけどしっくり来る。
剣技は強力だけど、発動までに一瞬間があり発動後も一瞬固まる。
だから、序盤使用するのは実力差があるかおバカしかいない。
発動したのは剣技・飛剣だった。
文字通り飛ぶ斬撃で完全に予想外!
接近戦をしているのに、この剣技を選ぶとは思わなかったからだ。
モーションが大きいから避けるのは問題がない。発動後は固まりスキがあるが攻撃はせずに距離を取る。
【傲慢】はベテランだから何かあると思ったからだ。
油断とかではなく、弱くない?
師匠達はこんな選択はしない。
少し、様子を見るつもりだったけど決めようと思う。
敢えて動けるようになってから仕掛ける。
急所を狙い連続攻撃を仕掛けるがかろうじて受け切られてしまう。
「トレント!コイツ俺様を殺す気だぞ!いいのかよ!」
「格上相手なんだから殺す気で行くのは自然だろ?」
「トレントさん!コイツ弱すぎます!いいんですか?」
「格下相手に舐めているから殺されてもね(笑)」
激昂してさらに大振りになった所のカウンターの胴への凪斬りで仕留めた。
観客の歓声がボクを包み、見渡すと一番目立つのは薬師ギルド長アルデンテさんと秘書さんが大興奮していた。
★
《観客視点》
A
「お兄ちゃん、昨日の焼き鳥人、変態より強いのにレベル1なの?」
妹をお酌させようとした.変態冒険者が決闘すると聞いて妹と観に来た。
「多分、レベルの上がらない呪いだろうね。諦めず技を磨いたんだろうな。」
レベル1と聞いても、変態に勝って欲しくないから100デンを賭けたら5000デンだ!
冒険者の装備に当てられるし、貧乏生活とおさらばだ!
「ワタシも鍛えたら、強くなれる?」
「明日アイツにコツを聞こうか?」
「教えてくれるかな?」
「友達になれば教えてくれるさ!」
★
B
「トラビスのクソ野郎、レベル1に負けやがった!大損じゃねぇか!」
「いつも言っているだろ?レベルだけが強さの基準じゃないとさ。」
「確かにオマエはレベル1に賭けていたけど少額のクセに威張るなや!」
「トラビスはレベル30目前だったはずだ、少年を見て只者ではないと思っても絶対勝つとは言い切れなかった。」
「あれだけ強くてレベル1とは詐欺だな!
天才ってやつか?」
「確かに才能はあるだろうが、あの動きはちゃんとした奴に鍛えられた証拠だぜ」
「誘うか?」
「争奪戦になるかも知れないが、声を掛けてみようぜ!Aランクになるための近道になるかもしれん」
C
「やった!やりましたよ!スローくん強いですね!」
「マカお主がそんなに興奮するとは、珍しいのう」
「知り合った男の子が、賢いだけじゃなく強いんですよ!興奮もします!
ギルドマスターは違うんですか?」
「われも嬉しいぞ!高慢ちきな商業ギルドから金を巻き挙げれたからの(笑)
スローの強さはひと言で言うなら【最弱技神】かのう」
D
「流石はハミングバードの弟子。
格上との戦いに慣れているな、トラビスの性格を利用して煽って冷静さを無くして本来の力を削ったんだからね。」
「成人したばかりとは思えませんね。」
「これからスローくんの周囲は騒がしくなるぞ!
私達が見守らないとな」
「忙しくなりますね」
「英雄が誕生したんだ、忙しさは受け止めるさ」
お読み頂きありがとうございます!
昔話を一つスパイダーマンが三人出た映画の公開直前、食事をしていたら隣の席の男性がアメリカで見てきたそうで盛大にスパイダーマン3人出るとネタバレされたことあります。




