⑱穴掘り師
無謀企画やってます
森で鐘を鳴らしゾンビを誘導しボク達が退治して埋めて処理をする。
ユアの穴掘りが間に合わないから、最初はボクもやっていた。
何度かするうちにユアの作業スピードが上がっていった。
「ユアさん、穴がたくさんだね使える?」
「あっリーダー、ワタシ【穴掘り師】が目覚めたのでスピード上がりました。
もちろん、使えますよ!」
「おめでとう!詳しい話はゾンビを退治してからね。」
「はい」
穴にゾンビを落とし、首を跳ねて回収し魔石クズを撒いて火をつける。
その後は【土ストレンジ】から土を出して埋める。
それだけなのに作業効率がアップした。
ユアの【穴掘り師】はゾンビ退治には本当に有効で、一番の難関の穴掘りと埋めるのを短縮できる。
森から集めたゾンビを全て倒してから、ユアから話を聞く。
彼女には【穴掘り師】の才能があったから、職業にすぐ目覚めたそうだ。
穴掘りのスピードは上がり掘り起こした土は自動的に【土ストレンジ】に収納されたので作業効率が飛躍したそうだ。
「【小鑑定】と【スコップ術】は何となくわかるんですが【ドリル魔法】が全くイメージ出来なくて魔力は減るのに発動しないんです!」
「ドリル知らないの?」
この世界にはドリルは存在しないのかな?そう考えて地面に△を書いて斜線を入れる。
「尖ったキノコ?」(ユア)
「巻いたウ◯コ?」(マリー)
「お前、どこでそんな言葉覚えた!?」(ジェイ)
口頭で説明したが、高速回転とかも伝わらなかった。
無いものを説明するのは難しい!ガバメントさんの所なら似たものがあるかも知れないと思ったので、冒険者ギルドに首を換金してから寄ろうと思った。
ユア念願の魔法の答えが目の前なのに、歯がゆいだろうからね。
★
《コルト視点》
昨日店に来たスローって奴が来てから親父のガバメントは忙しくしていた。
息子の自分に店を任せて【鍛冶ギルド】に話し合いに出かけている。
自分も見せてもらったピーラーとか言う皮むき機は本当に素晴らしかった。自分達ドワーフは武器以外の刃物と言えば包丁と農具以外は思いつかない。
スローってのと話す事があれば、成長する予感がする。今日は冒険者の休養日が多いのか客が少なく暇をしている。
客が居なくても店にいるのは、親父が決めたルールだから裏で作業るわけには行かない。
「お邪魔します、ガバメントさんいますか?」
「いらっしゃい、親父はギルドに行ってて留守だぞ、自分はコルト。良ければ話を聞くぜ。」
「ボクはスローです、コルトさん名前は違うと思いますけど【ドリル】って穴を開ける道具はありますか?」
そう言って絵を見せてきた。
△に斜線がある奴だった。
「この斜線は溝か?穴の開ける対象を出す構造か?回転させて使う道具か?」
「そうです!ご存知なんですか?」
「いや、見たことも聞いたこともない。穴を掘ると絵を見て判断しただけだ。」
ぶっきらぼうに話しているが未知の技術に興奮しているのを必死に隠していた。
予想通り、楽しいぜ!
「作れたりしませんかね?もちろん報酬は支払います!」
特許申請したら元なんて簡単に取れるのに何言ってんだコイツ⋯⋯いや、チャンスか?
「面白そうだし条件のむならただでやるぞ」
「特許を譲るとかそういう話ですか?」
普通はそう考えるわな。
首を振り
「自分は親父を超える鍛冶師になりてー!普通にしていたら長い時間が掛かる!」
「そうですね、職人の道には近道は無いと言いますしね。」
「それは違うぜ、親父と同じ道だとそうなるが遠回りして違う経験したら結果近道になることもある。
ドワーフは器用で力もあるが冒険者や戦闘職になる奴は殆どいない、理由わかるかい?」
スローは少し考えると
「移動ですかね?」
「そうだ、戦闘を経験すれば武器作りに生かせると考えている。
だから、スローと冒険をさせろ!武器のメンテナンスくらいはしてやるぜ!」
「それは戦闘を教えるのも含まれてます?」
「もちろんだ!って前向きに考えているのか?」
「それはそうですけど、断る前提の話だったりします?」
「笑いもせず真剣に考えてくれたのは初めてだから戸惑っただけだ。」
「移動は解決出来ると思いますし、笑う要素もないじゃないですか!ドワーフの冒険者ってなんかワクワクします。」
「今何といった!もう一度言え!」
カウンターから掴みかかる。
「ドワーフの冒険者ってなんかワクワクします?」
「その前のだ!」
「移動は解決出来る」
と言い切ったスローに対し、コルトは半信半疑、あるいは「何言ってんだコイツ?」と「期待」が入り混じった激しい感情になっているはずです。「移動は解決出来る」その言葉は、俺の鼓膜を突き破るほど衝撃的だった。
「……おい、適当なことを言うな。俺たちの足の短さはどうしようもない事実だ。ドワーフに長距離の行軍は無理なんだよ!」
「ええ、身体の構造そのものを変えるのは困難ですね。ですが、物理的な歩幅を継ぎ足すのは難しくない」
スローは少しも動じず、店内にあった廃材の鉄筋を指差した。
「コルトさん。君の鍛冶技術があれば、これを使って歩幅を二倍、三倍に拡張する『脚』を作るのは造作もないことでしょう? ……竹馬を使えば、君も冒険者として最前線を駆けることができます」
竹馬。その単語を聞いた瞬間、俺の頭の中に設計図が走り抜けた。
歩幅の拡張。重心の安定。鉄筋の強度。……これがあれば、あのノロマな行軍速度というハンデを完全に消し去れる。
「……あんた、本気か? 本気でそれを俺に作れって言うのか?」
「流石ですね竹馬という言葉でイメージしたんですね?
コルト君のような腕利きが、移動の遅さだけで鍛冶師の枠に閉じ込められているのは、実に非効率ですから」
一応、絵に描いてもらうがイメージと一緒だった。
「これだと修練が必要だよな?」
「そうですね、それ以外にも柔らかい地面では足を取られて歩けなくなります。
「それは接地面を大きくすることで解決出来るな!」
頭の中でシュミレートしながら考える。
「もしもし、コルトさんドリルが先ですからね!」
「それは分かっている!」
竹馬で頭がいっぱいで一瞬忘れていた(笑)
「竹馬はすぐだが、ドリルはわからん!作れるのは確実だがやったことはないからな!」
「では夕刻に毎日経過を聞きに来ますね!」
「おう!自分は竹馬をすぐ作りたいから頑張るぜ!」
スローはお願いしますと頭を下げると店から出た。
熱い想いを灯した自分は親父の帰りを待ちながらシュミレートを繰り返した。
主に竹馬だけど(笑)
お読み頂きありがとうございます!
30MSで清竜人25を再現してます。




