㉑友人参戦!
無謀な挑戦中
トレントさんは、若手冒険者の意識改革を考え大々的に開催するつもりだった。
なのでトラビスの時のように、即日開催とはいかず開催は未定だ。
ジェイとマリーの兄妹には【黄昏の矢】特にウルとティマが2人の特訓を引き受けた。
ユアの祖父【ヤーノ】がボクの前に現れた。
「ワシは【魔法ギルド】の責任者のヤーノと申します。先日、ギルドの者が不快にさせて済まなかった。
今後あんな事は起きないことを誓う。」
深々と頭を下げる。
「そして孫娘ユアに魔法を教えてくれてありがとう。」
先程よりも深く深く頭を下げた。
ユアは魔法ギルドマスターの孫だった。お嬢様だとは思っていたけど、大物の孫だったとは。
「少年、孫は決闘で勝てるのだろうか?」
「ユアは魔法を覚えたばかりかも、知れませんが魔法に関しては貪欲です。だから余計な事をしないで見守るくらいで良いですよ。」
「わかった⋯⋯でも答えになっておらぬ。
孫はユアは勝てるのか?」
「絶対勝てますよ【道化師の食卓】の偉大な魔道士ですから(笑)」
ヤーノはニコリと笑うと
「ユアを今後もヨロシク頼む。君は屋台をやりたいらしいな、調理用魔道具が欲しいならワシが用意しよう。」
コルトの環境は一番騒がしくなった。
種族の弱点を義足で克服し、ドワーフが戦闘での決闘は前代未聞。
あっても鍛冶勝負くらいだ。
義足の秘密を知りたいと近づく者、ドワーフの異端とする者、憧れる者本当に多様な人に囲まれた。
本人は普段は鍛冶師として働きボク達とトレーニングするマイペースだった。
「周囲が騒がしいが自分はマイペースでいるのが一番だからな。」
と答えていたが2日経過しても日程が決まらないのには少しじれていた。
皆がそれぞれ動き出したから、ボクは一人で依頼を受けるわけには行かず比較的暇をしていた。
美味しい保存食の試食をアルデンテに食べさせて、共同開発まで持っていったり、ゾンビ退治の重要性をもっと周囲に広めてみてはと提案したりはしたけどね。
「暇そうだな、マイベストフレンド!」
喜劇役者のような大げさなアクションの男が現れた。
「オットー!?」
地元の大紹介の次男坊で年上の友人のオットーがいた。
「ベストフレンドがいなくなって淋しくなって追ってきたよ(笑)」
少し変わった奴だけど面白くてよい奴だ。ただボクに少し過保護だけどね。
「時にベストフレンド、暇そうだね。」
「パーティ組んだから1人で活動するのもね。」
「屋台を貸すから、将来の練習と思ってやってみないか?」
それは面白そうとは思ったけど
「日程が決まらないし、準備もあるし無理でしょう?」
「日程は商業ギルドとの交渉が難航しているから決まらないらしいよ。」
「何で?」
「商業ギルドは、ベストフレンドの決闘で賭けで大損して慎重になっているそうだよ。儲けは自分だけ、損害は折半と自分本位の交渉をしているようだよ。」
相変わらず情報収集が早い。
「そんな自分勝手な連中と関わりたくないから、屋台は遠慮しようかな?」
「冒険者ギルドが主催で商業ギルドと連携が出来ていないから冒険者ギルドで登録できるよ。
今すぐ登録に行こう!そしてギルドのお偉いさんを紹介してくれよ(笑)」
「目的はそっち?(笑)トレントさんには世話になっているしオットーを紹介して仲良くなってもらうのも悪くないかな?」
その後冒険者ギルドへ行きオットーを紹介すると自己紹介もそこそこにガッチリ握手。
何か通じるものがあったようだ。
★
《オットー視点》
昔の私は、本当にどうしようも無い子供だった。なまじ賢かったから親の力を利用して好き勝手する事を真っ先に覚えた。
大人の世界は父の天下で子供の世界は私のものだった。
ある日、呪われたスキル持ちのガキがいると知り軽い気持ちで、いじめるつもりだったのが運命を狂わせた。
いや、正常になったのかも知れない。
スローは自分より賢く、正論で論破された。
「君は誰よりも賢いのに、何で今しか見ていないの?」
その言葉は心に染みて、本当の自分に気がついた瞬間だった。
スローと付き合ううちに彼は【呪い】は、呪いを気にしてもいなかった。
レベルが上がらないならそれ以外で努力するだけ。自身の力でどんどん高みに行く存在だと気が付いた。一緒に並ぶには幼いうちから力を蓄えなければ!
商売を学び、人を得て富を築いた。
「しかし、ベストフレンドは本当に面白いね!少し目を離すだけで、こんなにも力をつけるとはね。」
この領地、街のことは事前に調べさせてはいた。商業ギルドは、裏で暗躍していると報告があり数日遅れで【ロブ】にやって来た。
決闘には間に合って、商業ギルドにダメージ与えるために、高額で高倍率のスローに賭けで大損させたのは私が犯人です(笑)
「ええ、冒険者ギルド、薬師ギルド、鍛冶ギルド先程は一度揉めた魔法ギルドのマスターも接触をしてました。」
「野心もないし有用だからね。皆に好かれる、仮面が無いと相手にされない私とは大違いだ。」
「若は変わりました。仮面が無くとも顔がいいので女性には好かれますよ。」
「全然、褒めてねぇ〜!
これから副ギルドマスターと話し合いは、ウチで決まると思うがゲイブ達は大丈夫か?」
「久々の荒事に気合が入ってます。
彼らもスロー様大好きですからね!」
「私が賭けの胴元になれば、大損させようと裏の人間を使うはずだ。【道化師の食卓】のメンバーを絶対守れよ!」
「スロー様は守らなくても、よろしいので?」
「必要あると思う?
心配ならルドお前が屋台の手伝いで付けよ。」
「そのように、させてもらいます。」
「私は放ったらかし?」
「若にはあれがいるから大丈夫ですよ。」
オレの服の中には鈍く光る切り札が。
この私が来たんだ楽しくなるぞ(笑)
お読み頂きありがとうございます!
少しでも多くの人に読んでもらいたい!




